CVR(コンバージョン率)とは?計算式や平均値、改善のポイントや注意点を解説

マーケティングノウハウ

深田 浩嗣

イメージ:CVR(コンバージョン率)とは?計算式や平均値、改善のポイントや注意点を解説

Webマーケティングでは、指標に関する多くの専門用語が登場します。その中でもよく目にする単語に「CVR(コンバージョンレート)」があります。基本中の基本ともいえるCVRの考え方や算出方法、改善のためのポイントを解説します。

CVR(コンバージョン率)とは

CVRとは、Conversion Rate(コンバージョン率)の略です。コンバージョンとは、サイトを訪れた人が会員登録や資料請求、商品購入など、サイトの運営者が目的とするアクションを取ることを意味します。「訪問者が見込み顧客に転換(Conversion)した」ということを表しているのです。

CVRは「一定期間の訪問数のうちどれくらいがコンバージョンに到達したか」の割合を表す数値です。このため「顧客転換率」と訳されることもあります。

CVRの計算式

CVRは、コンバージョン数を一定期間のセッション数で割り、100を掛けることで求められます。式で表すと以下のようになり、Webサイトのパフォーマンスを測定する指標として広く用いられています。

例えば、100回の訪問があったうち3回コンバージョンが発生したのであれば、コンバージョン率は3%となります。

CVRの計算式
CVR = コンバージョン数 ÷ セッション数 × 100

CVR計算時の注意点

注意点としては、セッション数はあくまでもサイトの訪問回数であって、ページビューではないことです。仮に1人の訪問者が10ページ閲覧したとしても、セッション数は「1」です。また、セッションは計測方法も影響します。例えばGoogleアナリティクスでは1セッションにつき30分が計測期間の標準です。

したがって、30分間ユーザーの操作がないと「セッションが切れた」という扱いになります。つまり1人の訪問者が30分離席して、席に戻ってからコンバージョンにつながるアクションをした場合、分母のセッション数は2となりますので、CVRは100%ではなく50%になってしまうのです。

新しいバージョンであるGoogleアナリティクス 4では、セッションではなく「ユーザー軸」での分析が前提になるといわれています。その場合、CVRの計算式も分母がセッション数ではなくユーザー数になることでしょう。同じ「CVR」でも、何を分母にするかで結果が変わってくるので注意が必要です。

なおこの記事では、特別に注意書きがない限り「Googleアナリティクス」は従来のユニバーサルアナリティクスのことを指しています。

まずは自社サイトのコンバージョンを正しく定義する

正しくCVRを計算するためには「何をコンバージョンとするのか」を定義する必要があります。コンバージョンの性質は、Webサイトの運営目的によって大きく異なるからです。

何をコンバージョンとするのか

例えば、ECサイトであれば目的は商品の販売なので、商品が購入された回数や注文数がコンバージョンとなります。あるいは、キャンペーンサイトの場合では、会員登録やメルマガ申し込み、資料請求に至った数がコンバージョンとなるでしょう。

このようにWebサイトの運営目的が異なると、同じコンバージョンでも性質が大きく異なったものになります。また、同じ商品でも試供品の申し込み数と定期購入の契約数では、コンバージョン獲得の難易度が異なります。そのため、CVRを測定する際には「何をコンバージョンとするのか」という定義をなるべく初期の段階で明確にしておくことがとても重要です。

どの期間のコンバージョンを計測するか

「訪問から、どの期間内のコンバージョンを計測するか」も場合により異なります。

例えば、Googleアナリティクスでは「1回の訪問内でコンバージョンに至ったか」という視点でCVRを計算します。1回目の訪問では何もせずに離脱して、翌日に再訪してコンバージョンした場合は、「1回目の訪問ではコンバージョンしなかった」と見なすわけです。

図:1回目の訪問 コンバージョン:1 2回目の訪問 コンバージョン:1

そのセッション内でコンバージョンがないと「0」とカウントされる

一方Google広告では、標準で広告をクリックしてから30日以内のコンバージョンをその広告の成果として計測します。例えば、4月1日に広告をクリックして、4月10日にコンバージョンに至った場合は、4月1日のコンバージョンとしてカウントされます。

