TikTok広告とは?媒体の特性や広告の特徴、種類、注意点、TikTokプロモートを解説

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Sprocket編集部

TikTok広告とは?媒体の特性や広告の特徴、種類、注意点、TikTokプロモートを解説

TikTok広告は、ショートムービーSNSのTikTokに配信できる広告のことです。TikTokの媒体特性とTikTok広告の特徴、広告の種類と注意点、広告を出稿する方法とTikTokプロモートについてわかりやすく解説します。

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TikTok(ティックトック)とは?

TikTokとは、中国のByteDance社が運営するショートムービーSNSです。15秒〜10分の長さの動画が投稿できます。フィルターやメイク機能を利用した撮影、BGMをつけたりなどがTikTokアプリ上で簡単にできるため、YouTubeと違い動画編集アプリやソフトを別に用意する必要がありません。誰でも気軽にショートムービーを投稿できるのが特徴です。

視聴者層は10代〜40代に渡っていますが、利用の中心は10〜20代のZ世代です。総務省の『令和3年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書』によると、10代の62.4%、20代の46.5%がTikTokを利用しており、男女比で見ると女性の方が5%ほど利用者が多くなっています。ユーザー数は2021年9月の時点において全世界で10億人を超えており、日本や中国だけでなく世界的に人気のアプリです。

TikTokの媒体特性

TikTokは「検索して情報を探す」あるいは「フォロワーとのやり取り」などを目的とするのではなく、ウィンドウショッピングのように偶然面白いものに出会うことを楽しむスタイルのアプリです。ユーザーは新しい発見を求めて動画を視聴するため、広告動画が最後まで見られる割合も他社の動画アプリより高くなっています。

TikTokはYouTubeともInstagramとも違うアルゴリズムで運用されており、高品質な動画であればフォロワー以外のタイムラインにも「おすすめ動画」として表示されやすくなっています。このため、まだ自社について知らないユーザーにアプローチするのに適しているでしょう。

TikTok広告の特徴

TikTokは若年層ユーザーに届きやすく、カジュアルで身近な雰囲気が好まれるSNSです。Z世代に身近な商品のBtoC広告、例えば化粧品や食品、アプリゲームなどの広告の配信先として適しているでしょう。

TikTokはユーザーのフットワークが軽く、拡散力が高いため「TikTok売れ」と呼ばれるような爆発的な商品ヒットが生じることもあります。狙って「TikTok売れ」を起こすのは困難ですが、以下の4つの特徴を把握しておくと、よりユーザーに好まれる広告を作成できるでしょう。

1:BGM付きのショートムービー形式の広告

TikTok広告はBGM付きのショートムービーの形式で、文字だけのテキスト広告や画像広告に比べて、短時間に多くの情報を伝えられます。視覚と聴覚両方からのアプローチができるため、非常に印象に残りやすい点も特徴です。

アップテンポで印象に残りやすいBGMとダイナミックな動きのある映像を使用し、視聴者が飽きないよう短時間の動画にすることで、このメリットを最大限に活かせるでしょう。

2:ユーザからの反応が得やすい

TikTokは他媒体に比べ「音声ONで見ているユーザー」「全画面で視聴しているユーザー」の割合が高く、「ながら視聴をしているユーザー」の割合が低いのが特徴です。集中して主体的な態度で(フルアテンションで)見ているユーザーが多く、広告が見逃されにくいでしょう。

TikTokユーザーは広告に関して「新たな発見をもたらすコンテンツ」と前向きに捉える傾向もあり、エンゲージメントやシェアなどユーザーからの反応が得やすくなっています。

3:UGCによる2次拡散が期待できる

UGCとはUser Generated Contentのことで、一般のユーザー自らが生み出したコンテンツのことを指します。TikTokの広告メニューの1つである「ハッシュタグチャレンジ」は、ユーザーに特定のハッシュタグをつけた投稿を促すもので、UGCが起こりやすくなっています。

ハッシュタグチャレンジは広告であると同時にユーザー参加型の企画でもあり、広告感を出さずに商品やサービスのPRと拡散を狙えるでしょう。

4:別のSNSにもシェアが期待できる

TikTokでは、ボタン1つで簡単にTwitterやFacebookに動画をシェアできます。人気の高い動画はTikTok内だけでなく他のSNSにも拡散されます。TikTokの調べでは、「TikTokで見た内容を別のSNSで紹介したことがある」ユーザーは、他の主要SNSに比べて2倍以上の割合になるとされています。

