X世代からα世代までの嗜好と消費を解説 Z世代マーケティング攻略法
本資料では、企業の関心が集まるZ世代を中心に、人口比率の高いX世代やミレニアル世代、そして将来の消費者となるアルファ世代までの嗜好や消費の特徴と、各世代のトレンド、今後流行しそうな話題をまとめました。
X世代の呼び名は主に欧米で使われており、日本ではバブル世代・団塊ジュニア世代・氷河期世代の一部が該当します。「デジタルイミグラント」「サンドイッチ世代」とも呼ばれるX世代の特徴と、Y世代・Z世代との違いを解説します。
いま話題の「Z世代マーケティング」のポイントをご存知ですか?手っ取り早く知りたいという方に向けて、要点をまとめた資料をご用意しました。
X世代とは、欧米諸国で第二次世界大戦後に起こったベビーブーマー後の世代を表す「Generation X」を訳したもので、1960〜1970年代生まれ、2022年現在40代前半〜60代前半の世代を指します。
「Generation X」という言葉の初出は写真家ロバート・キャパのフォトエッセイで「未知の世代」という意味でした。その後カナダの小説家であるダグラス・クープランドが書いた『ジェネレーションX -加速された文化のための物語たち』がベストセラーになったことで「X世代」という語は急速に広まり、マーケティングなどでも広く使われるようになりました。
また、X世代より後の世代のことを、アルファベット順にY世代、Z世代といい、欧米のベビーブーマー、X世代、Y世代、Z世代はおおむね以下のように分けられています。
世代の名称 | 生まれた年 | 2022年現在の年齢 |
---|---|---|
ベビーブーマー | 1950〜1960年代前半 | 60代前半〜70代前半 |
X世代 | 1960〜1970年代 | 40代前半〜60代前半 |
Y世代 | 1980〜1990年代 | 20代半ば〜40代前半 |
Z世代 | 1997〜2012年頃 | 10代前半〜20代半ば |
「X世代」や「Y世代」という呼び名は主に欧米でのみ使われており、日本ではあまり浸透していません。X世代を日本独自の世代の呼び名に置き換えると「バブル世代」や「団塊ジュニア世代」「就職氷河期世代の一部」が含まれる世代になります。日本での世代の呼び名は以下の通りです。
生まれた年の定義などは説などによって前後することもあり、新人類世代とバブル世代など、かぶる世代もあります。
世代の名称 | 特徴など | 生まれた年 | 2022年現在の年齢 |
---|---|---|---|
団塊の世代 |
日本における戦後のベビーブーム世代。 |
1947〜1949年ごろ | 73〜75歳 |
新人類世代 | 高度経済成長の時期に子供時代を過ごした世代。 | 1960〜1970年ごろ | 62〜52歳 |
バブル世代 | バブル期に社会人となった世代。長時間労働に抵抗がなかった時代を過ごしている。 | 1965〜1969年ごろ | 53〜57歳 |
団塊ジュニア世代 | 第二次ベビーブーム世代であり、団塊の世代の子どもにあたる。 | 1971〜1974年ごろ | 48〜51歳 |
就職氷河期世代 | バブル後の就職難の時代に社会人となった世代。 | 1971〜1982年ごろ | 40〜51歳 |
ミレニアル世代 | 2000年以降に社会人となった世代。 | 1980〜1990年代前半頃 | 27〜42歳 |
ゆとり世代 | ゆとり教育を受けた世代。ワークライフバランスを重視している。 | 1987〜2004年ごろ | 18〜35歳 |
X世代とY世代、Z世代の違いは「デジタルネイティブであるかどうか」と「情報収集の方法」です。現在40代前半〜60代前半のX世代は、幼少期にテレビに親しみ、成人した後に携帯電話やインターネットの普及を体験した世代です。そのため、情報収集の際にもTVや雑誌、SNSなどをバランスよく利用する人が多くなります。
下のグラフを参照すると分かるように「ネットよりもテレビや新聞などから情報を入手する」傾向はX世代の中でも年齢が上がるごとに顕著になっています。
出典:令和2年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書|総務省情報通信政策研究所
一方で、X世代は若い世代に比べてネットリテラシーに疎く、通販トラブルやウイルスメールなどのトラブルに巻き込まれがちな世代でもあります。
X世代にアプローチしたいのであれば、Webだけでなく、テレビCMや新聞・雑誌広告なども取り入れるとよいでしょう。
