【診断シート付き】コンバージョンアップのためにオンライン顧客体験を改善する方法
ユーザー層の拡大が急速に進んでいる今日、ユーザーの離脱要因となる体験上の様々な障害(=フリクション)を取り除くことが非常に重要になってきています。 本資料は、どのようなECサイトにおける離脱要因・フリクションの具体例があるのか、解決事例をご紹介します。診断シート付きです。
CVR(コンバージョン率)はデジタルマーケティングの指標のひとつです。CVRを改善できれば、Webサイトの成果や売上に直結します。ここでは、CVRの具体的な改善方法を見てきましょう。
CVRは「Conversion Rate」の頭文字を略したもので、日本語では「コンバージョン率」となります。コンバージョンとは、サイトを訪れた人が会員登録、資料請求、商品購入などの「アクション」を起こしてくれたかどうかを意味しています。
従ってコンバージョン率の数値は、サイトを訪れた人数(セッション数)とアクションを起こしてくれた人数(コンバージョン数)で計算できます。
CVRの計算式としては、以下のとおりです。
CVRの計算式
CVR = コンバージョン数 ÷ セッション数 × 100
CVRの計算式についてより詳しく知りたい場合は、以下の記事を参照してください。
注意点としては、セッション数はあくまでもサイトの訪問回数であって、ページビューではないことです。仮に一人の訪問者が10ページ閲覧したとしても、セッション数は「1」となります。また、セッションは計測方法も影響します。例えばGoogleアナリティクスでは1セッションにつき30分が計測期間の標準です。
したがって、30分間ユーザーの操作がないと「セッションが切れた」という扱いになります。つまり、1人の訪問者が30分離席して、最終的にコンバージョンにつながるアクションをしたとしても、CVRは100%ではなく50%になってしまうのです。
新しいGoogleアナリティクス 4では、セッションではなく「ユーザー軸」での分析が前提になるといわれています。その場合、CVRの計算式も分母がセッション数ではなくユーザー数になることでしょう。同じ「CVR」でも、何を分母にするかで結果が変わってくるので注意が必要です。
なおこの記事では、特別に注意書きがない限り「Googleアナリティクス」は従来のユニバーサルアナリティクスのことを指しています。
ご紹介したように、Googleアナリティクスでは1セッション内にユーザーがコンバージョンしなければ、コンバージョンは「0」です。しかし「Google広告」の場合は、ユーザーが広告をクリックしてから30日以内にアクションを起こせばコンバージョンは「1」とカウントされます。この違いは、Google広告が成果報酬に関わるリスティング広告だから起きることです。
このように、通常のCVRと広告のCVRは計測期間の扱いが異なることを知っておきましょう。通常のCVRと広告のCVRの違いは以下の記事でも解説しています。
それでは、具体的にどのくらいのCVRを目指せばいいのか、どのように改善していけばいいのかを見ていきましょう。
Webマーケティング担当者の頭を悩ませるのが、目標とするCVRの設定です。CVRの目安は業界やWebサイトによって異なりますが、おおむね1~3%前後といわれています。
2021年にLOCALiQが発表したレポートによると、北米エリアにおけるリスティング広告の平均コンバージョン率は以下のような結果でした。
ビジネスカテゴリ | 平均コンバージョン率 |
---|---|
アート&エンターテインメント | 5.90% |
動物・ペット | 19.19% |
アパレル | 3.60% |
法律 | 11.54% |
自動車(販売) | 6.57% |
自動車(修理・サービス) | 15.23% |
美容 | 7.72% |
ビジネス | 6.77% |
キャリア・就職 | 5.31% |
歯科医・歯科サービス | 13.81% |
教育・指導 | 6.16% |
金融・保険 | 5.51% |
家具 | 3.25% |
ヘルス&フィットネス | 10.39% |
ホーム&リノベーション | 13.23% |
工業・商業 | 9.37% |
個人向けサービス | 10.52% |
医師・外科医 | 19.15% |
不動産 | 3.93% |
飲食店・食品 | 6.89% |
ショッピング・ギフト | 6.70% |
スポーツ・レクリエーション | 6.19% |
