6W2Hとは?概要と5W1Hとの違い、ビジネスでの活用方法を解説

マーケティング

Sprocket編集部

6W2Hとは?概要と5W1Hとの違い、ビジネスでの活用方法を解説

6W2Hは、5W1Hと同様にマーケティング領域やビジネスコミュニケーションでよく使われる情報伝達のフレームワークの1つです。基本的な概要と活用方法に加えて、混同しやすい5W1Hとの違いを解説します。

企画の立案、思考整理に役立つフレームワークをご存知ですか?主要な18のフレームワークを解説した資料をご用意しました。

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6W2Hとは?

6W2Hは、「When(いつ)」「Where(どこで)」「Who(だれが)」「Whom(だれに)」「What(なにを)」「Why(なぜ)」「How(どのように)」「How much(いくらで)」の英単語の頭文字をとった言葉です。この8つの要素を用いることで、情報を正確に伝えることができるというフレームワークです。

5W1Hの派生系となるフレームワークで、5W1Hに2つ項目を追加し、8つの項目で構成されています。マーケティング領域における、各要素の意味を解説していきます。

When(いつ)

Whenは、時間や時期を意味します。製品の販売時期や、サービスの提供時期、キャンペーンの情報解禁日等が該当します。

Where(どこで)

Whereは、サービスを提供する場所を意味します。どこで製品やサービスを提供するかという具体的な場所や、それが何で(店舗なのか、オンラインなのか等)提供されるのかという流通経路も含まれます。ターゲット層やペルソナ層に応じて、流通経路を変更することは効果的に売り上げを挙げるための1つの策です。細かく設定すると利益拡大に役立つでしょう。

Who(だれが)

Whoは、人物を意味します。サービス提供元である組織や部署内の担当者が該当します。主となる人物を設定することで、他の項目との関係性がよりクリアになります。個人に関わらず、組織全体やチーム全体も対象になります。

Whom(だれに)

Whomは、ターゲットを意味します。個人だけでなく、ターゲット層やペルソナ像の広い意味にも使います。上記のwhoとは対象が違うことを理解しておきましょう。

What(なにを)

Whatは、製品やサービスの内容を意味します。製品やサービス自体に加えて、付加価値やコンセプトも含まれており、製品やサービスが顧客にどのような価値を与えるのかまで対象となります。

Why(なぜ)

Whyは、ユーザーに製品やサービスを提供する目的や目標などのゴール設定が該当します。

How(どのように)

Howは、製品やサービスを認知・購入してもらうための方法が該当します。どのような方法を使って顧客に製品を知ってもらうのか、または購入してもらうのかを考えます。販売促進、集客方法などをより具体的に考える時に役立ちます。

How much(いくらで)

How muchは、製品やサービスの値段に加えて、プロジェクト全体の各諸経費も含まれます。どこまでコストとして考えるのか、線引きする際にも役立ちます。

「6W2H」と「5W1H」の違い

6W2Hは、5W1Hの「When(いつ)」「Where(どこで)」「Who(だれが)」「What(なにを)」「How(どのように)」のフレームワークに「Whom(だれに)」と「How much(いくらで)」の2つの項目がプラスされて構成されています。

マーケティング領域における5W1Hでは、「Who」の部分で自社と顧客の双方を対象にしています。一方、6W2Hは「Who(だれが)」と「Whom(だれに)」があることで、自社と顧客を切り離して考えられます

6W2Hを活用できるシーン

ビジネス現場で6W2Hを取り入れるためにも、例としてシーン別での活用法をお伝えします。

6W2H

企画書を作成したいとき

6W2Hを用いることで、対象となるターゲット、実行する方法や内容、コスト等を企画書の段階で具体的にできます。伝えたい情報をより明確化することで、企画書作成も捗るでしょう。また、より具体的な方が聞き手側も読みやすく、良し悪しの判断がしやすくなるのも取り入れるメリットです。

新人教育のとき

まだ仕事を理解していない新人に対して、6W2Hを用いた話し方やチャット上でのテキストコミュニケーションをすれば、具体的で理解しやすい情報を伝えられます。無駄のない指示ができるからこそ、新人としても対応しやすくなり、具体的な行動をとりやすくなります。

その他に活用できるシーンとは?