Webサイトのコンバージョン率と広告のコンバージョン率でしばしば混乱が起きるのは、コンバージョンとして計測する範囲が異なることが原因です。

図:1回目の訪問 広告→セッション 2回目の訪問 セッション→コンバージョン:1

Google広告の場合、標準では広告をクリックしてから30日以内にコンバージョンすると、広告のコンバージョンとして加算される

関係者での定義と認識をきちんとそろえておく

このように、CVRは一見簡単そうに見えますが、コンバージョンの定義によって計算結果は大きく変わってきます。Sprocketでは多くの企業のCVR改善に取り組んでいますが、CVRの分子と分母をどのように設定しているかは企業によりまちまちです。同じECサイトの場合でも、CVRの分母がセッション数ではなく、ユニークユーザー数(UU)であったりページビュー数(PV)であったりするケースもありました。

CVRは基本的な指標ですので定義にゆらぎがないと思いがちですが、実際はそうでもありません。「同業種で平均のCVRが知りたい」という声もよく聞きますが、分子と分母の定義により計算結果は大きく変わります。CVRを計測する際には、関係者での認識を正しくそろえておきましょう。

コンバージョンとする指標の定め方、コンバージョン最適化のポイントをまとめた資料を公開中です。そちらもぜひご参照ください。

コンバージョン率改善の基本

CVRの改善はWebサイトの継続的な成長につながる

Webサイトの目的であるコンバージョン数を増やすには、大きく「集客して訪問を増やす」「CVRを改善する」という2つのアプローチがあります。

どちらも一長一短がありますが、瞬間的に集客を増やす方法と異なり、CVRを改善すると継続的に成果を出しやすくなる点がポイントです。

集客してセッション数を増やす

集客施策に取り組み、母数となるセッション数を増やせばそれに伴いコンバージョン数も上がることが期待できます。マスメディアや雑誌を利用して発信したり、SEOやWeb広告で集客を増やしたりといった手段です。予算を投下すれば狙ったタイミングで一定の効果を見込めるので、季節性の商品やキャンペーン施策を行っているときに有効です。

ただし広く集客してセッション数を増やすと、一般的にはCVRは低下する傾向があります。これは、集客施策を広げることで、コンバージョンから遠いユーザーもWebサイトに訪れるようになるためです。集客施策をやめると訪問数も元に戻ってしまうため、「集客したユーザーをいかにコンバージョンにつなげるか」という工夫が必要になります。

CVRを改善する

もう1つのアプローチは、セッション数が一定でもCVRを改善してコンバージョン数を増やす方法です。集客施策と異なり狙ったタイミングでの効果は見込めませんが、CVRを改善すれば成果は着実に積み上げられますので、Webサイトの継続的な成長につながります。

CVRを改善する際の代表的な方法は、次の5つです。

訪問したにもかかわらずコンバージョンせずに離脱したユーザーは、何かしらのフリクション(引っかかり)を感じています。それらの離脱理由を1つひとつていねいに解消することで、ユーザーの満足度を上げ、長期的にコンバージョンを底上げすることが可能になります。

「集客して訪問を増やす」「CVRを改善する」はどちらか一方だけではなく、バランス良く取り組むことが理想です。多くの場合は広告やSEOなどの集客施策ばかりに目が行きがちですが、CVRの改善も同じくらいに重要な要素であることを押さえておきましょう。

コンバージョン率の改善方法については、以下の記事でより詳しく解説しています。

CVRの目標値を決める2つの考え方

それでは、具体的にどのくらいのCVRを目指せばいいのか、どのように改善していけばいいのかを見ていきましょう。

Webマーケティング担当者の頭を悩ませるのが、目標とするCVRの設定です。CVRは何をコンバージョンと設定するかにより変わってきますが、目標CVRを決めるには大きく2つの考え方があります。

自社の目標数値からCVRの目標値を計算する

WebサイトのCVR目標を決めるなら、自社サイトが目標とする数値から必要なCVRを割り出して計算する方法がおすすめです。

例えば、訪問数が1,000のサイトで20件のコンバージョンが必要であれば、目標のCVRは2%です。あとは、そのCVRをクリアできるように改善をしながらサイト運営をしていきましょう。

「これ以上はCVRを上げられない」となった場合は、20件のコンバージョンを得るために訪問者のほうを増やす必要が出てくるわけです。

必要なコンバージョン数やCVRを計算するためには、KPIツリーを作成するのがおすすめです。KPIツリーについては、業界別の例も含めて以下の記事で詳しく解説しています。

