アパレル業界のオンライン接客事例3選。EC担当者は知っておきたいWeb接客のメリットと活用法

マーケティング

Sprocket編集部

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数ある業界の中でも、アパレル業界は特にオンライン接客への取り組みが活発です。アパレル業界のECサイトにおけるオンライン接客の相性の良さやメリット、実際にWeb接客を導入した成功事例をご紹介します。

アパレルとオンライン接客の相性が良い理由

アパレルの販売員といえば、来店した顧客に商品の魅力を伝えたり、コーディネートプランを提案したりと、人と人とのリアルなつながりを大事にする仕事のイメージがあるのではないでしょうか。

一見、オンライン接客とは相性が悪いように思えます。しかし、新型コロナウイルス感染症などの影響で落ち込んだ売り上げを回復するためにも、オンライン接客は有効な手段です。アパレル業界では、さまざまなオンライン接客の取り組みが行われています。

デジタル接客やWeb接客との違いは?

この記事ではオンライン接客という言葉を使っていますが、ほかにもデジタル接客やWeb接客という言葉もあります。

「インターネットでの接客」を表現する言葉としては、もともと「オンライン接客」という言葉が使われていました。2020年7月に日経クロストレンドが発表した「トレンドマップ 2020夏」では、注目のトレンドとして「デジタル接客」という言葉が取り上げられています。一方で、ポップアップツールやチャットツールは「Web接客ツール」と呼ばれます。

これらの用語に明確な区分はありませんが、オンライン接客はZoomなどのツールを使って対面でやりとりをするようなニュアンスで使われているケースが多いようです。

オンライン接客で細かい疑問や相談に対応できる

アパレルのECサイトでは、顧客に対してどのようなアプローチをしているのでしょうか。アパレルはサイズや色味、素材、アイテムの組み合わせなど、細かく確認したい要素が多い商材です。しかし一般的なECサイトでは、細かい疑問やニーズに応えるのは難しいでしょう。そうしたニーズに応えるための手段として、オンライン接客が力を発揮するわけです。

コロナ禍で実店舗の営業が難しくなったことも後押しして、多くの企業が多様かつ先進的な取り組みを進めています。例えばメガネのファッションブランドであるJINSでは、自分のメガネをかけたまま別のメガネを試着できるサービスをオンラインで提供しています。AIが顔の輪郭などの情報を読み取り、実店舗のように顧客に似合うメガネをおすすめしてくれる機能もあります。

オンラインでメガネを試着可能(画像は株式会社ネフロックのプレスリリースより引用)

またALL YOURS(オールユアーズ)では、Zoomを使ったオンライン接客をいち早くスタートしました。日経クロストレンドの記事では、顧客はWebページを見てある程度の商品情報をすでに得ており、「その中で求められているのは、これってどうですかという会話であり、専門家と話して決めたという納得感(木村氏)」と説明しています。

試着システムやZoom接客などさまざまな手段がありますが、目的はいずれも顧客がオンラインでも実店舗と同じような満足感、納得感をもって気持ちの良い購買体験をしてもらうことだといえるでしょう。

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アパレルでオンライン接客を導入するメリット

アパレルと相性の良いオンライン接客ですが、導入するとなれば当然コストがかかります。費用対効果に見合うメリットがなければ、導入に踏み切れない店舗もあるでしょう。ここでは、アパレルでオンライン接客を導入するメリットをご紹介します。

売り上げやコンバージョン率を上げられる

アパレルでオンライン接客を導入する最大のメリットが、売り上げやコンバージョン率を上げられることです。実店舗の売り上げをオンラインショップでカバーしようとしても、ただ商品写真を並べているだけでは売れません。オンラインで欠けている接客の要素をいかにカバーするかがポイントとなります。

オンライン接客を導入すれば、不足している接客の要素を埋めることができ、販売機会を逃がしません。結果的にコンバージョン率が上がり、売り上げアップも期待できます。

顧客のニーズに応えてファンになってもらえる

これまでは、オンラインショップならば「24時間いつでも自宅にいながら買える」ということが大きなメリットでした。しかしオンラインショップが増えてくると、「1円でも安いのはどこか」「対応やサービスがより親切なのはどこか」といった比較などの要求は高まってきます。しかし価格競争には限界がありますし、終わりの見えない価格勝負は企業にとっても望ましくありません。

そのためには顧客にファンになってもらい「このECサイト、ブランドだから買う」と思ってもらうことが将来的にも有効な手段です。決して簡単ではありませんが、そのためにも「接客」は欠かせない要素だといえるでしょう。適切なオンライン接客を導入できれば、他サイトとの差別化にもつながります。

