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GA4のレポート作り、AIに任せて楽になる?探索レポートの手間と汎用AIの落とし穴
GA4で知りたい数字を出すには、使う項目を選び、探索レポートを組み立てる手間が毎回かかります。
Sprocketの分析事業統括の寺本です。Sprocketは、AIエージェント「SproAgent」シリーズの「データ分析エージェント」で、Googleアナリティクス4(以下、GA4)とGoogle Search Consoleのデータを、日本語の質問だけで分析できる新機能の提供を開始しました(プレスリリース)。
探索レポートを組み立てる手間を生成AIに任せたら、レポート作りは楽になるのでしょうか。この記事では、GA4のレポート作りで手間がかかる理由と、生成AIに任せたときに残る落とし穴、そしてSprocketがそれをどう解決したかを紹介します。
探索レポートは自由に組める分、何を入れるかで迷う
GA4には、あらかじめ用意された標準のレポートのほかに、自分で表を組み立てられる「探索レポート」があります。探索レポートでは、集計の切り口になる「ディメンション」と、数える量にあたる「指標」を、自分で選んで組み合わせます。例えば、ディメンションに流入元を表す項目を、指標にユーザー数を選べば、流入元ごとのユーザー数の表ができます。
自由に組めるのは便利な反面、何を選ぶかはすべて自分で決めなければなりません。ディメンションも指標も数が多く、名前の似た項目がいくつも並んでいます。
例えば、広告の成果を確かめたい場面を考えてみます。サイトを運用しているマーケターがGA4でよく見るのは、ページごとの成果と、広告の成果です。このうち広告の成果は、正しく見るのが意外に難しい数字です。
流入元を見ようとディメンションを探すと、「参照元」「メディア」「参照元 / メディア」といった項目が並び、それぞれに「セッションの」「最初のユーザーの」が付いたものもあります(参照:アナリティクス ヘルプ「[GA4]トラフィック獲得レポート」)。そもそも参照元とメディアは何が違うのでしょうか。
Googleのヘルプによると、参照元はGoogleやBingといったトラフィックの発生元、メディアはオーガニック(自然検索)やCPC(クリック課金型の広告)、メールといったアクセスの方法です(参照:アナリティクス ヘルプ「トラフィック ソースのディメンション、手動タグ設定、自動タグ設定」)。同じGoogleからの訪問でも、検索結果から来たのか、広告から来たのかを分けるのがメディアです。
とはいえ、画面の前でそこまで調べる余裕は、なかなかありません。「とりあえずメディアを入れてみる」「指標は、先輩に言われたとおりユーザー数にする」。そうやって項目を並べていっても、表はひとまず完成してしまいます。
同じ広告の成果でも数え方を変えると数字が変わる
問題は、選んだ項目によって数字が変わることです。
まず、指標のユーザー数とセッション数は、数えているものが違います。ユーザー数は訪れた人の数、セッション数は訪問の回数です。同じ人が広告から3回訪れれば、ユーザー数は1、セッション数は3になります。
流入元のディメンションにも違いがあります。「セッションの参照元」は、その訪問がどこから来たかを表します。一方、「最初のユーザーの参照元」は、その人を最初にどこから獲得したかを表します(参照:アナリティクス ヘルプ「[GA4]ユーザー獲得レポート」)。例えば、初めて広告から訪れ、2回目は検索から訪れた人がいるとします。訪問ごとに見れば広告と検索に1回ずつ数えられますが、最初に獲得した経路で見れば、この人は広告から獲得した1人です。
どの項目が正しいかは、何を知りたいかで決まります。広告が新しい顧客をどれだけ連れてきたかを知りたいなら、最初に獲得した経路で数えるのが目的に合っています。広告からの訪問がどれだけあったかを知りたいなら、訪問ごとに数えます。GA4に慣れた人は、こうした目的に合わせて項目を選び分けています。
目的を意識せずに項目を選ぶと、前の月のレポートとも、詳しい人が出した数字とも合わない数字ができあがります。そのレポートを見せると、「数字、全然違わない?」と指摘される。こうしたことが重なり、GA4そのものに苦手意識を持つ方も少なくありません。
前提がずれた数字はレポート全体の信用を落とす
ここでいう数字のずれは、計算の間違いではありません。何を、どの単位で数えたかという、レポートの前提がずれているのです。上長が想定している数え方や、前月のレポートと前提が違えば、比較も結論も成り立たなくなります。手間をかけて仕上げたレポートでも、前提がずれていれば、上長から厳しく指摘されることになります。
しかも探索レポートは、毎回ゼロから組み立てるだけで時間がかかります。マーケティングの担当者から「分析する時間がない」という声をよく聞くのも、そのためでしょう。分析には算数の勉強のような側面があり、好きな人は進んで取り組みますが、苦手意識のある人はできれば避けたい作業です。私自身、項目選びや表の組み立てといった作業は好きではあるものの、限られた業務時間を考えるとできるだけ削りたい作業になります。
