PPCとは? CPCとの違い、PPC広告の種類やメリット・デメリットをわかりやすく解説

Sprocket編集部

PPC

PPC(Pay Per Click)は広告の課金方式です。CPC(Cost Per Click)との違いや、PPC広告とリスティング広告の違い、PPC広告を出稿する仕組み、PPC広告の種類やメリット・デメリットをわかりやすく解説します。

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PPC(Pay Per Click)とは?

PPC(Pay Per Click)とは、文字通り「クリックごとに支払う」課金方式を表す言葉です。PPCを課金方式として採用した広告、つまり広告がクリックされた回数分だけ広告料が発生する形態の広告がPPC広告です。

PPC広告は、表示されただけでは費用が発生しません。出稿時に設定した1クリックあたりの広告料にもとづき、ユーザーがクリックした分だけ費用が請求されます。広告主はユーザーの反応(クリック)がなければ広告費を支払う必要がないため、効率のよい広告方式です。

PPCとCPC(Cost Per Click)の違い

PPCと似た言葉に、CPC(Cost Per Click)があります。CPCは1クリックあたりの「単価」を表す用語であり、課金方式を表すPPCとは別の概念です。ただし「CPC広告」という用語は、クリックごとに課金される形態の広告、つまりPPC広告とほぼ同じ意味として使われます。

PPC広告とリスティング広告の違い

リスティング広告はWebにおける広告の代表格ともいえるものです。ときに「PPC広告 = リスティング広告」と説明するケースも見られますが、実際の定義としてはそれぞれ別物です。

簡単に言うと、PPC広告は課金方式による呼び方、リスティング広告は広告の表示方法による呼び方です。リスティング広告は、GoogleやYahoo! JAPANといった検索エンジンに対して出稿する広告のことで「検索連動型広告」とも呼ばれます。検索連動型広告は、基本的にクリックごとに課金される方式、つまりPPC広告です。

リスティング広告には、検索キーワードではなくコンテンツ内容に応じて広告が表示される「コンテンツ連動型広告」もあります。しかし、ほとんどの場合リスティング広告といえば検索連動型広告のことを指し、コンテンツ連動型広告は「ディスプレイ広告」と別の呼ばれ方をします。

コンテンツ連動型広告は、クリック課金のPPC広告だけではなく、広告の表示回数(インプレッション)などクリック以外の要素で料金が決まる課金形態も見られます。 また、SNS広告の課金方法としてもPPC広告が使われています。詳しくは次項で見ていきましょう。

PPC広告の種類

クリック課金方式で出稿されるPPC広告には、具体的にどのような種類があるのでしょうか。

検索連動型広告

私たちが検索エンジンを使用する際、検索結果画面の上部や横に[広告]と目印がついたテキスト広告が表示されますね。これが検索連動型広告です。ユーザーが検索したキーワードに連動して、表示されるテキスト広告が変わります。

検索連動型広告は、広告に関連するキーワードに何らかの興味・関心を持っていて、情報を能動的に探しているユーザーに対して、効率よく広告を届けられます。手軽かつ有効な方法として、多くの企業が利用している広告手法です。

コンテンツ連動型広告(ディスプレイ広告)

コンテンツ連動型広告は、GoogleやYahoo! JAPANのサイトおよびパートナーサイトなどに掲載される広告です。ユーザーが閲覧しているWebサイトのコンテンツ内容に応じ、関連する広告が表示される仕組みです。キーワードで検索するほどではないものの、関連情報に少なからず関心のある、いわば潜在的なユーザー層にもアプローチすることができます。

テキストだけでなく画像や動画のイメージ広告も掲載でき、視覚的に訴求しやすいのが強みです。ニュースサイトやブログなど多岐にわたるパートナーサイトに表示され、ユーザーの目にも触れやすいでしょう。

SNS広告

SNS広告は文字通り、TwitterやFacebook・InstagramなどのSNSプラットフォームに配信する広告です。日常的にSNSを使った情報収集を行うユーザーが増え、広告の中でも重要な位置を占めるようになりました。

SNS広告では、アカウント情報やSNSでの行動をもとにユーザーをターゲティングできます。そのため、タイムラインやおすすめアカウントなどにさりげなく広告が表示され、適切なターゲットに効率よく訴求することが可能です。

SNS広告はクリック課金制であるPPC広告が代表的ですが、他の課金形態も採用されています。例えば、広告の表示回数に応じて課金されるインプレッション課金、また「いいね」やシェア数に応じて課金されるエンゲージメント課金などです。

PPC広告を出稿する仕組み

クリック課金方式であるPPC広告は、どのような仕組みで出稿するのでしょうか。PPC広告は、あらかじめ決まった掲載料を支払うのではなく、広告主がクリック単価を自ら設定して入札するオークション方式をとります。

同じキーワードに対してより高い金額で入札したほうが、表示の優先順位が高くなる仕組みです。あまり安い金額で入札すると掲載位置が悪くなり効果が見込めませんが、かと言って高額にしすぎると費用対効果が見合わなくなる恐れがあります。

PPC広告は予算の上限を1か月や1日単位で設定できるため、オークション方式でありつつも予算オーバーを防ぐことができます。ただし、予想外に多くクリックされて早々に設定した予算の上限に達してしまうと、それ以降は広告が表示されなくなってしまうため、予算の消費状況の定期的なチェックが必須です。

