ライブ配信の基本から購入導線の設計を解説 顧客とエンゲージメントを高めるライブコマース
InstagramやTikTokなどのSNSや自社システムを使ったライブコマースを始める企業、ブランドが増えています。ライブコマースはオンライン接客の1つとも考えられており、顧客とのエンゲージメントを高める上でも取り組みたい施策です。本資料では、ライブコマースを始めるにあたっての基本情報や購入導線の設計ポイント、コンテンツ資産の活かし方などを解説します。
「TikTok売れ」の仕組みやZ世代のSNS上での購買行動、TikTokを集客に利用する方法とメリット・デメリット、Instagramマーケティングとの違いなど、TikTokをマーケティングに活用する方法を詳しく解説します。
ライブコマースからスムーズな購入を促す導線設計のポイントをご存知ですか?ライブコマースの基本から業種別成功事例までをまとめた資料をご用意しました。
TikTok売れとは、TikTokで紹介された商品が拡散を経て爆発的に売れる現象のことです。『日経トレンディ2021年12月号』内の「2021ヒット商品ベスト30」特集内では「TikTok売れ」が1位に選ばれました。
そもそもTikTokは、中国のByteDance社が運営している短尺動画プラットフォームで、日本では2017年にリリースされ若年層を中心に人気が広がっています。アプリ上で動画撮影から加工、投稿までが簡単にでき、TwitterやInstagramと同じようにフォローやコメント機能も付いています。
日本国内の月間アクティブユーザー数は、2018年末で950万人です。また、全世界のユーザー数は2021年9月時点で約10億人に到達しました。TikTokは、アプリ内でのユーザーの行動からAIが興味関心を判断し、ユーザー1人ひとりに最適なおすすめ動画を表示させるのが特徴です。
そんなTikTokが、2021年に話題を集めたのが「TikTok売れ」です。TikTokでのバズをきっかけに爆発的な売り上げにつながる現象で、Z世代(1990年代後半から2000年代に生まれた世代)を中心に情報が拡散され、主に食料品や雑貨などでTikTok売れが起こりました。
どのような商品がTikTok売れの現象によって爆発的に売れたのか、実例をみてみましょう。
筒井康隆が1989年に発表した小説『残像に口紅を』は、TikTokで紹介されたことで爆発的な売り上げを記録しました。本書は今から33年前の作品にもかかわらず、TikTokでの紹介をきっかけに話題となり、2021年7月以降に約11万部も増刷されました。
33年前の小説が、わずか数か月で10万部以上も増刷になるのは異例の事態といわれています。このほかにも過去に発表された小説をTikTok上で紹介する動きが増えており、出版業界にも大きな影響を与えています。
TikTok売れによって、コンビニの売り上げが2倍になった事例もあります。対象となった商品は、大塚製薬の炭酸飲料「ファイブミニ」です。これは1986年に「美味しく手軽な食物繊維補給飲料」をコンセプトに開発された商品で、現在もコンビニの栄養ドリンク類の棚に並べられています。
ファイブミニは、食物繊維が豊富かつ透き通ったピンク色の見た目という特徴から、若い女性TikTokユーザーの目をひき話題になりました。
TikTokで #ファイブミニ のハッシュタグが付いた動画の視聴数は瞬く間に伸び、2021年8月時点で2,000万回以上も再生されています。TikTok上では「ファイブミニを飲んだらお腹の調子が良くなった」「どこに売っているの?」といったコメントが相次ぎました。ファイブミニはもともと30~50代をターゲットにした商品でしたが、TikTok売れの現象によって世代を問わず愛される商品となったのです。
TikTokの利用者層は10~40代と幅広いですが、中心となっているのは10~20代前半のZ世代です。彼らがTikTokを経由してモノを買う仕組みは、Z世代の特徴や消費行動を知ることで把握できます。
Z世代は、子どものころからインターネットが身近にあり、あたりまえのようにSNSを使いこなしているデジタルネイティブ世代です。情報の処理速度が早く、商品を購入するときは複数のSNSから情報収集し「自分に合っているか」「価格以上の価値があるか」などを念入りに調べた上で行動に移します。
Z世代は、主に以下のような流れでTikTokを経由して商品を購入していることがわかっています。
Z世代の購買行動が慎重なのは、自由に使えるお金が限られていることや周りの人からの目を気にする背景があり、他の世代以上に「失敗したくない」という気持ちが強い傾向があるためです。
とはいえ、Z世代の心に刺さった商品のすべてが上記のような購買行動をたどっているわけではありません。しかし、商品の認知から購入に至るまで、TikTokを含めさまざまなSNSが影響を与えていることは間違いないでしょう。
