【マーケター向け】CX(カスタマーエクスペリエンス)とは?顧客体験を向上する考え方とポイント

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Sprocket編集部

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CX(カスタマーエクスペリエンス)は使われるシーンや用途が広い言葉です。ここでは、マーケティングにおけるCXの重要性と、CX向上に取り組む際の考え方、具体的なアクションをご紹介します。

CX(カスタマーエクスペリエンス)とは?

近年、デジタルマーケティングの分野で「CX」という概念が注目されています。CXとは「カスタマーエクスペリエンス」の略で、直訳すると「顧客体験」という意味を表します。

CXを形作る要素は多岐にわたり、例えばWebサイトやアプリの使い勝手といったUI(ユーザーインターフェース)や、「問い合わせたらスピーディーに返事が来た」といったカスタマーサポートなど、さまざまなものが含まれます。

CXの定義・意味

CXは一般的に顧客の体験全般を指して使われますが、規格で明確に定義された言葉ではありません。それゆえに「CXとは結局何のことなのか」「具体的に何をすればいいのか」と迷ってしまいがちです。

CXは顧客の中にある体験のことですので、単純に数値化して比較することはできません。どんな気持ちの人が訪れて、どのような体験と感じるかは人により異なります。CXを考える際は「1人ひとりにどのような体験が生まれているか」「企業側からどのようなコミュニケーションが取れているか」という視点が必要です。

CXとUXの違い

CXとよく混同される言葉に「UX」があります。UXは「ユーザーエクスペリエンス」の略で「製品やサービスの利用を通じて生じるユーザーの知覚や反応」の総称です。UXは「JIS Z 8521:2020」という規格で明確に定義されていて「人間中心設計(HCD)」ともかかわる専門的な領域になります。それに対して、CXはビジネスやマーケティング領域で顧客体験を高める取り組みをする際に用いられます。

まれに「UXはより広いCXの一部分」という説明がありますが、両者は同じ図に並べて広さを比較するものではありません。CXはマーケティングにおける顧客目線での体験の総称、UXはアカデミックな要素を含んだ専門的な規格と、それぞれ分けて考えましょう。UXについては、以下の記事で詳しく解説しています。

マーケティングにおけるCX向上のメリット

マーケティングやビジネスにおいて、CXを向上することは非常に大切です。売り上げや申し込みといった数字に影響するのはもちろん、リピーターになってもらえるか、口コミにつながるかといった長期的な視点にも大きくかかわってくるからです。

LTVの向上

大きなメリットとして、CXの向上はLTV(ライフタイムバリュー)の向上につながります。「新規顧客の獲得は、既存顧客にリピート購入を促すより5倍のコストがかかる」と言われており、広告やキャンペーンで新規顧客を獲得し続けるだけでは限界があります。

それに伴いLTVという指標が注目されており、「1人のユーザーにいかに長く、くり返しサービスを利用してもらうか」がマーケティングにおける大きな課題です。

CXを向上して心地良い体験を提供することで、LTV向上、ひいては長期的なビジネス成長につながることが期待できます。

リピーター・ロイヤル顧客の獲得

CX向上は、リピーターやロイヤル顧客の獲得にも影響します。LTV向上とも重なりますが、良い体験は次のリピート購入につながり、良い体験を複数回積み重ねることで商品やサービスへの愛着につながります。

愛着を持ってもらえれば、こちらからのさまざまな提案も聞き入れてもらいやすくなります。CXの向上は、長期的に良好な関係性を構築するための次のフェーズの施策にもつながるのです。

ブランド価値の向上

CXを向上できると、顧客にとっての商品やサービス、ブランドの価値も向上します。CXは実際に自分で体験したことですから信頼性も高く、競合他社がどんなに魅力的なメッセージを発していても、自身の体験はゆらぎません。そのカテゴリーの商品やサービスを考えたとき、一番に想起してもらえる存在になれれば、CX向上によってブランド価値が大きく向上したといえるでしょう。

マーケティングにおいて既存顧客の育成は重要なテーマです。新規顧客をロイヤルカスタマーに育てる方法についてまとめた、保存版の資料を公開中です。そちらもぜひご参照ください。

リピーターを獲得しLTVを最大化する方法

WebサイトやアプリのCXの構成要素

企業やブランドのCXという視点で見ると、Webサイト以外にも実店舗やCMなどさまざまな接点が含まれます。ここではより具体的にイメージするため、Webサイトやアプリに範囲を絞った上で、CXにかかわる要素を考えていきましょう。

業種にかかわらず共通する点としては、次の5つがあります。

デザイン

まずはWebサイトやアプリのデザインです。顧客が最初に目にするものですので、特に重要な要素といえるでしょう。ブランドや商品のイメージとマッチした一貫性のあるデザインにすることで、顧客に「ここに希望のものがありそう」という期待感を抱かせます。

Web広告から流入してくるページは、広告のクリエイティブとトンマナや文脈をそろえるように配慮します。広告の場合は、専用のランディングページを用意するのが一般的です。