広告は出稿したら終わりではなく、効果検証を繰り返し、改善し続ける必要があります。ウェブ広告の基本的な種類と仕組み、広告効果を高めるために押さえておきたいポイントについてまとめた、保存版の資料を公開中です。そちらもぜひご参照ください。

Web広告の基本と広告効果を最大化する方法

PPC広告の3つのメリット

PPC広告の特徴や仕組みがわかったところで、PPC広告を導入するメリットについて確認してみましょう。

メリット1:費用対効果が高い

まず、期待できるのが、費用対効果の高さです。PPC広告は、ユーザーが広告をクリックして初めて課金される方式です。つまり、ユーザーが興味を示した場合にのみ広告料が発生するため、ターゲットへの訴求状況にかかわらず固定の掲載料を払う方式よりも、無駄が少ないと言えるでしょう。広告掲載にあたって、初期費用が少ないという点でもメリットがあります。また、次項に紹介するように、広告の効果を測定しながら予算を自由に調整できる点も便利です。

メリット2:効果測定が簡単

PPC広告は効果測定を容易に行えるメリットがあります。クリック数(CT)はもちろん、広告が表示された回数を表すインプレッション数(IMP)、コンバージョン数(CV)といったデータを取得できるためです。これらをもとに広告の効果を定量的に把握し、改善につなげられるでしょう。

例えば、広告の表示回数に対しどれくらいの割合でクリックされたかを調べることで、ユーザーに対する広告効果を測定できます。これはCTR(クリック率)という指標で、以下の式で求められます。

CTR(クリック率) = クリック数 ÷インプレッション数 × 100

また、広告の最終成果であるコンバージョンが、クリック数に対してどれくらいの割合で発生したかを示すCVR(コンバージョン率)は以下の式で求められます。

CVR(コンバージョン率) = コンバージョン数 ÷ クリック数 × 100

CTRが低い場合は、キーワードや広告内容の見直しなど、ユーザーの興味を引くように広告を再検討する必要があるでしょう。クリック数に対してCVRが思うような数値にならない場合、ターゲットに沿った広告になっていない可能性があります。もしくはクリックしたあとの遷移先であるランディングページの改善が必要かもしれません。

このように数値で効果を測定できるので、例えば複数パターンの広告を出してみて結果を比較し、より効果的な広告はどれかを判断することも可能です。

メリット3:SEOよりも即効性がある

PPC広告は即効性が期待できる点も大きなメリットです。多くの企業が取り組むSEOと比較してみましょう。SEOは広告費をかけずに検索エンジンからの流入が図れ、さらにWebサイトの質の向上にも貢献しますが、取り組みにリソースと時間を要します。

また、期待するキーワードで検索結果の上位表示を達成できるか、不確実な部分は否めません。その点、PPC広告は導入が容易な上、キーワード選定や単価設定が適切であれば確実に上位表示が叶います。短期間で、検索サイトから自社Webサイトへの流入を、確実に増やすことができる広告手法と言えるでしょう。

PPC広告の2つのデメリット

費用対効果や即効性の面でメリットが多いPPC広告ですが、運用によっては効果を十分に発揮できない恐れがあります。

デメリット1:キーワードによって費用対効果に差がある

デメリットの1つめは、キーワードによっては、必ずしも理想通りの費用対効果が得られない可能性があることです。PPC広告のクリック単価は入札によって決まるため、競合の多い人気のキーワードで掲載順上位を狙う場合、クリック単価が高くなりがちです。

入札単価が低すぎると、ユーザーの目に触れにくい掲載位置しか得られず、思うように広告の効果が出ないこともあるでしょう。予算を抑えてPPC広告を運用するには、キーワードの選定が重要になります。

複数の語を組み合わせたロングテールキーワードを登録する、入札単価の低いキーワードを選ぶといった工夫が必要です。さらに、人気のキーワードだけにとらわれず、ターゲットに訴求するキーワードを定期的に検討し、費用対効果の高いキーワードを探していく必要があるでしょう。

デメリット2:広告運用のリソースが必要

もう1つのデメリットは、広告を適切に運用するためには、ある程度のリソースを要する点です。なぜなら、PPC広告は出稿後に継続して運用することで効果を発揮するからです。広告の出稿後に、運用状況を確認せず放置した場合、広告の効果が出ないまま費用だけがかさんだり、予算の上限に達して広告がストップしていたりする事態も起こり得ます。

いつでも簡単に効果測定が行えるPPC広告の強みを生かし、よりクリックされやすい広告や、よりコンバージョンしやすいLPを目指し、改善を続けていきましょう。そのためには、測定結果を分析して運用していく専門知識が欠かせません。また、広告運用を外注する場合はそれなりのコストがかかることも想定しておきましょう。

広告で集客した先の戦略も必要

PPC広告は適切に運用すれば、高い費用対効果で見込み顧客を自社Webサイトに送客できる広告手法です。しかし広告の最終目標であるコンバージョンを達成するには、ただ広告をクリックしてもらうだけでは不十分です。

せっかく見込み顧客を自社Webサイトに誘導できても、ニーズを満たす情報がなかったり、Webサイトの導線が悪かったりすると、コンバージョンに至らず、費用対効果が落ちてしまいます。

実務的には、PPC広告だけではなく、コンテンツマーケティングやLPO(ランディングページ最適化)・EFO(入力フォーム最適化)など、さまざまな観点から総合的にマーケティング戦略を考えていく必要があるでしょう。

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