顧客のデータを蓄積して活用できる

オンライン接客を通じて顧客のデータを得られるのも、メリットのひとつです。ここでいうデータとは、住所や電話番号、メールアドレスといった個人情報だけではありません。これらは、通常のオンラインショップでも十分に収集できるでしょう。

オンライン接客で得られるのは、顧客の「好きな色」や「好みの服装」など、もっと商品販売にダイレクトにつながるデータです。実店舗でも、常連顧客の好みはスタッフが理解していたかもしれません。オンライン接客ならこれまでの購入履歴に加えて接客時のデータを残すことで、よりOne to Oneに近い接客ができるようになります。

例えば、ビデオ通話のオンライン接客後にスタッフがコメントを書き残せば、美容院のカルテのように接客データを資産として残せます。接客データを蓄積することで、好みの新商品が発売されたときにメールで案内するといった施策も可能になるでしょう。

店舗スタッフのリソースを活用できる

対応するスタッフのリソースが必要なオンライン接客の場合、それはデメリットとも捉えられます。しかし、実店舗の営業時間縮小などでスタッフのリソースがあるならば、オンライン接客でスタッフのリソースを有効活用できることはメリットに変わります。

実店舗のスタッフは、接客にかかわる深い知見や多くのノウハウを持っているはずです。それをオンライン接客にも生かすことができれば心強いでしょう。

Web接客ツールを導入したアパレル企業の成功事例3選

オンライン接客にはさまざまなタイプがあります。ここでは、アパレル業界でのポップアップ型のWeb接客ツールの成功事例をご紹介します。

ポップアップ型のWeb接客ツールは、ユーザーの行動をリアルタイムに分析しながら、「今」というタイミングを見計らってこちらから「声かけ」できるという特徴があります。Sprocketはマルチステップ型のポップアップで顧客と会話するようなきめ細やかな接客が可能です。

【アパレル業界必見】オンライン接客によるコンバージョン改善事例をご紹介

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複数のWeb接客でCVRが最大166%に:株式会社ワコール様

オンライン通販サイトのワコールウェブストアでは、常時5,000点以上の商品を取り扱うものの、顧客が欲しい商品を探しにくいという課題がありました。また、カートに商品を入れたにも関わらず商品購入を完了しないで「カゴ落ち」する顧客が多い課題もありました。

そこでSprocketを試験導入し「商品を探している人を案内して、欲しい商品に導く」「カートに商品を入れた人に返品や在庫状況をお知らせする」という2つのシナリオを準備したところ確かに効果があることを確認でき、本格導入後は購入完了率が最大166%にまでアップしました。

パーソナライズしたWeb接客で売り上げが1.4倍に:マガシーク株式会社様

マガシーク株式会社様は「自社の顧客データとWeb接客ツールを連携して、一人ひとりにパーソナライズしたコミュニケーションをする」という目標のため、他社のWeb接客ツールからSprocketに乗り換えました。

Sprocketで顧客データと連携したシナリオの出し分けを行った結果、購入完了率が110~120%に改善し、売り上げが1.4倍に増加しました。

新規ユーザーのCVRが従来の10倍に:インティメイツ株式会社様

インティメイツ株式会社様では、「新規ユーザーのコンバージョン率の改善」という課題を解決するため、顧客の行動分析をSprocketのコンサルタントに依頼しました。

Googleアナリティクスでは見えづらいクラスターごとの分析を行い、どのページを閲覧したユーザーの購入率、再訪率が高いのかといった傾向があることがわかったのです。それをもとにしたシナリオを実施したところ、新規ユーザーのCVRが従来の10倍になりました。

未来の店舗はショールーム化する?

リアル店舗とECサイトを区別せずに顧客体験の向上を目指す「OMO(Online Merges with Offline)」が注目されています。2021年12月にSprocketが実施したセミナー「OMO時代におけるデジタルとリアル店舗の立ち位置」においては、「未来のリアル店舗はショールーム化する」という可能性が語られました。アパレル業界のオンライン接客は、今も進化の先鋒にあり、新たな試みが次々と行われています。

セミナーの詳細な内容は、以下の資料でご覧いただけます。

【最新事例から読み解く】OMO時代におけるリアル店舗とECの立ち位置とは?

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アパレル業界のWeb接客ならSprocketにご相談ください

Sprocketは、累計50,000回のA/Bテストから得られた豊富なノウハウを蓄積しています。ここでご紹介した以外にも、動画を利用したライブコマースやカゴ落ち対策、リマインドなど、さまざまな事例があります。

Web接客ツールは、システムの大きな改修をせずに素早く仮説と検証のPDCAサイクルを回すことが可能なだけでなく、動画やチャットといったほかのツールと連携することでそれぞれの効果を最大化させることも可能です。

「オンライン接客に取り組みたいけれど、どこから手を付ければいいのかわからない」とお悩みの場合は、お気軽にご相談ください。

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