3万回のA/Bテストで見えた!「顧客を動かす」訴求メッセージ
些細な表現の違いが、コンバージョンや売上に大きく影響することは少なくありません。顧客視点に立ち、「気の利く提案」や「つまずきケア」となるメッセージ発信が重要となります。この資料では、コンバージョンに影響する「訴求メッセージ」の言葉選びについて解説していきます。
ブランディングを行うことは、企業競争に勝つために必要なプロセスです。しかし、ブランディングについてのイメージは「ブランドをつくる」ことくらいの認識しかない場合もあります。ここでは、ブランディングとは何か、メリットとデメリットなどを紹介していきます。
ブランディングとは、企業や自社の製品ブランドに対して「付加価値を与え」、「競合他社と差別化し」、「消費者のロイヤルティを高める」ことです。企業や自社製品について企業や消費者などが持つ「共通のイメージ」とも言えるでしょう。
ブランド(Brand)とは、英語で所有者や製造元を区別するための「焼き印(Burned)」を語源にした言葉です。ブランドと聞くと高級ブランドを想像するかもしれませんが、それはあくまで「高級」ブランドであって、ブランドそのものの意味とは異なります。
企業にとって、ブランドはどのような役割を持つのでしょう。まず、消費者に「製造者を識別」させ、「競合他社との差別化」を図れます。また、ブランドには価値も追従しますので、ブランドイメージがよければ品質も同時に担保されます。例えば、「スマートフォンを買いたい」と思う消費者に対し、「スマートフォンならAppleのiPhoneを買えば安心」と思う状況をつくれるのです。
逆に消費者側から見たブランドの役割とはどのようなものでしょう。まずは商品の「製造者を識別」し「品質」を確認する手段となります。ですから、ブランドイメージがよければ、購入意思がプラスに影響します。
また、ブランドイメージを、自己表現のひとつとして利用することもできます。たとえば、クリエイティブで高性能なイメージを持つAppleのMacBookを購入し、オシャレなカフェのイメージを持つスターバックスで使うことで、ノマドワーキングをしているクリエイターを自己表現することもできるのです。
ブランディングと混同されやすいのがマーケティングです。ブランディングは「ブランド」の「付加価値を高める仕組み」をつくり、「イメージを高める」ことを目的としています。これに対し、マーケティングは「商品やサービス」の「売れる仕組みや市場」をつくり、「商品を売る」ことを目的としています。
イメージとしては、ブランディングでは消費者に「この商品を使ったらカッコイイな」と思わせるようにし、マーケティングでは「この商品を使ったらカッコよく見えますよ」と宣伝するといったわけです。このように、似ているようで別物といえますが、ブランディングに成功していれば、マーケティングに成功しやすくなるので、相互の連携は重要です。
消費者が「製造者を識別」できるブランドにするためには、どうしたらよいのでしょうか。
ブランドを構成する要素としては、「商品のデザイン」「シンボルマーク」「ブランドロゴ」「商品名」「キャッチフレーズ」などがあります。例えば、「女神のエンブレム」があれば「ロールスロイス」だとわかりますし、曲線を帯びた黄色い「M」なら「マクドナルド」だとわかるでしょう。またビジュアルだけでなく「カラダにピース」というコピーを聞けば、「カルピスのことか」と連想できます。このように、ブランディングを成功させるには、これらの要素一つひとつが大切なのです。
ブランディングの際に欠かせない、「言葉選び」についてまとめた下記の資料もご参照ください。
ブランディングは、「何をブランディングするのか」「誰がブランディングするのか」「誰にブランディングするのか」によって、いくつもの種類に分かれます。ここでは、主なブランディングの種類についてご紹介していきましょう。
企業ブランディングは、「企業理念」を軸としたブランディングです。全てのブランディングの根幹となります。コーポレートブランディングとも言います。
事業ブランディングは、企業で行われている事業単位や、部署単位で行われるブランディングです。
採用ブランディングは、求職者を対象に企業や職場のイメージを訴求するブランディングです。
商品ブランディングは、消費者を対象に個別の商品やサービス単位で行われるブランディングです。
BtoCブランディングは、BtoC企業が消費者を対象に行うブランディングです。
