トヨタなのかマツダなのか?

マーケティング

イメージ:チェスの駒のイメージイラスト

この記事を読むのは2回目だったが、トヨタとマツダの戦略の違いという観点は非常に興味深い。トヨタの戦略に詳しいわけではないけれど、記事には「トヨタの戦略はいつも科学的で効率的だ。スマートなエクセレントカンパニー。」とある。一方、マツダの戦略は「マツダの戦略はつまるところ『いいものを作れば売れる』ということだと思う」とのこと。

「常識が通じない」マツダの世界戦略

この2つの違いは非常に参考になる。トヨタの戦略は、だからこそグローバルNo.1の自動車メーカーになっているのだということを思わせる。No.1とはやはり職人的信念だけではなく合理性・科学性も含めて初めて到達する領域なんだろう。

ネットの業界でも、フェイスブック、グーグル、デジタルマーケティング領域ならオラクルやアドビ、いずれもどちらかといえばトヨタの戦略に近いだろう。グーグルは一見マツダ風と思うかもしれないが、僕は実は前者だと思う。というよりも、アメリカの会社は基本的に前者な気がする。Sprocketも海外の展開を考える上では、実はトヨタが一番参考になるのではないかと考えていたりする。

ただ、職人魂を突き詰める、ひたすら顧客の方を向き続ける、という愚直さを感じさせるマツダの有り様も魅力的だ。世界一にはなれないだろうが、独自のポジションを確保するという意味では強い。アップルがややこちらよりなのかもしれない。B2Bだとこっちよりの会社ってどこがあるだろう?

Sprocketは果たしてどっちを選択していくべきだろうか?現時点での結論は、二段階方式だ。この時点で考えれば、プロダクトとしての完成度を高めることに集中すべきだ。ひたすらいいものをつくる、世界で勝てる水準のグレートプロダクトを作るというのがまず取るべき道だ。

しかしそれだけではいずれ限界が来るだろう。Sprocketはいずれオラクルやアドビ、セールスフォースといったプレイヤーが競合になってくる。彼らといかに戦っていくかという観点で考えれば、いいものを作っていくだけでは敵わないだろう。戦略的に勝てる手を打っていかなければ伍してはいけない。まだまだ先は長いし、現時点での戦力差は比較にならないが、まずは職人魂を突き詰めたプロダクトを作りきることに集中しよう。

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