ミレニアル世代の特徴は?多様な価値観の本質とマーケティングのポイントを解説

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Sprocket編集部

ミレニアル世代の特徴は?多様な価値観の本質とマーケティングのポイントを解説

ミレニアル世代は、デジタルネイティブかつ家庭科の男女共修が始まった世代で、仕事・家事・育児に対する価値観が上の世代とは大きく異なります。ミレニアル世代の特徴と価値観、各種調査結果等からみるマーケティングのポイントを解説します。

ミレニアル世代とは?

ミレニアル世代とは、1980〜1990年代中ごろまでに誕生し、2000年以降に社会に出た世代を指します。別名「ミレニアルズ」「Y世代」とも呼ばれ、もともとアメリカで使われていた「ジェネレーションX(X世代)」に続く言葉として誕生しました。

2022年時点では27~42歳がミレニアル世代に該当し、日本では総人口の約20%を占めるといわれています。2025年には、全世界の労働人口のうち75%を占めるとされ、アメリカではベビーブーマー世代(1945〜1964年)を越える歴史上最も人口が多い世代です。

年代の区切り方には諸説あり、アメリカでは1980年代から2000年代初頭までをミレニアル世代と表すなど、海外と日本で範囲が異なる場合があります。ミレニアル世代は、幼少期から青年期にかけてITの急速な普及やバブル崩壊など、さまざまな経験をしています。

ここで、1982年生まれ(2022年時点で40歳)の人を例に、ミレニアル世代がどのような経験をしてきたのかをみてみましょう。

年表その年の出来事
1982年(0歳) 誕生
1983年(1歳) ファミコン発売
1992年(10歳) バブル崩壊
1995年(13歳) 阪神淡路大震災
1999年(17歳) iモード開始
2000年前後(高校生~大学生) 就職氷河期
2004年(22歳) ニートが社会問題化
2007年(25歳) 初代iPhone発売
2008年(26歳) リーマンショック
2011年(29歳) 東日本大震災

ミレニアル世代は、学生時代から携帯電話やインターネットを使いこなしていることから、デジタルネイティブ世代とも呼ばれています。

ミレニアル世代に続く1990年後半ごろ~2000年代(10~20代半ば)に生まれた世代は、「Z世代」と呼ばれています。

Z世代の考え方の傾向や消費行動の特徴については、下記の記事で詳しく解説しています。

2010〜2024年ごろまでに誕生した世代を「アルファ世代(ジェネレーションα)」といい、ミレニアル世代の子ども世代にあたります。

ミレニアル世代とゆとり世代の関係

アメリカ発祥のミレニアル世代と、日本の「ゆとり世代」と呼ばれる人は、部分的に被っています。ゆとり世代とは、教育指導要綱の改訂によって2002~2011年に義務教育を受けた世代のことです。日本の主な世代の名称と生まれた年を、以下の表にまとめました。

世代の名称生まれた年
団塊の世代 1947~1949年ごろ
バブル世代 1965~1969年ごろ
団塊ジュニア世代 1971~1974年ごろ
就職氷河期世代 1971~1982年ごろ
ミレニアル世代 1980年代以降
ゆとり世代 1987~2004年ごろ
Z世代 1997~2012年ごろ

日本のミレニアル世代の大部分がゆとり世代と被っているものの、30代後半~40代前半の人はゆとり世代には該当しません。ミレニアル世代とゆとり世代は、それぞれ呼び名が違うものの、学生時代からインターネットが身近にあり、デジタルに強いという共通点があります。

Z世代の消費活動の傾向やマーケティング施策のポイントについてまとめた下記の資料もご参照ください。

Z世代マーケティング攻略法

ミレニアル世代は家庭科の男女共修が始まった世代

ミレニアル世代は、学校教育や就職など、さまざまな面で「男女平等」という価値観の中で育っています。というのも、1993年より中学校で、1994年より高校で家庭科が男女共修となり、男女が一緒に生活において必要な知識を学ぶようになりました。

また、採用・昇進・教育訓練等での差別を禁止した改正男女雇用機会均等法の施行後に就職活動を行った世代であり、女性が進学・就職することは一般的だと捉えています。そのため、ミレニアル世代の女性は「結婚や出産をしても、夫と家事育児を分担しながら仕事を続ける」と考え、男性も「家事育児を分担するのがあたりまえ」という意識が定着しつつあります。

