実店舗と遜色のないオンライン接客とは?リーガルコーポレーションがEC受注を前年比120%アップさせた方法
リーガルコーポレーションは、2022年に創立120周年の節目を迎えました。同社のECサイト・REGAL ONLINE SHOPの目的は、実店舗の対面販売と遜色のない接客をオンラインでも提供すること。ECサイトの受注を前年比で120%までアップさせた施策の秘訣に迫ります。
Webサイトや社内のイントラネットで、利用者からの問い合わせに対応するのは重要な業務です。しかし問い合わせ件数が多すぎると、対応にかかるリソースも無視できません。社内外の問い合わせを削減して効率化する方法と、実際に9割削減した取り組み事例をご紹介します。
ECサイトのカスタマーサポートやサービスサイトのコールセンター、イントラネットの社内サポートやヘルプデスクなど、利用者からの問い合わせへの対応は重要な業務です。しかし、問い合わせ件数が増えすぎると担当者の業務を圧迫し、負担が大きくなってしまいます。
特に2020年以降は在宅中心の生活があたりまえとなり、多くのサービスのオンライン化が急速に進みました。これまでインターネットを積極的に利用していなかった人も利用するようになり、テレワークを導入する企業も倍以上に増えました。
これまで店頭や社内で直接対応していたことも、オンラインの問い合わせで対応する必要があります。問い合わせ件数の削減ならびに効率化は、重要な課題です。
問い合わせ件数の削減は業務効率を良くするだけではなく、さまざまなメリットがあります。相手が顧客でも社内のメンバーでも、問い合わせ対応という業務自体は変わりません。
最も大きなメリットは、利用者の体験を向上できることです。問い合わせは対応する側だけでなく、問い合わせる側にも負担がかかります。どのような問い合わせでも、できれば「今すぐに」知りたいはずです。問い合わせの文章を作るのにも手間がかかりますし、回答を待たずに解決できるのであればそれに越したことはありません。
同じECサイトでも、気持ちよく購入できるサイトと、不明な点だらけで問い合わせる必要があるサイトでは大きな差があります。問い合わせの削減は担当者側のメリットだけでなく、本質的な利用者の体験向上につながります。
問い合わせの効率化で直接影響があるのは、対応するスタッフのリソース改善です。似たような質問が多くても、問い合わせがくる限り1つひとつていねいに対応しなければならず、それだけリソースが奪われます。
問い合わせの効率化は、問い合わせをゼロにすることが目的ではありません。リソースが改善することで、本来担当者がじっくりと対応すべき重要な応対に集中できるようになり、対応品質も向上します。
従来の店舗やオフィスでは、利用者がどのようなことで困っているのか、どのタイミングでつまずきやすいのかといった知見は担当者に蓄積されていました。これがオンラインになると相手の顔や様子が見えませんので、貴重な顧客の声や反応を得るのも難しくなります。
問い合わせ削減施策に取り組むことで、利用者の課題が何か、結果としてそれを解決できたのかをデータから検証できるようになります。オンラインのコミュニケーションでは、自社でデータを蓄積する仕組みがますます重要になっています。単純なコスト削減という意味でなく、利用者とのより良いコミュニケーションを図るためのきっかけにもなります。
消費者1,000人を対象としたアンケート調査の結果から、Webサイトの顧客体験を向上するオンライン接客についてまとめた資料も公開しています。実際の顧客がWebサイトで何を考え、感じているかを知るための材料としてご活用ください。
利用者は、なぜ問い合わせるのでしょうか? それは「サイトの説明だけではわからないことがある」からです。時間をかけて調べればわかることでも「すぐに回答がほしい」という場合もあるでしょう。問い合わせ件数を削減するための方法は、大きく3つあります。
最も基本となるのは、Webサイトのコンテンツの見直しです。商品ページやイントラネットのページに必要な情報が不足していると、当然問い合わせの増加につながります。
ECサイトであれば、送料や返品・交換などの情報は必須です。社内であれば、ネットワークの設定や社内ツールの使い方など、頻出の質問があるでしょう。寄せられた質問を見て、コンテンツを見直すことで改善できそうなものはマニュアルを掲載するのが効果的です。
その際、問い合わせ内容から「その疑問を持った利用者の視点」で、サイトの説明がわかりやすいかをチェックするのがおすすめです。適切な場所とタイミングを考慮しないと「今知りたい」というニーズに対応できず、せっかく作っても見てもらえないという結果になりかねません。
多くのサイトにはFAQやよくある質問、ご利用ガイドといったヘルプページが存在します。わざわざFAQページを見に行ったのに疑問が解決できないと、利用者はストレスを感じます。利用者の視点でFAQページが使いやすいのか見直しましょう。
定番の質問であれば、FAQの見やすい場所に配置しておくことでストレスのない解決につながります。FAQページ自体がどこにあるのかわかりづらい場合もあります。サイト担当者だと見落としがちですが、初めて来訪したユーザーが探しやすくなっているかも確認しましょう。
FAQはキーワードを入力して検索するのが基本ですが、タグやサジェストといった機能を利用することで検索性がアップします。特に商品やサービスの範囲が広い場合や表記のゆれが多い場合に効果が高いので、検討の価値はあります。
コンテンツやFAQの見直しが効果的なことはわかっていても、サイトやシステムの都合で簡単には変えられないことも多いでしょう。また、どんなにFAQを使いやすく整えても、FAQを見に行かないユーザーもいるかもしれません。