旅行 | 6.01% |
参考:Search Advertising Benchmarks for 2021 (+ Expert Tips to Improve Results)
ここで注意しなければいけないのが、表のCVRはあくまで「リスティング広告をクリックしたリード数」が分母になっていることです。「その商品・サービスに興味があって広告をクリックした人」が分母であることに加え、Google広告では広告クリック後30日のコンバージョンをカウントするので、高い数値になっています。
広告の種類によってもCVRは異なります。同じGoogle広告であるディスプレイ広告の場合、CVRはおおむね1%程度まで下がります。セッション単位で計算するWebサイトのCVRの場合はさらに状況が異なりますので、次の方法で目標を定めたほうがいいでしょう。
平均値に左右されるのではなく、自社で目標とする数値を決める方法もあります。広告ではなくWebサイトのCVR目標を決めるなら、この方法がおすすめです。
例えば、訪問者1,000人に対して20件のコンバージョンが必要であれば、目標のCVRは2%です。あとは、そのCVRをクリアできるように改善をしながらサイト運営をしていきましょう。「これ以上CVRを上げられない」となった場合は、20件のコンバージョンを得るために訪問者のほうを増やす必要が出てくるわけです。
なお、CVRを計算する際にセッション数ではなくユニークユーザー(UU)やページビュー(PV)を分母にしている場合もありますので、CVRの定義について、社内外の認識が一致しているかは、事前に確かめておきましょう。
目標のCVRを設定したら、その目標値と実際のCVRの差を確認します。もし、CVRが目標よりも低いようなら、以下のような問題点がないかをチェックします。
ユーザーのアクションを喚起させるCTA(Call To Action)の不備は、CVRが低くなる要因です。例えば「資料請求」のボタンの位置がわかりにくいところにあったり、そもそもページ内に設置されてなかったりすれば、当然CVRは上がりません。
会員登録や資料請求などで「ユーザーの情報をできるだけ得たい」という思いから、入力項目を多くしてしまうことがあります。あまり入力項目が多いとユーザーのモチベーションが下がってしまい、途中で面倒になって止めてしまうこともあります。
広告を運用して多くのユーザーを集めても、商品やサービスにそもそも興味がないユーザーの場合はコンバージョンは望めず、一方で母数も増えることでCVRが大きく下がってしまいます。
極端な例を挙げると、20代女性向けの商品なのに、40代の男性がメイン読者の媒体に出稿しても意味がありません。リスティング広告であればキーワードを、ディスプレイ広告であればプレースメントを見直し、最適なターゲットに広告が届いているかを確認しましょう。
最適なターゲットが選ばれていたとしても、そのターゲットのニーズを提供できなければ、コンバージョンには至りません。特に問題となりやすいのは、表示する広告の文面とサイトの情報の不一致です。広告にはあたかもユーザーにメリットがあるように記載されていても、実際にサイトを訪れてユーザーが期待している情報と異なれば、ターゲットのニーズにマッチしないため離脱してしまいます。
前項からの続きになりますが、ランディングページがターゲットのニーズにマッチしていても、ファーストビューでユーザーに「違う」と思われてしまう場合もあります。
広告であれば、どの広告テキストを見て訪れたのか。検索であれば、どのような検索ニーズでそのページに訪れたのか。ランディングページの上部であるファーストビューで、ニーズを満たせるページである印象を与えることが大切です。
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目標のCVRをクリアするためには、改善が必要です。ここでは、CVRを改善する5つの方法をご紹介しましょう。
まずは、そもそものコンバージョンの定義やCVRの計算方法を見直すことです。前述したように、CVRに使う計算式は同じですが、分母にどの数字が来るかによってCVRは大きく変動します。目標としているCVRがどのような定義になっているのかは意外と見落とされがちなポイントですので、確認して関係者間で認識を合わせておきしましょう。