6W2Hは、上記で挙げたシーンだけではなく、プレゼンテーションで使用する資料の作成にも活用できます。幅広いシーンで取り入れられるフレームワークだからこそ、6W2Hはマーケティング業務に携わる人以外でも、ビジネスの基本として覚えておいて損はしません。

6W2Hなどのフレームワークは、組み合わせて使うことで最大限の効果を発揮します。主要な18種のマーケティングフレームワークをまとめた資料も公開中です。そちらもぜひご参照ください。

マーケティングの主要フレームワーク18選

6W2Hの活用事例

6W2Hは、対象となるものの特徴を整理し、全体像を把握しやすくなるため、競合分析にも活用できます。例として、JR東日本の駅スペース活用事業「エキナカ」を6W2Hの8つの項目に当てはめて特徴を整理してみましょう。

When(いつ) 通勤時や乗り換え時のスキマ時間
Where(どこで) JR線の駅の構内
Who(だれが) 大元は鉄道事業者(JR東日本)
Whom(だれに) 駅の利用者、または駅の近くに住んでいる人
What(なにを) 食品、ファッション雑貨、日用品等
Why(なぜ) 移動で駅を利用する以外の付加価値をつける。また帰宅時間が遅い人でも、通勤時に買い物を済ませることが可能になることでQOLを上げる
How(どうやって) 乗り換えの際に立ち寄れるように、駅構内に各ジャンルの人気店舗に出店してもらう
How much(いくらで) メインは安価な価格帯

6W2Hをマーケティング戦略で活用する際のポイント

8つの項目でできている6W2Hをマーケティング戦略で上手に活用するためには、下記のポイントを踏まえるとよいでしょう。

6W2Hを用いる理由と目的を明確にする

分析はあくまで手段であって、目的ではありません。分析結果をどのように使うのかという視点から、まずはフレームワークを用いる理由と目的を定めておきましょう。

各要素に該当する内容を明確にする

「担当メンバー」「コスト」「商品(在庫数)」「時間(スケジュール)」等、6W2Hに当てはまるものは明確に洗い出しておく必要があります。基本的な情報があやふやでは、効果的な施策は決められないため、クリアにしておく必要があります。

6W2Hと併用してビジネスに活用できるフレームワーク・思考法

ここでは、6W2Hと組み合わせてビジネスで使えるフレームワークも解説します。ぜひ取り入れてみてください。

ロジックツリー

ロジックツリーは、問題が起きた時にその問題に関連している要素をツリー状に書き出すことで、解決法を導き出すフレームワークです。

要素を明確化することで複数のことが絡み合って生じた原因も把握しやすくなります。課題解決のためのロジカルシンキングにも役立つでしょう。

意思決定マトリクス

意思決定マトリクスは、目標を達成するための選択肢を項目ごとに分けて評価するフレームワークです。頭のなかで考えるよりマトリクス(図)に当てはめることで、客観的に選択肢を評価できるところがメリットです。

アイゼンハワーマトリクス

アイゼンハワーマトリクスは、抱えているタスクを「緊急性」と「重要性」の2つの観点から整理して優先順位をつけるマネジメント方法です。目の前のタスクを横並びに捉えるのではなく、効率的に業務を遂行するために用います。

なぜなぜ分析

なぜなぜ分析とは、起こった問題に対して「なぜ?」を繰り返し考えることで原因を探る思考法です。この思考法は、根本的な原因を見つけやすくなります。もともとはトヨタの生産方式の考えから生まれたものであり、一般的に「5回疑う」ことが推奨されていますが、必ずしも5回行わなければいけないというわけではありません。なぜなぜ分析は、特定の課題に絞って深堀りする考え方から、物事の表面的な課題だけでなく、深層部分の問題に気づける可能性があります。

まとめ

6W2Hは、5W1Hより2つ多く要素があるため、情報をより正確に整理することができます。ビジネスの考え方の根本となるもので、コミュニケーション以外にもマーケティング業務や新人教育を行うときなど、幅広い場面で活用できます。

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