時間が足りないと、レポートは数字を並べるだけになりがちです。毎月の変化から何が言えるのかまで踏み込めず、「このレポート、意味あるの?」と言われてしまう。本来、担当者が時間を使うべきなのは、数字を見て次に何をするかを考えることのはずです。
生成AIに相談すれば項目選びの迷いは減らせる
そこで、生成AIに頼ろうと考える方もいるでしょう。実際、生成AIは項目選びの相談相手として役に立ちます。
例えば、「広告が新しい顧客をどれだけ連れてきたかを見たい。GA4の探索レポートでは、どのディメンションと指標を選べばいい?」と聞いてみてください。項目の名前だけを聞くのではなく、何を知りたいのかを添えて聞くのがポイントです。目的が伝われば、AIもそれに合った項目と、選ぶ理由を答えやすくなります。理由まで聞いておけば、上長に数字の前提を聞かれたときにも、自分の言葉で説明できます。
ただし、この進め方にも手間は残ります。チャット形式の生成AIに相談する場合、外部連携の仕組みを自分で用意しない限り、探索レポートの設定は、答えを見ながら自分で行うことになります。出てきた数字を書き出してAIに渡し、また相談する。このやりとりを重ねると、結局、時間がかかってしまいます。

汎用のAIの分析が一般論にとどまる理由
手間を乗り越えても、もう1つ壁があります。汎用の生成AIに分析や示唆出しまで任せると、答えが一般論にとどまりがちです。間違いではないものの、どの会社にも当てはまる、いわば偏差値50の回答です。
例えば、2回目の購買につながる要素を分析してほしいと頼むと、「人気商品を購買したユーザーはリピートしやすいので、そうしたユーザーに次の注文を促す施策が大切です」といった答えが返ってきます。方向性は理解できます。しかし、どの商品を買った人に、いつ、どんな内容で次の注文を促せばよいのかまではわかりません。これでは、具体的な施策に落とし込めません。
一般論にとどまるのは、汎用のAIが分析の文脈を持っていないからです。ここでいう文脈とは、例えば次のような前提です。
- そのレポートを誰が見て、何を判断するのか
- その会社が何を売っていて、顧客がどのような流れで購買に至るのか
- どの数字がどう動いたときに、どのような施策が効きやすいのか
人間の担当者なら、こうした前提を踏まえて数字を読みます。汎用のAIには、渡されたデータと質問しか手がかりがありません。そのため、どの会社にも当てはまる答えに寄っていきます。
Sprocketでは、分析業務に早くからAIを取り入れてきました。その過程で、私たちも同じ壁にぶつかっています。そこで、顧客企業とともに具体的な施策づくりや示唆出しを積み重ねてきた知見を、AIへの指示と参照情報として組み込んできました。この知見がなければ、AIはふわっとした答えしか出せないからです。
項目選びも表作りも任せて、人は判断に時間を使う
データ分析エージェントは、ここまでの手間と壁をまとめて引き受けられるように作りました。
1つ目は、表を組み立てる手間です。Sprocketが発行する専用のメールアドレスに、GA4のプロパティの閲覧権限を付けるだけで、AIがGA4のデータを直接読み取ります。探索レポートを自分で作る必要も、データを書き出してAIに渡す必要もありません。「先月の広告からの流入を、前月と比べて」のように日本語で聞けば、答えが返ってきます。人が1つの表を組み立てている間に、AIは切り口を変えながら、いくつもの集計を続けて進めます。
2つ目は、何を入れるかで迷う手間です。よく使う分析については、見る項目と手順をあらかじめ型にしてあります。データ分析エージェントでは、この型を「分析レシピ」と呼んでいます。型に沿って適切なディメンションと指標を使って集計するため、毎月同じ前提で数字を出せます。
3つ目は、分析が一般論にとどまる壁です。前の節で触れた知見を組み込み、具体的な施策まで踏み込んだ答えを返すように設計しています。
その上で、人に残るのは判断です。出てきた結果が、上長に求められているレポートの目的に合っているか。どこを強調し、次に何をするか。項目選びと表の組み立てに使っていた時間を、その判断に回せます。
GA4のレポート作りに時間を取られている方や、出した数字に自信が持てない方に向けて、データ分析エージェントの詳しい内容をご案内しています。お気軽にお問い合わせください。
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※「SproAgent」は、株式会社Sprocketの登録商標です。
※Google、Googleアナリティクス、Google Search Consoleは、Google LLCの商標です。

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