カゴ落ちとは? よくある5つの原因と7つの対策、改善事例を解説

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Sprocket編集部

写真:カゴ落ちとは? よくある5つの原因と7つの対策、改善事例を解説

ECサイト(オンラインショップ)の運営で解決したい問題のひとつに「カゴ落ち」があります。ここでは、カゴ落ちについての知識、カゴ落ちの原因や対策、事例などを解説します。

カゴ落ちとは?

「カゴ落ち」とは、ECサイトでユーザーがカートに商品を入れたまま、購入せずにサイトから離脱してしまう行為を指します。商品に興味がなくて買わないのであれば仕方ありませんが、購入の意志を持ってカートに入れたのにもかかわらず途中で買うのを止めてしまうのは残念です。しかし、ECサイト運営者としては、残念なだけでなく、実際に売り上げにつながらないのですから、何としても理由を見つけて解決したいところです。

商品をカートに投入しても、購入せず離脱すると「カゴ落ち」になる

カゴ落ち数・カゴ落ち率の計算方法

実際、自社の運営するECサイトでカゴ落ちはどれくらい発生しているのか知るために「カゴ落ち数」を計算してみましょう。カゴ落ち数の計算式はシンプルで、次のとおりです。

カゴ落ち数の計算式

カゴ落ち数 = 商品をカートに入れた人数 - 実際に購入した人数

例えば100人が商品をカートに入れてそのうち50人が購入に至った場合、「100-50」でカゴ落ち数は「50」となります。ここで算出したカゴ落ち数から、さらに「カゴ落ち率」を計算します。カゴ落ち率の計算式は、次のとおりです。

カゴ落ち率の計算式

カゴ落ち率 = カゴ落ち数 ÷ 商品をカートに入れた人数 × 100

ここの例ではカゴ落ち数が「50」で商品をカートに入れた人数が「100」ですから、「50÷100×100」という計算になり、カゴ落ち率は「50%」となります。その結果、「商品をカートに入れた人のうち、2人に1人が商品を購入せずに離脱している」ということがわかるわけです。

カゴ落ちの平均率

カゴ落ち率を実際に計算してみると、予想より高かった……という運営者が多いかもしれません。デンマークに本拠を構える、Baymard Instituteの調査(「44 Cart Abandonment Rate Statistics」)によると、世界のECサイトにおける「カゴ落ち率」の平均値は、2020年12月のデータで「69.80%」となっています。つまり、カートに入れてから購入に至るまで、約7割ものユーザーが離脱しているのです。

44 Cart Abandonment Rate Statistics - Cart & Checkout - Baymard Institute

カゴ落ち対策の重要性

もし、皆さんが運営するECサイトも、世界の平均と同様に約7割のユーザーがカゴ落ちしているとしたら、どうでしょうか? 一見すると「10人のユーザー中、3人のユーザーが購入してくれるなら優秀」と思うかもしれません。しかし、この10人は「ECサイトに来たユーザー」ではなく「カートに商品を入れたユーザー」の人数です。つまり、もしこの10人全員が同じ商品を1つ買うと仮定した場合、カゴ落ち率を40%に抑えることができれば売り上げが2倍になりますし、10%に抑えることができれば売り上げが3倍になります。購入意志のないユーザーに商品を買ってもらうのは大変ですが、購入意志があってカートに商品を入れたユーザーであれば、適切にサポートすれば購入してもらえる可能性は高いでしょう。カゴ落ち対策は売り上げに直結する重要な施策です。

カゴ落ちの主な原因

ECサイト運営者にとって頭の痛いカゴ落ちは、なぜ発生してしまうのでしょうか。よくあるカゴ落ちの主な原因について紹介します。

送料や返品などわからないこと、不安なことがある

初めて使うECサイトの場合、商品をカートに入れてはみたものの、商品の送料はいくらかかるのかがわからなかったり、サイズが合わないなど商品に問題があった場合に返品可能なのかがわからなかったりすることがあります。また、納期が「1~3週間」と書かれていると「いったいいつ届くのだろうか?」と不安になりますし、表示された到着日では商品を利用したい日に間に合わないケースもあるでしょう。購入までのステップで、この疑問が解決すればいいのですが、そうでない場合は、購入ボタンを押すことをためらって「ここでは買わない」と判断することもあります。