SNSの発展や消費の中心層となっていくZ世代の影響により、ライブ配信で配信者と視聴者がコミュニケーションをとりながら買い物ができる「ライブコマース」に注目が集まっています。ライブコマースを始めるにあたっての基本情報や購入導線の設計ポイント、コンテンツ資産の活かし方などを解説した資料も公開中です。そちらもご参照ください。
ショートムービーを気軽に投稿できるTikTokですが「マーケティングにTikTokを活用できるの?」と疑問に感じている方もいるのではないでしょうか。ここからは、TikTokをマーケティングに活用する方法を3つ紹介します。
TikTokには個人アカウントとビジネスアカウントがあり、マーケティングに活用する際はビジネスアカウントを利用します。個人アカウントは、動画投稿や視聴機能など一般的な機能が備わっており、ほとんどのユーザーが使用しているものです。一方、ビジネスアカウントは、一般的な機能に加えて以下のような便利な機能が備わっています。
プロフィール情報追加 |
・会社情報を記載できる |
---|---|
商用楽曲ライブラリーの利用 | ・投稿時に使用できる楽曲を自由に選べる |
インサイト分析 | ・動画の視聴数、プロフィールの表示回数、フォロワーの属性などが確認できる |
投稿動画の分析 | ・視聴回数、再生時間、平均視聴時間などが確認できる |
上記のなかでも、投稿動画の分析機能は、動画を視聴したユーザーの特徴や反応を細かく把握できるため、TikTokを活用したマーケティングでは大変重要です。分析結果をもとに、よりユーザーにマッチしたコンテンツ作りにつなげていきましょう。
TikTokをマーケティングに活用する際は、TikTokerと呼ばれるインフルエンサーを利用する方法もあります。TikTokerのなかには、多くのフォロワーを抱え強い影響力を持っている人がいます。TikTokerに商品やサービスを宣伝してもらうことで、多くのユーザーの目に留まり認知拡大・コンバージョン率の向上が期待できるでしょう。
ただし、インフルエンサーマーケティングを実施する場合は、商品・サービスと親和性が高いTikTokerを選ぶことが大切です。
TikTokでは、先述のビジネスアカウントとは別に「広告アカウント」を開設し審査に合格することで、広告を出稿できます。TikTok広告は参入企業が少ない上に、ほかのSNS広告と比較して嫌悪感が少ないのがポイントです。
TikTok広告は主に3種類あり、以下のようにそれぞれ特徴が異なります。
起動画面型広告 |
・3~5秒間表示される |
---|---|
インフィード広告 |
・「おすすめ」の投稿ページに表示される |
ハッシュタグチャレンジ広告 |
・広告らしさがなくてなじみやすい |
特に、企業側が用意したハッシュタグを使ってユーザー自身が動画投稿する「ハッシュタグチャレンジ広告」は、TikTokならではの広告メニューです。ハッシュタグチャレンジ広告は次の理由があることから、TikTokを活用したマーケティングにおいて非常に有効といえます。
ハッシュタグチャレンジ広告は、TikTok広告のなかでも特にUGC(User Generated Contents)が生まれやすいとされています。UGCとは一般ユーザーが発信するコンテンツのことで、TikTok上ではユーザーの投稿動画を指します。
一般的には、ハッシュタグチャレンジ広告の動画を見たユーザーが、特定のハッシュタグを自分の動画に付けて投稿し、企業のキャンペーンに参加する流れです。その投稿を見た別のユーザーが真似をして、同じハッシュタグで動画を撮影・投稿するという流れで拡散されていきます。このように、ハッシュタグチャレンジをユーザーに促し、商品やサービスの認知・拡大につなげている企業は増加しています。
SNSネイティブのZ世代にとって、ライブ配信は身近なものです。ライブコマースのような新たな販売チャネルを活用し、新しい客層を獲得していくためには、世代別に興味・関心を把握し、ターゲットに合わせた戦略を練る必要があります。X世代からα世代までの消費活動の傾向やマーケティング施策のポイントについてまとめた資料も公開中です。そちらもご参照ください。
TikTokを活用したマーケティングには、メリット・デメリットがあります。メリットだけではなくデメリットも把握することで、自社の商品やサービスの良さを適切に伝えられるようになるでしょう。
手軽に動画投稿ができるTikTokは、フォロワーの壁がなく拡散力が高いのが特徴です。基本的にTwitterやInstagramの場合は、フォローされていないとユーザーのもとにコンテンツを届けられません。
対してTikTokでは、フォローの有無に関係なく、評価の高い動画が「おすすめ欄」に表示されます。おすすめ欄に動画が表示されると、フォロワー以外のユーザーにも動画を見てもらえる確率が上がります。1つの動画が多くの人に拡散されやすい点は、TikTokならではのメリットです。