コンテンツ

Webサイトの中身であるコンテンツも、CXに直結する要素です。「内容の正確さ」「わかりやすさ」「伝わりやすさ」が顧客が求めているものとマッチしていると、それだけでもCXは向上します。

しかし顧客は1人ひとり考えていることや求めていることが異なるので、全員に対して「ちょうど良い」共通のコンテンツを用意することは非常に困難です。同じ商品を見る場合でも、熱量が高く細かい仕様までじっくり読みたい人と、ちょっと気になって訪れた人では見せるべきコンテンツは異なるでしょう。

そこで近年は「パーソナライズ」の必要性が高まっており、CX向上のために顧客ごとのニーズを読み解いて最適なコンテンツを出し分けるOne to Oneコミュニケーションを実現するさまざまなソリューションが登場しています。

機能性

Webサイトやアプリの機能にかかわるUI(ユーザーインターフェース)も、CXを構成する重要な要素です。たとえ商品やサービスが魅力的だったとしても「思ったように商品を探せない」「フォーム入力がしづらくて申し込めない」といった状態では、悪い体験を与えてしまいます。よくある例としては「英語だけのメニューだと伝わりにくい」「ハンバーガーメニューの使い方がわかりにくい」といったことが挙げられます。

スマートフォンの場合は、タップした場所で思ったとおりに操作できないことも大きなストレスになります。多くのWebサイトやアプリは、担当者が気付かないフリクション(引っかかり)をいくつも抱えているものです。見えないところでCXを低下させていないか、見直しが必要です。

顧客体験を改善するための診断シート付きの資料をご用意していますので、ぜひダウンロードしてご活用ください。

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パフォーマンス

Webサイトやアプリの操作性という意味では、パフォーマンスも重要です。商品検索をしていつまでも結果が表示されなかったり、商品説明の動画が表示されるまでに時間がかかると離脱につながり、同じWebサイトやアプリをもう一度利用しようとは思いません。顧客は常に通信が安定した環境にいるわけではなく、外出時はモバイル回線を利用していることも考慮する必要があります。

セキュリティ

こちらはWebサイト担当者というよりもシステム担当者の領域ですが、顧客の信頼を得るためにはセキュリティも大切な要素です。特に初めて購入や申し込みなどのアクションを取る場合は「ここにデータを預けても大丈夫か」と気になるものです。

最近では、多くのWebサイトで初来訪時にCookie利用の同意を得るためのCMP(Consent Management Platform)と呼ばれるプラットフォームでポップアップが表示されます。これまで以上に「このWebサイトは大丈夫か?」と問われる機会も増えています。

CX向上のポイントは「改善サイクル」を作ること

WebサイトやアプリのCXを向上するには、どのような方法があるのでしょうか。対象とする要素により細かい点は異なりますが、共通する考え方は「改善サイクルを作る」ことです。

どの要素を改善する場合でも、一度修正をするだけではCXの向上は見込めません。CXは顧客の中にある体験ですので「誰の、どんな体験が向上したのか」をしっかりと検証する必要があります。

くり返しサイクルを回すことで顧客理解も深まる

当然ですが、CXを向上するには1人ひとりの顧客理解が不可欠です。例えば「1年に1回ユーザー調査を行いサイト改善をする」といった施策では、全体の傾向しかわかりませんし、細やかなパーソナライズ、つまり1人ひとりの体験向上にはつながりません。

顧客理解を深めるには、施策の実施と検証をくり返すしかありません。「こういう心理の人には、この案内をすると喜んでもらえそうだ」「この状態の人には、その場ではそっとしておいて、後で声かけすると気が利いていそうだ」という顧客理解を積み重ねることで、よりパーソナライズした、CXを向上するための精度の高い施策に取り組むことが可能になるのです。

場合によっては「ある人の体験は向上したが、別の人にとっては効果が薄かった」ということもあるでしょう。その場合は、対象とするユーザーセグメントを見直した上で、別の施策を考えます。そのためにも「顧客心理や体験の変化を検証できる仕組み」と「スピーディーに改善サイクルを回す仕組み」が必要です。

Sprocketでは、企業側が施策を通じて顧客理解を深め、それに顧客が反応して行動するサイクルをスパイラルで表現しています。サイクルを回せば回すほど、関係性が積み上がっていくイメージです。

Sprocketが考える企業と顧客の関係性構築のモデル

これからのビジネスにCXの視点は欠かせない

CXは幅広いシーンで使われる言葉です。そのために、ふんわりとした理解にとどまり、具体的なアクションにつながらないことも少なくありません。

CXは1人ひとりの顧客の体験であること、企業と顧客のコミュニケーションの結果であること。そして、CX向上にはスピーディーな改善サイクルを通じた顧客理解を重ねていく必要があること。これらを念頭に、今後取り組む施策がどのようにCXに影響するのか、あるいはどのような顧客理解につながるのかという視点を足していきましょう。

そのためには、数年に一度のサイトリニューアルといった大きな取り組みではなく、2週間から1か月程度で検証のサイクルを回せるような小さな取り組みの回数を重ねて顧客理解を深めていくことが、CX向上ならびに企業と顧客の長期的な関係性構築への第一歩となります。

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