日用品メーカーの花王株式会社が行った調査によれば、ミレニアル世代の父親は「家事は夫婦で協力しておこなっている」(65%)、「育児と家事・仕事のバランスを重視している」(58%)と回答。多くの父親が自発的に家事や育児と向き合っている傾向が見られます。以上のことから、ミレニアル世代は上の世代と比較して、男女平等の環境の中で仕事をしたり子どもを育てたりしていることがわかります。

ミレニアル世代の価値観の特徴

ミレニアル世代は、インターネットが身近にある環境や、バブル崩壊後の不況の中で育っていることから、ミレニアル以前の世代とは異なる価値観を持っています。ミレニアル世代が持つ価値観の特徴を解説します。

ITリテラシーが非常に高い

ミレニアル世代は、年上の世代と比べてITリテラシーが高いという特徴を持っています。1995年にWindows95が発売、1999年にiモードが開始されるなど、デジタル技術とともに成長してきたため、学生時代から携帯電話やパソコンを使っていた人も少なくありません。パソコン操作に習熟しているミレニアル世代が多いのは、学生時代からデジタル技術に触れていたからだといわれています。

ミレニアル世代は、各種デバイスが使いこなせるだけではなく、情報の選択や収集、発信なども得意です。さまざまなアプリやネットサービスを活用し、コミュニケーションやショッピングなどもWeb上で完結させます。何かわからないことがあった場合は、人に聞く前に自分でインターネットやSNSを活用して調べる傾向があるのも、ミレニアル世代の特徴です。

調査結果からみるミレニアル世代の行動原則

ミレニアル世代は、ワーク・ライフ・バランスを重視する考え方を持っているのが特徴です。プライベートの時間を大切にし「在宅勤務や副業など、柔軟な働き方ができるか」「福利厚生はしっかりしているか」といった視点で仕事先を選ぶ傾向があります。そのため「収入よりも家族との時間を大事にする」「転勤を回避する」といった声も少なくありません。なお、株式会社博報堂が実施した『ミレニアル家族 生活実態調査』によれば、ミレニアル世代が家族世帯を牽引する家庭の家事行動には、以下3つの特徴があることがわかりました。

それぞれの考え方と具体例を、表にまとめました。

ミレニアル世代が家族世帯を牽引する家庭の家事行動具体例
偏らない(家族みんなで家事の役割・時間を柔軟に分散する)

・時間があれば、父親が子どもを保育園まで送る
・子どもの寝かしつけは父親が担当し、余裕があれば母親と代わって皿洗いもする

がんばりすぎない(完璧を求めず、自分たちなりの基準で優先順位を付ける「選択主義」)

・キッチンは使ったときに一緒に掃除する程度
・部屋の掃除は週末のみ行う

あえて楽しむ(家事はタスクではなく、家族みんなで工夫しながら楽しむ)

・朝食をワンプレートに盛り付けて朝の気分を上げる
・家で焼肉をするときは、父親がお酒を飲みながら肉を焼いて家族みんなで食べる

博報堂の調査では、50.7%が「男性だから、女性だからというように性別で役割分担をしない」と答えています。ミレニアル世代が、仕事だけではなく家事や育児も男女で一緒に行っていくスタイルを重要視しているのは、学生時代から必修科目として家庭科を学び、ジェンダーフリーの教育を受けていることが影響しています。

生き方・価値観の柔軟性が高い

ミレニアル世代は、生き方や価値観への柔軟性が高い特徴もあります。これは、インターネットやSNSなどを活用し、オンライン上でさまざまな価値観を持つ人と簡単につながれるようになったことが要因です。

ミレニアルより前の世代は「安定」を重視する傾向がありましたが、ミレニアル世代は「個性」を大切にし、「周りと違っても良い」という多様性を受け入れます。自由と成長を常に追い求めており、仕事において「もう成長はできない」と判断すると、転職など環境を変える行動に出ます。

ミレニアル世代が転職や起業を活発に行うのは、個性を大切にする価値観が影響しているといえるでしょう。

物欲が低く、リユースやシェアに対抗がない

ミレニアル世代は、団塊やバブル世代などと比べると物欲がなく、ものを所有することにこだわりません。生まれたときから、ものが豊富にある環境で育っているため「生活の中で必要最小限のものがあれば良い」と考える傾向があります。

その影響から、ものを購入して所有するよりもシェアハウスやファッションレンタルなど、他人と場所やものをシェアするサービスを利用する人が増加しています。シェアサービスは、ものを所有することに重きを置かないミレニアル世代と親和性が高いといえるでしょう。