普段TikTokを使わないユーザーにも、間接的に商品や自社について知ってもらえる可能性が高いでしょう。

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TikTok広告の種類

TikTok広告には以下の7つの種類があります。

それぞれ動画が配信されるタイミングや表示形式が違います。以下で特徴と利用シーン、掲載費用の目安を解説します。

Top View(起動画面枠)

Top Viewはアプリ起動時に最初のインフィード動画として表示される広告です。縦方向の全画面ショートムービーの形式で、音声やBGMもつけられます。尺は60秒までです。外部サイトへのリンクも貼れ、直接自社サイトへの誘導をすることも可能です。

いいねやコメントも付けられ、広くユーザーへの認知を広めたいときや高いコンバージョンを得たい際に適しているでしょう。

1日1社限定で、予算は1,000回表示あたり770円、一日あたり500万円程度〜と考えられています。

起動画面広告(起動画面枠)

起動画面広告は、アプリ起動時にファーストビューとして表示される広告です。5秒の動画あるいは静止画での掲載となり、BGMはつけられません。縦画面でフルスクリーンでの表示となります。

Top Viewと同じく、広く商品やサービスの認知を拡大したい時に適しています。1日1社限定で、予算は1日あたり500万円程度〜と考えられています。

Brand Premium(動画広告)

Brand Premiumではアプリ内の「おすすめ」フィードに広告が掲載されます。最大60秒の音声付きフルスクリーン動画が掲載可能です。一般の投稿とほぼ変わらない形式で表示されるため一見して「広告」とわかりづらく、ユーザーからの拒否感が少ないのが特徴です。

ユーザーからの反応も確認でき、エンゲージメント獲得や2次拡散などを期待する時に向いています。予算は1日あたり42万円〜です。

OneDayMax(インフィード広告)

OneDayMaxはアプリ内「おすすめ」フィードの4番目に広告が掲載されます。最大60秒の音声付きフルスクリーン広告という形式はBrand Premiumと同じですが、「同一ユーザーには1日1回しか表示しない」という点が特徴です。

必ずおすすめの4枠目に表示され、Brand Premiumよりも高いインプレッション数やエンゲージメント獲得が狙えるでしょう。より確実にエンゲージメントを得たい時に向いています。予算は1日あたり330万円〜とされています。

ハッシュタグチャレンジ(チャレンジ広告)

ハッシュタグチャレンジとは、広告を掲載する企業がハッシュタグを設定し、それに沿った内容の投稿をユーザーに促す形式の広告です。ユーザーと一体となってつくる企画で広告感が少なく、企業への共感や親近感を得やすいのが特徴です。

UGCによる2次拡散や高いエンゲージメント、中長期に渡る露出を狙う際に向いているでしょう。期間契約となっており、予算は1回あたり1,000万〜2、000万円です。

ブランドエフェクト

ブランドエフェクトとは、企業が自社ブランドをイメージした動画エフェクトを作成し、それを利用した投稿をユーザーに促す形式の広告です。2D/3D/ARを利用したエフェクトが提供でき、ハッシュタグチャレンジと組み合わせることでより効果を発揮します。

リップグロスやチークの色などの疑似体験、ゲームのキャラクターを動画内に登場させて世界観を体験してもらう、などの活用ができます。ブランドへの親近感向上や、化粧品などのトライアルの代替に適しているでしょう。費用は380万円〜です。

オンライン運用型広告

オンライン運用型広告とは、ビジネス用のTikTokアカウントを利用してセルフで広告を出稿、運用する形式の広告です。他の広告枠に比べ少額の予算や目標単価から始められ、TikTok広告を初めて出稿する際に適しています。

配信対象の年齢や性別、地域などの指定も可能で、ターゲティングを絞った広告運用をしたいときにも向いています。課金方法には3種類あり、クリック課金が30円〜、インプレッション課金が100円〜、再生回数課金が5円〜となっています。

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TikTok広告の注意点

Z世代に強いTikTok広告ですが、拡散力が高いぶん炎上しやすいというデメリットもあります。また、どのような広告でも掲載可能というわけでなく、他の広告媒体と同じように掲載ポリシーが存在します。