CTAは、ユーザーの行動を喚起する重要なパーツです。適切な位置や数を見直しましょう。おすすめの位置としては、コンテンツの「最上部」と「最下部」、ボリュームが多く途中で離脱してしまう人が多いページなら、離脱しそうなタイミングにもCTAを設置しておきましょう。ヒートマップツールを使えば、ユーザーがどの位置で離脱しているかの参考になります。2カラム以上あるなら、閲覧をじゃましないサイドバーもおすすめです。
位置だけでなく、CTAパーツのデザインやカラー、文言についても、わかりづらいなどの問題がないか見直しましょう。
広告から流入させるランディングページ(LP)の見直しも、CVRを改善する際には重要な要素です。CVRが低い要因でも挙げたように、広告を見たユーザーが期待するコンテンツがランディングページで提供できているのか、それとも乖離しているのかを見直しましょう。
ランディングページが正しいのであれば、逆に広告テキストを修正する必要があるかもしれません。特にファーストビューは、ニーズに合った情報を提供できているかを慎重に見直すべきです。
ランディングページだけでなく、Webサイトの構造もCVRアップのためには改善したい要素です。ユーザーが知りたい情報を得るための導線ができているのか、ナビゲーションはわかりやすいかなど、さまざまな改善ポイントがあります。
ほかにも、リンク切れなどのエラーやサイトの表示スピードなどもユーザーの離脱の原因になり得ます。ECサイトの場合、送料や配送の情報が不足していて「カゴ落ち」するケースも少なくありません。
カゴ落ちについては、以下の記事で詳しく解説しています。
広告の場合、そもそも想定しているターゲットに広告が出稿できていない可能性があります。セグメントを厳しく絞り込み過ぎるとユーザーがいなくなってしまいますが、無関係のユーザーに広告を出しても意味はありません。
CVRを改善するポイントは、ユーザーのニーズとサイトで提供する情報の文脈をマッチさせることです。どちらかだけではなく、両方を最適化することでCVRの改善につながります。
CVRを改善する方法のひとつとして、Web接客という仕組みを利用する方法もあります。Web接客には、ポップアップ型とチャットボットがあり、SprocketではCVRを改善するポップアップ型のWeb接客を提供しています。ここではSprocketの実例から、CVR改善にWeb接客が有効な事例をご紹介しましょう。
CVRの改善案には、サイトを改修するテクニックがありました。しかしECプラットフォームを利用している場合など、サイトの改修が大変な場合もあるでしょう。Web接客を使えば、サイトを改修することなく改善が可能です。Sprocketは300社以上の導入実績があり、業界ごとのCVR改善ノウハウを豊富に蓄積しています。
Web接客を導入する場合、「どのタイミングで声かけをしたら効果があるのか」のノウハウが必要です。Sprocketは、実施した施策でユーザーの行動にどのような差が出たのかをA/Bテストで検証可能です。また「CVRを上げたいが、今低い原因がわからない」という状況でも、担当コンサルタントが仮説の立案から検証まで行いますので、安心して導入いただけます。
女性向けのランジェリーの企画・製造・販売を行うインティメイツ株式会社様の事例では、まず「ユーザーがどのような情報を得た後にサイト内の行動喚起がされるのか」を分析しました。そして、Web接客でチュートリアルコンテンツに誘導する施策を導入した結果、施策を行わなかった場合と比較してCVRが10倍にアップしました。詳細は以下の記事をご参照ください。
ポップアップでチュートリアルページを案内した例 |
CVRが低い原因はさまざまです。しかし一番重要なのは、ユーザーの目的とマッチした情報を、ストレスなく提供できているかどうかです。
SprocketのWeb接客なら、大がかりなサイト改修を行うことなく仮説と検証のサイクルを回すことが可能です。もちろん、CVRが低い理由を仮説から検証までお手伝いしますので、CVRの改善に課題を感じられている方はお気軽にお問い合わせください。
【診断シート付き】コンバージョンアップのためにオンライン顧客体験を改善する方法
ユーザー層の拡大が急速に進んでいる今日、ユーザーの離脱要因となる体験上の様々な障害(=フリクション)を取り除くことが非常に重要になってきています。 本資料は、どのようなECサイトにおける離脱要因・フリクションの具体例があるのか、解決事例をご紹介します。診断シート付きです。
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