調査データからCVRの平均値を参考にする

もう1つは、CVRの平均値をベンチマークとして参考にする考え方です。しかしこれまで解説してきたとおり、CVRは計算に使う数値の定義やWebサイトによって大きく変動するものなので、おすすめはできません。目安や平均値を見るときは、そのまま自社に適用するものではないという前提を忘れずに、あくまで参考値として捉えることを忘れないでください。

米国のContentsquareが2021年に調査したデータによると、すべての業界の平均は1.82%となっています。デバイス別のCVRでは、デスクトップやタブレットが2%を超えているのに対して、モバイルでのCVRは1.5%と低めです。Contentsquareは「モバイルの体験向上に引き続き投資する必要がある」と述べています。

デバイス平均CVR
デスクトップ 2.3%
モバイル 1.5%
タブレット 2.6%

同調査における業界別の平均CVRなどについては、以下の記事で詳しく紹介しています。

CVR改善施策に取り組むときのポイント

実際にCVRを計測して運用すると、外的な要因でアクセス数やCVRが大きく変動することがあります。例えば、ECサイトは通常時とセール時で、季節商品では時期によっても数値が変化します。特に2020年は新型コロナウイルスの影響で既存の年度とは大きく環境が異なっており、前年比の数字があてにならないというケースも少なくないでしょう。

Webサイト担当者はCVRの数値に一喜一憂せず、外的要因の存在を見極めて状況に応じたCVR改善施策を実施していく必要があります。

CVR改善施策を検証するには「A/Bテスト」がおすすめ

時期や年度による不確定要素を取り除くには「A/Bテスト」の実施がおすすめです。A/Bテストとは、一部の条件だけを変えた2つ以上の施策を同じ時期に行い、一定期間計測して成果の差を測る手法です。

前年比が使えない場合でも、CVRの改善要因についての仮説を立てて、2つ以上のパターンを一定期間出し分けて特定のパターンでCVRの向上が見られれば、その仮説が正しかったことを証明できます。仮説を立てるときは、アクセス解析やヒューリスティック分析、ユーザーヒアリングなどによって改善余地がありそうなWebページを見つけて、改善案を考えます。

他社のCVRや平均値は気にしすぎない

CVRの目安を調べようとすると、先ほどご紹介した平均値のようにさまざまな数値が見つかるでしょう。しかし、ここまで解説したようにCVRに絶対的な基準はなく、業種や事業規模、あるいは定義の仕方によってCVRの数値は大きく異なります。他社の数字と比べて悩むよりも、自社なりの基準をしっかりと定めて期間ごとの推移を計測し、CVRが低い要因を考えたり、それを改善するための仮説を立てたりして自社なりの改善サイクルを回していくことが重要です。

CVRの基準を作って改善サイクルを回そう

今回はCVRの計算方法や、測定の重要性について解説しました。1つめのポイントはWebサイトの目的によって定義を明確に定めることです。まずは「何をコンバージョンとするのか」「どの期間のコンバージョンを計測するか」の認識を関係者でそろえておきましょう。

2つめのポイントは、自社なりの基準を作ってCVRの改善に取り組むことです。CVRの改善は「1回やれば終わり」というものはなく、継続的に取り組む必要があります。CVRを改善すると、長期的なWebサイトの成果向上を期待できます。そのためにも、さまざまな分析手法やA/Bテストを使って仮説を立て、CVRの改善サイクルを回していきましょう。

CVRの改善ならSprocketにご相談ください

Sprocketは、WebサイトのCVRを最適化するCROプラットフォームです。ユーザーの行動データをリアルタイムに分析し、最適なタイミングを見計らってポップアップによる「声かけ」を行うことで、ユーザーの課題解決や離脱防止を実現します。システム上更新がしづらいWebサイトでも、Sprocketであれば大がかりなサイト回収を行うことなく、素早く仮説と検証のサイクルを回すことが可能です。

自社にリソースやノウハウが足りないという場合でも、担当コンサルタントがお客様の業界やWebサイトに合わせた精度の高い施策をご提案いたします。50,000回を超えるA/Bテストの実績から、さまざまな状況に対応する多くの成功ノウハウを蓄積しています。WebサイトのCVR改善をお考えの場合は、お気軽にご相談ください。

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