また、ショッピングモールではなく、個人のECサイトの場合、信頼性に欠けると判断する何かが起きた場合、個人情報やカード情報などを入力したくなくて、購入を止めるケースもあるでしょう。

買おうか迷っている

商品をカートに入れている以上、基本的に買う意志はあるのですが、自社のECサイトで購入すると決めているわけではありません。これが、自社のオリジナル商品であったり、すでにほかのサイトで完売しているレアアイテムだったりすれば別ですが、そうでない場合は他社のECサイトと値段を比較しようとしているかもしれません。また、そもそもカートに商品を入れたものの、ユーザーとしてはブックマークするくらいの軽い気持ちで、商品をカートに入れているケースもあります。

情報入力でつまずく

ECサイトで商品を買う場合、商品をカートに入れてから購入を確定するまでに、多数の情報を入力する必要があります。例えば、配送先である氏名・住所・電話番号や、決済情報も入力しなければいけません。特にクレジットカードの場合、カード番号やカードの有効期限、セキュリティコードなどを入力するだけでなく、クレジットカードの種類によってはさらに「本人認証サービス」などが必要な場合もあります。購入までのステップが長いと途中で嫌になってしまったり、入力内容がわからずに諦めてしまったりするケースがあります。

購入の際に会員登録が必須の場合、会員登録したくないという理由で購入を止めてしまうケースもあるようです。

カートに入れて忘れてしまう

カートに商品を入れたままECサイト内を回遊し、そのまま忘れて離脱する人もいます。インターネットを利用していると、ショッピングをしている最中にSNSの通知が来て、ほかのサイトに移動してしまうこともあります。ですから、購入意志の強さによっては、そのまま忘れてしまうことがあるのです。

サイトの表示速度が遅い・エラーになる

ショッピング中にECサイトの挙動が遅かったり、必要情報を入力中にエラーが出てしまったりした場合、購入意欲を大きく削がれて離脱してしまいます。特に必要情報を正しく入力しているつもりなのに「正しく入力してください」と何度もエラーが表示されたら、どう対処していいかわからなくなり途中で諦めてしまうこともあるでしょう。

カゴ落ちを防止するECサイト改善方法

カゴ落ちの理由さえわかれば、対策を立てるだけです。ここでは、ユーザーにカゴ落ちさせないためのECサイト改善方法をご紹介します。

送料や配送について明記する

送料や到着など配送に不安がある場合は「よくある質問(FAQ)」ページを用意して、配送地や重さ、サイズなどでどのように送料が変わるのか、注文から配送までどれくらいかかるのかを明記しましょう。特に、配送までの期間については、繁忙期や天候などによる遅延についても補足するといいでしょう。また、アンケートなどを利用して、ユーザーが送料や到着など配送に不満があることがわかるのであれば、送料の見直しや配送方法の改善を検討しましょう。「よくある質問」ページを見ない人向けに、ポップアップやチャットボットなどの接客ツール導入を検討するのもいいでしょう。

返品ルールを明確に記載する

返品に不安がある場合の改善方法も、「よくある質問」のページを用意するのが最適です。「サイズが合わない」「色が違う」「購入から○週以内」など、返品条件を明確に記載しましょう。また、返品に限ったことではありませんが、小規模なECサイトの場合は大手のショッピングモールと違ってユーザーがさまざまな不安を持っています。ですから、ユーザーが安心して利用できるように、想定される疑問を解決できる項目を記載していきましょう。また、前述したようなポップアップやチャットボットなどの接客ツールも、ユーザーの不安解消に役立ちます。

決済方法を増やす

決済方法に不満がある場合、一番の解決方法は決済方法の拡充です。クレジットカードに対応していれば十分だと感じるかもしれませんが、クレジットカードを持たない人や、まだ持っていない若者もいます。そこで、コンビニ決済やオンライン決済、代金引換、後払い決済などにも対応させましょう。決済で使用できるクレジットカードの会社が少ない場合は、増やすことを検討してもいいでしょう。