ユーザーのフットワークの軽さも、TikTokをマーケティングに活用する大きなメリットです。
ビジネス総合展示会「コンテンツ東京2019」でByteDanceブランドソリューション事業部が行った講演では、以下のようなデータが発表されています。
・21%のユーザーが、TikTokで動画を視聴後に検索などの行動を起こしている
・52%のユーザーが、ハッシュタグを付けて動画を投稿したことがある
上記のように、TikTokユーザーは、動画を視聴後に次のアクションとして検索をしたりハッシュタグを付けて投稿したりと、何らかの行動を起こしやすいのです。
つまり、TikTokはユーザーの反応率が高いため、マーケティングの成果も出やすいと言えるのではないでしょうか。
TikTokにはInstagramと連携できる機能が付いており、あわせて活用することで企業の認知度アップにつながります。例えば、TikTokは集客用、Instagramは商品やサービスの紹介用として使い分けることで、より効果的にアプローチできるでしょう。TikTokを活用したマーケティングでは、資産性が高いInstagramとの連携は必須といえます。
TikTokのデメリットには、直接的に商品購入やサービスの申し込みを促すような施策をとりにくい点があげられます。これはTikTokがユーザーとの距離が近く、ビジネス感が薄いプラットフォームであるためです。
そのため、TikTokに投稿した動画が注目されたからといって、すぐに売り上げにつながるとは限りません。「動画の再生回数が伸びて、企業が認知された後にフォロワーになる」という流れを経て、次第に商品・サービスとの親和性が高まっていきます。
売り上げにつなげるには、ユーザーの目をひくコンテンツを作り、ほかのSNSやWebサイトへの導線の確保が重要です。加えて、インフルエンサーマーケティングと組み合わせて、TikTok売れを狙う施策もひとつの方法です。
TikTokを活用したマーケティングでは、炎上のリスクがあることも把握しておかなければいけません。TikTokで炎上すると企業イメージの悪化やブランド毀損だけでなく、キャンセルカルチャーによる売り上げ低下の恐れもあるからです。
炎上の原因となりやすいのは、主に「モラルやポリシーに反する投稿」「過度なPR」などです。あらかじめ、TikTokの運用担当者への指導を強化したり、社内でルールやコンセプトを決めたりするなどして炎上対策を行いましょう。
若年層に向けたマーケティングにおいて欠かせないTikTokとInstagramですが、どのような違いがあるのでしょうか。
そもそも、TikTokとInstagramではユーザーが好む世界観が異なります。一般的にTikTokユーザーは「日常」「面白い」など、親しみやすいコンテンツを好む傾向があります。例えば、歌・ダンス・ドッキリ・グルメなどです。そのため、TikTokに投稿する動画はカジュアルさを意識し、短い時間のなかで「どれだけ面白さを表現できるか」が重要です。
対して、Instagramのユーザーは「非日常」「クール」「憧れ」といった世界観を好む傾向があります。おしゃれさや美しさを意識したコンテンツが多く、いわゆる「インスタ映え」を狙って既存顧客へアプローチする企業が多く見られます。
このように、TikTokとInstagramではユーザーが好む世界観が異なるため、同じ投稿をしても両方で受け入れられるとは限らないのです。
また、TikTokとInstagramには投稿が表示されるアルゴリズムにも違いがあります。TikTokは独自のアルゴリズムを採用しており、高品質なコンテンツを評価し適切なユーザーに届ける仕組みとなっています。動画の質が高ければフォロワー以外のタイムラインにも表示されるため、まだ自社を知らないユーザーにも情報を届けやすいでしょう。
一方のInstagramは、ユーザー1人ひとりの興味・関心に合わせた投稿を自動的にカスタマイズしフィードや発見タブに表示しています。投稿を拡散する手段がTikTokと比べると少ないため、フォロワー以外に情報を届けるのが難しいといえます。
若年層に向けたマーケティングを行う上では、プラットフォームの特性を理解し、それぞれのユーザーに適したコンテンツを提供することが大切です。
ライブ配信の基本から購入導線の設計を解説 顧客とエンゲージメントを高めるライブコマース
InstagramやTikTokなどのSNSや自社システムを使ったライブコマースを始める企業、ブランドが増えています。ライブコマースはオンライン接客の1つとも考えられており、顧客とのエンゲージメントを高める上でも取り組みたい施策です。本資料では、ライブコマースを始めるにあたっての基本情報や購入導線の設計ポイント、コンテンツ資産の活かし方などを解説します。
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