コンテンツマーケティングとは? コンテンツSEOとの違い、メリット・デメリット、成功事例を解説

Sprocket編集部

コンテンツマーケティング

コンテンツマーケティングは、広告とは別のチャネルで顧客エンゲージメントを高めるマーケティング施策です。コンテンツSEOとの違いや、メリット・デメリット、成功事例、営業部門との連携まで詳しく解説します。

コンテンツマーケティングとは?

コンテンツマーケティングとは、顧客にとって価値のあるコンテンツを作成し、コンテンツの内容を通して購買につなげるためのマーケティング手法です。直接的に商品やサービスを売る広告のようなアプローチではなく、コンテンツを通して見込み顧客に自社の存在を認識してもらい、段階的に購買のあと押しをしていきます。

見込み顧客が見たくなるコンテンツを発信することで、商品やサービスに対して共感が得られ、自社のファンを育てる役割もあります。また、顧客をファン化することでロイヤルカスタマーへの育成も可能になり、結果的にLTVを高めることにもつながるでしょう。

マーケティングに活用できるコンテンツの種類

コンテンツマーケティングの種類は、Webサイトの記事やホワイトペーパーなどのテキストコンテンツに加え、Instagramなどの写真に特化したSNS、動画配信など多岐にわたります。

また、これらのデジタルコンテンツに加え、オフラインのセミナーや雑誌、カタログなどのアナログコンテンツもコンテンツマーケティングに活用されます。ターゲットや流入経路によって必要なコンテンツが異なるため、目的に合ったものを選びましょう。

コンテンツマーケティングとコンテンツSEOの違い

コンテンツマーケティングと混同しがちなのがコンテンツSEOです。コンテンツSEOとは、ユーザーの検索ニーズにそったコンテンツを制作し、自然検索からサイト流入を狙う手法です。ユーザーの知りたいことや興味のあることに対応したコンテンツを充実させ、検索上位を狙っていきます。コンテンツSEOは「サイトアクセス増加のためのコンテンツ」を目的とするのに対し、コンテンツマーケティングは「ユーザーにとって価値のあるコンテンツ」を制作するという目的の違いがあります。

また、コンテンツSEOがなんらかのキーワードを検索する層をターゲットにしているのに対し、コンテンツマーケティングは自社の商品・サービスへのニーズがある顕在層をターゲットにしています。そのため、コンテンツSEOでは検索エンジンを対象にしたテキストコンテンツがメインになりますが、コンテンツマーケティングでは検索エンジンがクロールしないSNSやメルマガなども施策の対象になります。

コンテンツマーケティングの5つのメリット

コンテンツマーケティングには、ほかのWebマーケティング施策に比べてメリットが多いのが特徴です。代表的な5つのメリットをみていきましょう。

メリット1:簡単に始められて費用も安い

コンテンツマーケティングは簡単に始められ、費用も安く抑えられます。インターネット広告であれば出稿などに手間がかかりますが、コンテンツマーケティングは自社が運営するメディア上で情報を発信するため、実行までの手間が少ない施策といえます。

また、オウンドメディアとしてサイトを立ち上げる場合のコストは初期の開発費用だけです。そのため、近年高騰するインターネットの広告費に比べて発生する費用が少なく、費用対効果も高いといえます。

メリット2:自社のコンテンツ資産が増える

コンテンツマーケティングはコンテンツが充実すればするほど、自社のコンテンツ資産が増えます。広告は契約している期間が終わると掲載されなくなってしまいますが、コンテンツマーケティングで作成したコンテンツは、自社のオウンドメディアに残り続けます。

つまり、コンテンツを増やせば増やすほど顧客との接点が増えるため、ニーズを引き出して購入に繋がりやすくなるのです。

メリット3:自動的にファン化が進められる

コンテンツマーケティングで独自性や専門性の高い良質なコンテンツを発信することは、企業のブランディングや信頼度アップにつながります。有益な情報を発信し続けていれば、顧客からの信頼が得られ、ファン化が進むでしょう。また、ファンになってもらえれば口コミやSNSなどを通して商品を紹介してくれる可能性も期待できます。