Y世代とZ世代は、幼いときから携帯電話やスマートフォンに触れて成長したため「デジタルネイティブ」と呼ばれ、ネットリテラシーが高いのが特徴です。特にZ世代は生まれたときからインターネット環境が普及していたため、Y世代やミレニアル世代と区別して「真のデジタルネイティブ」と呼ばれることもあります。
X世代・Z世代の消費活動の傾向やマーケティング施策のポイントについてまとめた下記の資料もご参照ください。
X世代とY世代、Z世代ではよく利用するSNSも異なります。どの世代でも最も利用されているのはLINEである点は共通していますが、40代前半〜60代前半のX世代では、若い年代に比べて比較的Facebook利用者の割合が多く、Instagramの利用率が低いことがわかります。
出典:令和2年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書|総務省情報通信政策研究所
60代以上はSNSの利用率がぐっと少なくなるため、SNS広告の効果は低くなってしまいます。しかし、X世代の中でも40代〜50代の層をターゲットとするならば、Facebook広告は有効といえるでしょう。
なお、今後消費やビジネスの中心となっていくZ世代の考え方の傾向や消費行動の特徴については、下記の記事で詳しく解説しています。
人々の行動を理解し、それを戦略に活かすためには多角的な視点を持つことが重要です。Sprocketでは顧客心理を読み解くためのヒントをわかりやすくお届けするメディア「スプ論」も公開しています。知見を広げる情報発信を行っていますので、ぜひご覧ください。
日本のX世代は上述したとおり「バブル世代」や「団塊ジュニア世代」「就職氷河期世代の一部」を含む世代です。彼らがどのような特徴を持つか知ることで、ターゲットに的確なアプローチが可能になるでしょう。
X世代は子供の頃をアナログ環境で過ごし、成人してからインターネット環境に触れるようになったため「デジタルイミグラント」と呼ばれます。
「イミグラント」とは移民のことで、人生の途中からインターネットのある世界に移り住んだイメージです。デジタルイミグラントはインターネットの普及とともに社会人生活を送ってきたため、ITへの抵抗感が薄く、ネット通販なども積極的に利用します。下のグラフの通り、X世代後半、60代の人でも7割以上がスマートフォンを使いこなし、インターネットを利用した暮らしを送っています。
X世代の前半は日本の「バブル世代」にあたります。この頃は「24時間戦えますか」というフレーズのテレビCMが流行ったことからわかるように、長時間労働や職場の飲み会、接待ゴルフなど業務時間外での仕事上の付き合いが多い時代でした。
この働き方を経験したことから、X世代前半は仕事に対し非常にアグレッシブな姿勢を持っています。また、途中からインターネット環境に対応する必要があったことから適応力が高く、柔軟に新しい事柄を取り入れられる能力を身に着けています。
X世代向けのマーケティングは、些細な表現の違いでも成果が変わってきます。注意を引く見せ方・訴求のポイントを、クイズ形式で解説した資料を公開中です。そちらもぜひご参照ください。
X世代後半は「就職氷河期世代」にあたります。この頃はバブル経済が弾けて不景気になり、企業が正規雇用の採用人数を大幅に絞りました。そのため、正社員を希望したものの採用されず、新卒で派遣やフリーターになる人が多くいました。
就職できても会社の業績悪化などで思ったように給料が増えたり昇進したりできなかったことから「会社は自分を守ってくれない、自分でなんとかしなくてはいけない」という意識が強くあります。企業に対する帰属意識が弱く、個人主義の考え方が多い傾向にあるでしょう。
アメリカにおいて、自分の子供と親、どちらの面倒も見なくてはならない世代のことをサンドイッチ世代と呼びます。親の介護と子育て、両方に挟まれた状態をサンドイッチに例えているのです。
日本においては類似した概念として「ダブルケア世代」があります。サンドイッチ世代の多くは40代以上で、自分も働きながら子育てや親の介護をしなくてはならないため、仕事との両立や支出面、自身の健康などに大きな悩みを持っています。そのため、この悩みの解決方法や苦労への共感には大きなニーズがあると考えられます。
X世代からα世代までの嗜好と消費を解説 Z世代マーケティング攻略法
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