BtoBブランディングは、BtoB企業が取引先の企業を対象に行うブランディングです。
DtoCブランディングは、DtoC企業が消費者を対象に行うブランディングです。卸売業者や小売店といった仲介業者の介在がないため、BtoCブランディングに比べてより自由にブランディングができるのが特徴です。
インナーブランディングは、自社の人間を対象にブランドの価値観を共有するためのブランディングです。
アウターブランディングは、取引先企業や消費者対象に行われるブランディングです。
ブランド力で勝負できるようになるので、価格競争から脱却できます。性能がほぼ同じ商品などは、どうしても価格で勝負するようになってしまいます。ですが、ブランド力があれば、値段に関係なく消費者が求めるようになります。
たとえば、高級ブランドの製品が作りの丁寧さやデザインの差があっても、性能としては他社のものと大差ないでしょう。しかし、地位を確立していますので、消費者は値段が高くても買っていくのです。
ブランディングに成功すれば、顧客ロイヤルティが高くなりますから、指名買いが増えます。これにより、無駄な営業コストや広告費などが削減できるため、利益率が向上します。
ブランディングに成功して企業の魅力が上がれば、採用活動に好影響を与え応募者が増えます。応募者が増えれば、自社に合った能力や適性の高い優秀な人材を選別して確保しやすくなるでしょう。
また、企業理念やビジョンなどが浸透し、社員との意識統一ができます。これにより、社員のモチベーションが向上して生産性も増えますし、退職リスクも減らせます。
ブランディングに成功すれば、新規市場へ参入しても一定の認知度を持って成功しやすくなります。例えば、Appleはコンピューターメーカーですが、「iPod」という音楽再生デバイスを発売したり、「iPhone」でスマートフォン業界に参入したりしましたが、どちらも序盤から苦戦することなく好意的に受け入れられました。本来、新規市場への参入には多大なコストとリスクを伴いますので、新規市場への参入のしやすさは、ブランディングを行うメリットとしては、かなり高いものです。
ブランドが確立する過程で、商標登録や意匠登録をしますので、ロゴマークやデザインなど法的な保護を受けられます。これにより、競合他社が自社製品と見間違うような製品を発売しても「意匠を侵害している」などと訴えることができますので、模倣品を排除しやすくなります。
ブランディングに成功すれば、ビジネスパートナーを得やすくなります。ブランド力のない無名な企業では、協力してくれるビジネスパートナーを探すのも大変ですが、ブランド力のある企業であればビジネスパートナーになってくれる企業も多くなるでしょう。また、ビジネスパートナーとは少し違いますが、株価にも影響しますので、出資者を集めやすくなります。
ブランディングを行うことは、企業の発展に必要な過程と言えますが、デメリットもあります。ここでは、ブランディングを行うデメリットをみていきましょう。
ブランディングを行うにはコストがかかります。ブランディングには、「シンボルマーク」や「ブランドロゴ」の作成、「商品名」「キャッチフレーズ」の考案などもありますので、広告代理店やクリエイターへの外注する場合もあります。また、ブランドはつくるだけでなく発信して浸透させなければいけませんので、広告費などのコストもかかります。
さらに、消費者がブランドを認知するには、時間もかかります。ブランディングを行ったからといって、結果がでるまでに数年かかると考えておきましょう。
新たに構築したブランドとしてのビジョンを共有することで、社歴の長い社員にとっては「これまでの会社と変わった」と受け止められる可能性があります。それをきっかけに社員が離れていってしまうこともあるでしょう。ブランド構築のプロセスでは、社内への意識浸透とビジョンの認識を合わせていくといったことが不可欠です。
ブランディングを実践するには、いくつかの方法があります。実際は、このプロセスよりも細分化されることもありますし、プロセスが追加されることもあります。ここでは、汎用的な手順をみていきましょう。
ブランディングを始める前に、「なぜブランディングを行うのか」を社内で共有する必要があります。ブランディングは始めてからすぐに結果が出るものではなく、長期間で徐々に積み上げていくことになります。ですから、途中で方向がブレないように、経営者やブランディングを行うチーム、関係部署を含めて、必要性やメリット、ゴールなどのコンセンサスをとっておくことが大切です。
