アルファ世代(α世代/ジェネレーションα)とは?Z世代との違い、特徴や価値観を解説

マーケティング

Sprocket編集部

アルファ世代(ジェネレーションα)とは?Z世代との違いや特徴を解説

アルファ世代(α世代/ジェネレーションα)は、Z世代の次世代にあたり、今後の消費傾向が注目されています。アルファ世代とZ世代の違い、ミレニアル世代を親世代に持つアルファ世代の特徴や価値観、マーケティング施策のポイントを解説します。

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アルファ世代(α世代/ジェネレーションα)とは?

アルファ世代(α世代/ジェネレーションα)とは、2010〜2024年ごろまでに生まれた世代のことを指す呼び方です。オーストラリアの世代研究者マーク・マクリンドル氏が2005年に提唱し、Z世代に続く世代を呼び表す名称として定着してきました。

アルファ世代はミレニアル世代(Y世代)の子どもにあたる世代です。同氏の試算によれば、この世代が全員生まれる2025年ころには、世界のアルファ世代は合計約20億人に達し、歴史上でも最大数の世代になると言われています。アルファ世代とひとつ前のZ世代は、おおむね以下のように区分されています。

世代の名称生まれ年2022年時点の年齢
Z世代 1997~2012年ごろ 10代前半~20代半ば
アルファ世代 2010〜2024年ごろ 12歳(小学6年生)以下

アルファ世代とZ世代の違い

アルファ世代を、ひとつ前のZ世代と比較して捉えてみましょう。Z世代は現在中高生~20代半ばと消費の中心になりつつあります。スマホネイティブとも呼ばれ、幼少期から身近にあったデジタルデバイスを使って、SNSなどでの情報収集・コミュニケーションを日常的に行っています。これらの環境から、Z世代はそれまでの世代とは価値観や行動特性が大きく異なると分析されてきました。

では、その後に続くアルファ世代はどうでしょうか。Instagramがサービスを開始し、またiPadが発売されたのは2010年でした。これらが象徴するように、アルファ世代は生まれた時点で既にSNSやタブレット端末が発展している環境にあります。小学校からプログラミング教育がなされ、さらに昨今のコロナ禍もあって、タブレットを通じたオンライン授業も日常的に行われるようになりました。スマホネイティブであるZ世代と比べても、アルファ世代を取り巻くデジタル環境は大きく変化していると言えるでしょう。

Z世代の消費活動の傾向やマーケティング施策のポイントについてまとめた下記の資料もご参照ください。

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アルファ世代の特徴と傾向

アルファ世代は現在小学生以下であり、まだ消費の主体とはなりません。しかしこれまでの世代と大きく異なるであろう価値観や消費行動について、注目が高まっています。現時点でわかっている傾向を見ていきましょう。

1.ミレニアル世代が親世代にあたる

アルファ世代の親は、おおむね1980~1990年代生まれのミレニアル世代と呼ばれる世代です。ミレニアル世代は、ITが急速に普及していく中で育った、デジタルネイティブの始まりとも言われます。

インターネットでの情報収集やオンラインでのコミュニケーションが根付いていることから、価値観が広く柔軟で、環境問題やダイバーシティといった社会課題に関心が高いとされます。また、モノの所有よりも経験に価値を見出す「コト消費」に積極的な傾向が明らかになってきました。

こうした価値観や消費傾向は、彼らの子どもであるアルファ世代に影響を与えるでしょう。同時にアルファ世代の嗜好もまた、親であるミレニアル世代が買い与えるものに影響し、消費を促します。

2.小学校で英語・プログラミング教育があり、タブレット端末を支給されている

学校教育での英語教育およびICT活用は全国的に本格化しています。小学校からタブレット端末を支給されプログラミングを学ぶなど、アルファ世代はZ世代よりもさらに高度なデジタルネイティブとして育つことは間違いありません。

前述の通り、親がミレニアル世代にあたり家庭全体でITリテラシーに長けている点も、アルファ世代が幼少期から当たり前のようにデジタル環境に身を置くことを後押しするでしょう。

3.アバターやメタバースに親和性が高い

アルファ世代はさまざまなWebサービスやゲームアプリ、キャッシュレス決済など、デジタル技術に囲まれて育つことになります。なかでも注目すべき特徴は、オンライン上で「体験を共有する」ことが当たり前になっているという点です。

例えばコロナ禍においてリアルでは実施できなかった卒業式を、オンラインゲームのマインクラフト上で行うイベントが国内外で見られました。若い世代は、インターネット上で自身の分身=アバターでのコミュニケーションを違和感なく行えるのです。

急速に拡大しているメタバース(オンライン上の仮想空間)は、エンタメ分野に留まらず、教育などあらゆる生活シーンへと普及していくことが見込まれています。アルファ世代はこうした高度なデジタル空間での活動・消費を、ごく自然に行っていくと考えられます。

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アルファ世代のマーケティング施策のポイントは?