商品そのものではなく、商品やサービスから得られる「体験」に価値を感じやすいのもミレニアル世代の特徴です。形のない体験から価値を見いだし、その出来事をSNSなどで発信し共感を集めることに喜びを感じます。

ミレニアル世代をターゲットにしたマーケティング施策のポイント

現在のミレニアル世代は20代後半~40代前半と幅広く、結婚・出産・子育てなどのライフイベントを迎えています。一方、パートナーを望まない独身の人も多く、生き方や価値観に幅があります。ここからは、ミレニアル世代に向けたマーケティング施策のポイントをみていきましょう。

ポイント1:体験欲・経験欲にアプローチする

ミレニアル世代には、体験欲・経験欲にアプローチすると良いでしょう。ミレニアル世代は、他の人がやったことがないような特別な体験に魅力を感じる傾向があるからです。

表面的な価値を訴求しても、ものへの執着が少ないミレニアル世代の心には届きにくいかもしれません。そのため、ものを他人と共有できるシェアリングエコノミー、所有しなくても使用権を得られるサブスクリプションサービスなどの活用がおすすめです。体験欲や経験欲を刺激してコト消費の場を与え、ミレニアル世代の心をつかみましょう。

ミレニアル世代向けのマーケティングは、些細な表現の違いでも成果が変わってきます。注意を引く見せ方・訴求のポイントを、クイズ形式で解説した資料を公開中です。そちらもぜひご参照ください。

「顧客に刺さる」表現のポイント

ポイント2:情報発信は共感・拡散されやすさを意識する

企業が商品やサービスの情報発信を行う際は、共感・拡散されやすさを意識することが重要です。

ミレニアル世代は、実感や共感できる部分を重視して商品の購入やサービスを利用します。商品やサービスを良いと感じ共感できる部分があった場合は、SNSなどで周りの人におすすめしてくれるため、結果的に情報が拡散されます。拡散された情報が別のミレニアル世代の心に刺されば、次の購入にもつながるでしょう。

InstagramなどのSNSを活用し、経験欲を刺激することに加えて「共感・拡散しやすいコンテンツの作成」を意識したプロモーションに取り組んでみてください。なお、ミレニアル世代は企業の広告よりも、友人からの口コミやインフルエンサーの発信を信頼する特徴もあります。多くの人に共感を与え、口コミを一気に拡散できるインフルエンサーを起用するのもひとつの方法です。

ポイント3:アンコンシャスバイアスに注意する

ミレニアル世代に向けたマーケティングを行う際は、アンコンシャスバイアスに注意しましょう。アンコンシャスバイアスとは無意識バイアスとも呼ばれ、自分自身では気付いていない「ものの見方や捉え方の歪みや偏り」のことを指します。例えば「女性が家事や育児をやって当たり前」「男性は家庭よりも仕事を優先すべき」といった思い込みです。

このような思い込みが定着したのは、1980年代以前に「女子生徒が家庭科を学ぶ時間に、男子生徒は技術を学ぶ」など、女性と男性で教育内容に差があったことが原因と考えられています。

ところが、家庭科の男女共修をはじめ、2022年4月から施行された改正育児・介護休業法により、男性の育児休業の推進など、男女ともに仕事と育児を両立する環境が整ってきました。アンコンシャスバイアスを払拭する動きは年々広がっており、例えば洗濯洗剤や調味料のCMに男性タレントを起用することも珍しくありません。

企業がSNSなどで情報発信する際には、アンコンシャスバイアスにとらわれたメッセージにならないよう注意が必要です。

ミレニアル世代

ミレニアル世代はこれからの消費経済活動の中心となる

ミレニアル世代は、年齢的に仕事の収入アップや子育ての開始が見込まれる世代で、これからの消費活動の中心となります。また、幼少期から青年期にかけてIT技術の普及や不況の中で育った影響から、年上の世代とは異なる価値観や特徴を持っています。そのため、従来型のマーケティング施策では、ミレニアル世代の心を動かすことは難しいでしょう。

ミレニアル世代の特徴を理解し、体験欲や経験欲にアプローチする新たなマーケティング施策を打ち出す必要があります。SNSを通じて、商品やサービスが持つ本質的な価値を訴求し共感を得ることが、ミレニアル世代へのマーケティング施策において重要なポイントです。

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