また、決済方法の種類を知りたい人のために「よくある質問」のページも用意しておきましょう。

会員登録せずに購入できるようにする

会員登録でつまずく場合は、2つの理由が考えられます。1つは「会員登録したくない」場合。もう1つは入力フォームでエラーが出たり、項目が多すぎて嫌になったりする場合です。

会員登録したくない人向けに、会員登録なしでも購入できるようなシステムを用意しておきましょう。また、クーポンの発行やポイントの付与など、会員登録するメリットをきちんと訴求するのも方法の1つです。

情報入力をサポートする

情報入力でエラーなどが出て離脱してしまう人は、フォームの見直しや最適化を行いましょう。例えば、電話番号や郵便番号にハイフンがいるのか、数字は全角なのか半角なのかなどを入力フォームに記載したり、エラーの発生箇所に赤字で理由を表示したりなど、ユーザーを迷わせない工夫が必要です。フォームの入力支援には、ポップアップ型の接客ツールも効果的です。

カートに商品が入っていることをリマインドする

ユーザーがカートに商品を入れていたことを忘れてしまう場合は、「カゴ落ちメール」を送りましょう。カゴ落ちメールとは、カートに商品が入っていていることを、ユーザーにリマインドするメールのことです。これは、すでにメールアドレスを取得している会員のみにしか行えませんが、カゴ落ち対策としては効果的です。

例えば、件名を「お買い忘れの商品はありませんか?」などに設定し、来店の御礼を述べた上で「カートに入っている商品名」を伝えます。無理に購入を迫るのではなく、あくまでユーザーのヘルプを行っているという姿勢を心がけましょう。

カゴ落ちメールについては、次の記事で詳しく解説しています。

例文あり! カゴ落ちメール配信のポイントやタイミング、テンプレートを紹介

サイトのレスポンスを改善する

ユーザーの通信環境に問題がないのに「画面の表示が遅い」「入力してもレスポンスが悪い」など、ECサイトの挙動に問題がある場合は、システムの最適化を行いスムーズに利用できるようにしましょう。例えば、アップしている画像を軽くしたり、表示サイズを調整したりして、表示速度を改善するなどの改善が必要です。ほかにも、ユーザーインターフェースを改善し、ユーザー自身がサイト内で迷わず行動できるようにしましょう。

カゴ落ちの改善事例

カゴ落ちに関する対応策はたくさんありますが、自社のECサイトに何が最適なのかを選びましょう。システムの都合でページの内容を気軽に変更できないという場合は、ポップアップ型のWeb接客ツールも有効です。Sprocketは、複数のパターンをA/Bテストで比較して、どの仮説が正しかったかを検証しながら改善を進められます。

実際にSprocketを利用したカゴ落ち対策事例をご紹介しますので、参考にしてくだい。

事例1:FAQを案内して不安を解消する

カートページで「よくある質問(FAQ)」を案内して、ページを遷移せずにその場で疑問を解消するシナリオです。ポップアップ内のボタンをタップすることで、カートページを表示したまま不安を解消できます。

カートページ内でFAQを案内した例

事例2:カート内の商品をリマインドする

カートに商品が入っている状態でWebサイトを再訪した人に、カート内に商品があることをお知らせするシナリオです。図の例では、まとめ買いの割引対象であることも同時に案内しています。

再訪時にカート内に商品があることを案内した例

そのほかの改善事例

ポップアップの事例に限らず、例えば「送料に不満を持つ」ユーザーへの対応として、購入金額によって送料が無料になる仕組みを利用して「あと○円の購入で送料が無料になります」というメッセージを表示してカゴ落ちを防止した事例もあります。また、後から送料が合計されるのではなく、カートに入れた時点で、送料との合計額を表示するようにすることでカゴ落ちを改善した取り組みもあります。いずれの方法も、ユーザーが求めていることにしっかりと対応することがポイントです。

カゴ落ち対策はECサイトに必須

カゴ落ちへの対策は、ECサイト運営者にとって大きな課題です。しかしカゴ落ち対策をしなければ、対策をしている同業他社にユーザーを取られてしまうかもしれません。逆に言えば、しっかりとカゴ落ち対策をすることで、これまで取りこぼしていた注文を拾い、売り上げアップにつなげることもできるのです。なかでもポップアップ型のWeb接客は、ECサイトの店員としての役割を再現する手法としておすすめです。

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