次に、自社の状況を客観的に把握するため、環境分析する必要があります。環境分析には、「3C分析」「PEST分析」「SWOT分析」「ファイブフォース分析」などがあります。それぞれ別の要素を用いて環境分析できますので、必要に応じて行うと良いでしょう。
顧客(Customer)のニーズ、競合(Competitor)や自社(Company)強みや弱みから、環境を分析する手法。
政治(Politics)、経済(Economy)、社会(Society)、技術(Technology)といった外部要因から、業界の流れを把握する手法。
自社の強み(Strength)、弱み(Weakness)と、社会や市場における機会(Opportunity)、脅威(Threat)から、内部環境と外部環境を把握する手法。
業界内の競争、買い手の交渉力、売り手の交渉力、新規参入の脅威、代替品の脅威から、自社の競争優位性を把握する手法。
分析結果がでたら、それを基にブランドのコンセプトを決定します。「誰」に、どのような「商品やサービス」を提供することで、どのような「価値」をもたらすのかなど、ブランドが与えるイメージを想定しましょう。そして、そのイメージに近い「キーワード」を探していくことで、ブランドコンセプトが固まってきます。
たとえば、スズキから発売された軽自動車の初代ハスラーの「遊べる軽」というキャッチコピーは、ハスラーのブランドコンセプトをシンプルに表しています。このコピーを見るだけで、「自動車を買おうとしている人」は、「ハスラー」を購入すれば「遊びにも使える軽自動車が手に入る」という価値が伝わるでしょう。
視覚的なブランドイメージとなる、ブランド名やロゴマークも制作しましょう。ブランド名は、わかりやすくて親しみをもたれる名前が良いですが、ありふれた名前にならないように注意することが大切です。また、ロゴマークは、商品だけでなくさまざまなメディアで使われることもあるので、拡大縮小しても媒体などでも視認できるようにしましょう。そして、そのロゴマークにブランドの持つ価値やコンセプトを織り込みます。
たとえば、Amazonのロゴマークは、よく見ると「A」から「Z」まで矢印が伸びており、これは「すべての商品が揃っている」ことをイメージしています。そして、その矢印を曲線にすることで、消費者が満足しているような笑顔を表しているのです。
ブランド名やロゴマークに加え、キャッチコピーやブランドカラー、パッケージデザインなどを決め、ターゲットとのタッチポイントに向けてブランドを発信していきます。これは、「ブランド戦略」とよばれるプロセスになります。TVや雑誌、新聞、Webサイト、SNSなど多種多様な媒体から、ターゲットに最適な媒体を選んで発信していきましょう。
なお、ブランド発信する要素に統一感があるか、コンセプトにズレはないかなど、必ず確認してください。例えば、高級感のある商品としてブランド発信しているのに、SNSで「お気軽にお使いください」などというテキストで紹介されていたら、消費者を迷わせてしまいます。
ブランディングを行ったら、消費者に正しく伝わっているのかどうか、効果を検証する必要があります。検証の方法はさまざまですが、アンケートでブランドの認知度を調査する方法や、「NPS(ネット・プロモーター・スコア)」 などで顧客ロイヤルティの高さを確認するといった方法があります。ブランドは一日でできあがるものではありませんので、定期的に検証し、ブランディングが正しくできているのかを確認しましょう。
ご紹介したように、ブランディングには企業全体をカバーするブランディングだけでなく、商品やサービス単位で行うブランディングもあります。ブランディングにはコストがかかり、なかなか成果が見えない場合もあります。しっかりゴールを見定め、緻密な戦略を練り上げていきましょう。
3万回のA/Bテストで見えた!「顧客を動かす」訴求メッセージ
些細な表現の違いが、コンバージョンや売上に大きく影響することは少なくありません。顧客視点に立ち、「気の利く提案」や「つまずきケア」となるメッセージ発信が重要となります。この資料では、コンバージョンに影響する「訴求メッセージ」の言葉選びについて解説していきます。
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