リスクを避け、確実に広告を掲載させるためにも掲載前に注意点を確認しておきましょう。

1:動画への映り込みとプライバシーへの配慮

手軽に作成できるTikTok動画ですが、広告として運用する際は特に第三者の背景への映り込みやプライバシーへの配慮が必要です。もしユーザーが不快感や不安を覚えるような広告を配信してしまうと、企業製品のネガティブな印象を与えてしまい製品の売れ行きが低下したりすることもありえます。

意図しない映り込みが発生しないよう撮影環境を整え、何人もの目でチェックしてから配信するようにしましょう。

2:不具合の修正やキャンセルができない

TikTok広告では、一度出稿枠を割り当てられてしまうとキャンセルができません。仮に出稿期限までにクリエイティブを用意できなかったとしても、満額の費用が発生してしまいます。

さらに出稿枠は先着順で、必ずしも意図した日時に広告枠が割り当てられるとは限りません。また、出稿後にリンクミスや誤字脱字など広告のミスを見つけても修正が不可能な点も留意が必要です。

余裕を持ったスケジュールでクリエイティブを作成し、ミスのないよう複数回のチェックをしておきましょう。

3:広告ポリシー

TikTok広告にも広告ポリシーがあり、守られていない場合は広告が配信できません。正しくランディングページにリンクを貼れていること、ランディングページの内容が広告と相違ないこと、違法なコンテンツや性的なコンテンツでないことなどが配信できる広告の条件とされています。

特に気をつけなければいけないのは以下の「TikTok特有のポリシー」です。

これら「ショートムービー形式ならでは」の注意点もあり、動画作成前には必ず広告ポリシーを確認するようにしましょう。

TikTok広告

TikTok広告の出稿方法

TikTok広告を出稿するには、以下の3通りの方法があります。

以下でそれぞれのメリットとデメリットを解説します。自社に合った運用方法を選択しましょう。

TikTokに問い合わせる

TikTokの問い合わせページから、TikTokの広告の詳細や料金メニューについての問い合わせや広告出稿についての相談ができます。

TikTokに問い合わせて直接出稿する場合のメリットは、TikTokについての知識が豊富な専任のスタッフと直接やり取りができる点です。また、出稿する際も実費以外はかかりません。

その代わり、広告運用の方針は自社で決めなくてはならず、クリエイティブ制作などを含め広告出稿までに必要なやり取りが煩雑になりがちな傾向にあります。今までに広告運用の経験がある、広告運用に人員を割ける企業に向いた方法です。

広告代理店に問い合わせる

広告代理店に問い合わせ、TikTok広告の運用を代行してもらうことも可能です。広告代理店に頼むメリットはTikTokだけでなく他の媒体の広告運用も包括的に依頼できる点です。トータルで広告運用を頼め、「全体的に見て最も効率の良い広告運用」や「窓口の一本化」ができるでしょう。

社内に広告運用や分析のための人員を置く必要もなく、今までTikTok広告運用の経験がない会社でも広告配信しやすくなります。デメリットはTikTokに直接依頼した場合に比べて手数料がかかり、コストが高くなる点です。

広告代理店によって手数料やサービス内容は異なるので、自社に合った運用ができる広告代理店を吟味する必要があります。

TikTokプロモートを利用して個人で広告配信する

「TikTokに広告を出稿したいが、大きなコストを掛けたくない」という場合は、TikTokプロモートを利用して企業や個人のアカウントから広告配信をすることもできます。

純広告ほどの大きなインプレッションは期待できませんが、低コストで広告を出稿できます。低コストでTikTok広告を始めたい、手軽にTikTok広告を始めたい企業に向いています。

TikTokプロモートとは

TikTokプロモートとは、既存のTikTok投稿を広告化し、ユーザーのおすすめ欄に表示させる機能のことです。Twitterのプロモツイート機能に近く、1日単位で予算と広告掲載期間が設定できます。個人でも少額から始められ、動画の設定からプロモートをする目的を選択し、予算と期間を設定するだけで簡単に広告を配信できます。

TikTok広告をこれから始めるという企業は、多額の予算を掛ける前にTikTokプロモートで少額から広告にチャレンジするのがおすすめです。ユーザーの雰囲気や動画への反応を見ながら、ユーザーに好まれる動画の傾向を把握しましょう。

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