メリット4:SNSでの拡散を期待できる

コンテンツマーケティングはコンテンツの内容を通して顧客の認知を高め、最終的なCVにつなげるマーケティング手法です。直接的な「広告」ではなく、読者に有益なコンテンツを制作するため、質のいいコンテンツであればSNSなどで拡散されることもあります。SNSで広がったコンテンツがバズを生み出すこともあり、想像以上の反響を得られることもあるのです。

メリット5:市場で独自のポジションを取れる

コンテンツマーケティングは専門分野に関連する情報を発信し続けることで、コンテンツが蓄積されます。それによって市場で独自のポジションを確立でき、商品や自社のブランディングにも効果的です。また、ユーザーからは「あのメディアの企業だ」と認識してもらえるため、新規ユーザーの信頼も得ることができます。

コンテンツマーケティングの3つのデメリット

コンテンツマーケティングには魅力的なメリットが多くありますが、もちろんデメリットもあります。デメリットの部分をどう解決するかが、コンテンツマーケティングの施策を成功させるポイントになります。

デメリット1:成果がでるまで時間がかかる

コンテンツマーケティングは運用の手間に比べて効果がすぐに見えず、成果がでるまで時間がかかります。また、品質の高いコンテンツを作成するには、情報収集や原稿作成などに多くの時間を要します。製品やサービスの情報を発信し続けても、それがすぐに購買へつながるとは限りません。

成果が得られるまでに時間がかかりすぎ、社内のコンテンツマーケティングへの理解が得られないケースもあり、開始数か月でコンテンツの配信をやめてしまうケースも多くあります。コンテンツ作成によるアクセス増は数か月後に現れることを社内に周知させ、粘り強く運用していきましょう。

デメリット2:継続的な発信のリソースが必要

コンテンツマーケティングはユーザーに忘れられないよう、継続的に発信していく必要があります。ユーザーがどのようなコンテンツを求めているのか、常にトレンドにアンテナを立てておき、高い頻度でコンテンツを作成しなければなりません。

また、コンテンツを作っただけでアクセスが増加するわけではないため、SNSアカウントなどでコンテンツ更新の案内を発信する必要もあります。コンテンツ制作だけでなく、SNSアカウントについても継続的に配信できる体制を整えるといいでしょう。

デメリット3:情報の更新やメンテナンスが必要

コンテンツマーケティングは常にコンテンツの情報の更新やメンテナンスが必要です。過去に配信したコンテンツの内容が現在の状況に合わない内容であれば、ユーザーにとっては古い情報だとみなされ、メディア自体の信頼が低下してしまいます。そのため、配信したコンテンツを常に更新・メンテナンスする必要があり、これらの内容を整理する運用体制の構築も必要になります。

小売業のコンテンツマーケティング事例「となりのカインズさん」

小売業のコンテンツマーケティングの事例を見ていきましょう。ホームセンターカインズが運営するオウンドメディア「となりのカインズさん」は、「ホームセンターを遊び倒す」「ホームセンターをDXする」などをテーマに掲げ、DIYから日用雑貨、収納、ペットなど多岐にわたるジャンルのコンテンツを配信しています。

成果が出るまで時間がかかると言われているコンテンツマーケティングですが、運営開始から5か月で月間100万PVを達成。開始から約1年後には月間400万以上のPVのメディアに成長し、オウンドメディアを活用したコンテンツマーケティングの成功事例として有名です。お役立ちコラムのほか、エンタメ色の強いコンテンツも発信し、その内容の有益さや面白さからSNSで多く拡散されています。また、メディアで取り上げた商品は売り上げが伸びており、O2O(Online to Offline)マーケティングとしても効果が出ています。

コンテンツマーケティングとインサイドセールスを連携しよう

コンテンツマーケティングにおいて、オウンドメディアを運用するだけでは、アクセスは増えてもリード獲得や購買につながりません。そのため、より興味を持ってくれたユーザーの情報を集める仕掛けとして、無料の資料提供や無料セミナーなどのコンテンツを活用しましょう。

こうして得られたユーザーの情報は、インサイドセールス部門に引き渡します。また、インサイドセールスにおいてリードを育成する際にも、メルマガやホワイトペーパー等のコンテンツを活用します。つまり、顧客のニーズに応じてコンテンツマーケティングとインサイドセールスを組み合わせることで、より効果的な営業活動を実現できるのです。

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