そんなときに効果を発揮するのが、接客ツールの導入です。接客ツールは大きくポップアップ型とチャット型の2つに分けられます。どちらもサイトやシステムに手を加えることなく、必要なページ、必要なタイミングで利用者とコミュニケーションを図れます。
ポップアップ型のメリットは、最適なタイミングを見計らって「声かけ」ができることです。ユーザーが悩んでいそうなタイミングで解決法を伝えられれば、体験は大きく向上するでしょう。一方でチャット型のメリットは、人と話すように質問できることです。ユーザーが知りたいことを言語化して入力する必要はありますが、自分のタイミングで質問できるので「問い合わせ方法を探す」ストレスはかかりません。
ここからは、接客ツールで問い合わせ件数を削減する基本的な考え方をご紹介します。接客ツールを利用する強みは、実店舗やオフィスのように「お困りですか?」というきめ細やかな体験を提供できることです。相手が顧客でも社内のメンバーでも、コミュニケーションの基本は変わりません。
特にECサイトで有効なのが「不安を払拭する」接客です。ECサイトでは、約7割のユーザーが「カゴ落ち」しているというデータもあります。不安の払拭は、売り上げにも直結する重要な要素といえるでしょう。
接客ツールを使えば、商品のページをくり返し見ていたり、説明のページを一定秒数以上見ていたりといった条件でセグメントを絞り込み、個別の案内を出し分けられます。適切な案内であれば問い合わせを削減できるだけでなく、自分から問い合わせたりFAQページを探さないユーザーにも効果が期待できます。ユーザーが気になることを「先回り」することが、快適な体験のポイントです。
接客ツールを利用する場合は「ユーザーが何に悩んでいるのか」仮説を立てることが重要ですが、新規来訪ユーザーなど手がかりが少ない場合は、目的を直接聞いてしまうのも有効です。
携帯電話ショップや銀行などの窓口で「本日はどのようなご用件ですか?」と声をかけるイメージがわかりやすいでしょう。ポップアップであれば相手が人間ではないのでユーザーの心理的な負担も少なく、選択肢に目的のものがあればユーザーはストレスなく目的を達成できます。
例えば同じECサイトでも、自分用の商品を探している人とギフトを探している人では探し方が異なります。定番のFAQである「ラッピングはできますか?」「お届け日時を指定できますか?」といった問い合わせの削減にもつながります。
問い合わせの中には「サイトにあるのに、気付いていない」種類のものもあります。ECサイトのメニューや社内のWebツールなど、慣れていない人はどこから操作すればいいのかがわかりません。そんなときは「チュートリアル型」の接客が効果的です。
例えば「○○するにはここをタップ」のように、ページ内のボタンやアイコンといった要素を直接指し示すことで、質問と回答を文章で行うよりも直感的かつ正確に伝えられます。マルチステップ型の接客ツールであれば、初来訪のユーザー向けにサイトの使い方を複数ステップで説明する接客も再現可能です。
120年の歴史を持つ株式会社リーガルコーポレーション様は、接客ツールを利用してECサイトの問い合わせ件数を9割削減することに成功しました。
リーガルコーポレーション様は自社のオンラインショップを運営しています。シューズという特性上、サイズ選びや配送、返品・交換といった問い合わせは避けられません。同社は「ご利用ガイドに記載してある内容でもメールや電話でお問い合わせをいただくことが多く、その対応に時間や労力がかかるのが課題」だったと説明します。
そこで接客ツールを使ってサイズ選びや送料などの内容を商品ページやカートページでも案内したところ、問い合わせ件数が目に見えて減少し、施策に取り組む前と比較して約9割減となりました。
問い合わせへの対応時間が減ったことで、ほかの仕事に時間を割けるようになりました。また、ご利用ガイドにページ遷移することなく疑問を解決することで購入までのハードルも下がり、1年間の各種施策でECサイトの受注も前年比で120%にアップしたといいます。問い合わせの効率化が、コスト削減だけでなく売り上げにも影響した事例です。
リーガルコーポレーション様は「実店舗の対面販売と遜色ない接客」を目指し、接客ツールをスタッフコーディネートやブランディングコンテンツにも活用しています。同社が取り組んだ施策について詳しくまとめた資料をご用意していますので、問い合わせ効率化のヒントを得たい方は、ダウンロードしてご活用ください。
問い合わせ件数の削減・効率化は、顧客や利用者の体験を向上して、オンラインでよりコミュニケーションを図ることにつながります。人力で対応できることには限界があるのが現実です。サジェストや接客ツールなど使える仕組みがあるなら、検討してみましょう。
実店舗と遜色のないオンライン接客とは?リーガルコーポレーションがEC受注を前年比120%アップさせた方法
リーガルコーポレーションは、2022年に創立120周年の節目を迎えました。同社のECサイト・REGAL ONLINE SHOPの目的は、実店舗の対面販売と遜色のない接客をオンラインでも提供すること。ECサイトの受注を前年比で120%までアップさせた施策の秘訣に迫ります。
サービス資料ダウンロード
Sprocketの特徴、MA・CDP・BIの機能、コンサルティングサービス、事例などをご紹介します。
導入検討の相談・見積もり
新規導入、乗り換えのご相談、MA・CDP・BIの各ツールの比較などお気軽にお問い合わせください。
03-6420-0079(受付:平日10:00~18:00)