少子化が顕著な日本では年少人口が少ないですが、世界規模で見るとアルファ世代はベビーブーマーを超える世代人口にまで膨らむと試算されています。いずれ史上最大の消費力を持つようになるとされるアルファ世代を見据え、マーケティング施策はどのように考えればよいでしょうか。

1.ミレニアル世代の子育て消費に注目する

現時点では、アルファ世代は自ら消費の主体となる前段階です。まずは、その親世代の子育て消費に注目しましょう。親世代にあたるミレニアル世代は、消費の特徴として「コト消費」が中心になっていると言われます。

これは、モノの購入・所有についてはシビアで節約・貯蓄を重視する一方、他者との交流や日常を楽しむ情報のシェアといった、コミュニケーションや体験を求める傾向が強いということです。

必要な情報はSNSなどから自らキャッチし、価値観が近い仲間とのつながりを楽しむなど、マスメディアよりも個々に合った情報との関わり方を好みます。こうした傾向は子育てにも強く反映されるでしょう。

例えば、共働きが大半の家族世帯では、日々の消費において時短や経済効率性を叶えるサービス・商品が欠かせません。また子どもに優れた体験をもたらす商品や環境、ひいては教育への投資に積極的である可能性が高いでしょう。

アルファ世代

2.コスパよりタイパ(タイムパフォーマンス)

アルファ世代の消費傾向を推し量るヒントとして、ひとつ上のZ世代に改めて着目してみましょう。前述したように、Z世代はスマホネイティブとも言われ、ミレニアル世代よりもさらにデジタル技術やSNSとの距離が近いと言えます。

そうしたZ世代の価値観を言い表すキーワードとして「コスパよりタイパ」が挙げられるようになりました。タイパ(タムパ)とは、タイムパフォーマンス、すなわち時間に対してどれだけの対価を得られるかという観点です。日々多くの情報にさらされるなかで、効率よく情報を得たり即時に商品を手に入れたりすることを重視していることが見てとれます。その一方で、自分らしさを表現する個性的な商品や、新しい技術への積極性が強く、効率性とユニークさへのこだわりを併せ持つと言えるでしょう。

加えて、Z世代は、特定のイベント・出来事に自分が「参加した」という事実を楽しむ傾向があるとされます。この志向は「トキ消費」と呼ばれ、コト消費よりもさらにパーソナライズされた体験への需要と言ってもよいでしょう。また、生まれたときから環境問題や社会問題が常に身近にあることも、Z世代の特徴のひとつです。

学校教育やインフルエンサーの活動などを通じて、ジェンダーや貧困、SDGsなどへの関心が自然と醸成されており、消費を通じて社会貢献したいという意識が高いとされます。こうした傾向は若い年代ほど強く、アルファ世代ではさらに顕著になることが十分に考えられます。

Z世代の考え方の傾向や消費行動の特徴については、下記の記事で詳しく解説しています。

3.SNSの使い方に注目する

2022年現在、小学生以下の子どもたちで構成されるアルファ世代は、まだその多くが自分専用のスマホを持っておらず、本格的にSNSを活用し始めるのはもう少し先になります。ここでは世代別のSNS利用の動向から手掛かりを探ってみましょう。

総務省情報通信政策研究所が行った調査では、主なソーシャルメディアサービス/アプリなどの利用状況が年代別にまとめられています。幅広い年代で利用率が90%を超えるLINEを除くと、10代で最も利用率が高いSNSはInstagramの69.0%でした。20代でもInstagramの利用率は68.1%にのぼります。Instagramの利用率は全年代を通して増加傾向が続いており、SNSの中心になりつつあることが見てとれます。

動画共有サービスでは、YouTubeの利用率は10代から40代まで90%を超え、特に10代では96.5%・20代では97.2%と、若い世代のほとんどの人が利用しています。また、TikTokの利用率が年代によって大きく異なるという点も注目すべきかもしれません。全年代の平均17.3%に対して、10代は57.7%と突出しているのです。より若いアルファ世代ではこうした傾向がさらに強まっていくのか、見極めていきたいところです。

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