“ユーザー目線”をどう実現する?社内政治に負けないWebサイトの情報設計
Webサイトの構造はユーザー目線で設計することが重要です。しかし、さまざまな要因からユーザー目線を第一に情報設計を行えない場合もあります。そうした際にはどのような情報設計で対応していけばよいのでしょうか。具体的なパターン例とあわせてご紹介していきます。
E-A-TはGoogle独自の評価基準で、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trustworthiness(信頼性)の3つです。E-A-TとYMYLの関係、E-A-T評価を向上させるポイントを解説します。
E-A-TはGoogleによるWebサイトの品質評価指針のひとつです。Googleの「検索品質評価ガイドライン」に記載されている概念で、以下3つの要素の頭文字をとった言葉です。
E-A-T自体に明確な評価スコアは規定されておらず、検索順位を直接的に決定づける要因ではないとされます。しかし、WebサイトやWebページの品質評価において、E-A-Tは最重要とも言える項目であり、SEOの観点からも対応が欠かせません。
E-A-TはWebサイトの運営者やコンテンツの作成者の情報、Webサイトに対する評判など、さまざまな要素で判断されます。E-A-Tを構成する各項目について、もう少し詳しく見ていきましょう。
Webサイトやコンテンツが、特定の分野に精通し、専門知識を提供できているかどうかという観点です。
専門性を担保するには、Webサイト全体あるいは各Webページが特定のジャンルに特化していること、専門知識を持つ人が執筆していることなどが重要と考えられます。
なお、この場合の専門知識を持つ人とは、必ずしも有資格者や職業としての専門家に限りません。検索品質評価ガイドラインでは、例えば商品やレストランのレビューなどの個人的な体験が「日常的な専門知識」として評価されるなど、専門性の基準がトピックによって異なることが示唆されています。
専門性はこのあと述べる権威性・信頼性を高める基盤にもなるため、特に重視すべき観点です。
Webサイトまたはコンテンツの内容や執筆者が、その業界において評価を得ていることを表す観点です。
例えば、一個人が綴るブログよりも専門家の肩書きのある人や著名人が執筆・監修した記事のほうが、権威性は高いと見なされます。
専門性の高い他のWebサイトからのリンクや、業界での受賞歴、著名な専門家からの推薦などは、権威性を判断する要素になるでしょう。
Webサイトやコンテンツが、十分に信頼できるものかを表す観点です。具体例を挙げると、匿名の個人の投稿よりも、官公庁が発信する公的情報のほうが、多くの人が信頼する情報と言えるでしょう。
このように多くの人に有益な情報元やサービスと見なされているかどうか、例えば他サイトからの被リンクやSNSでの言及の数などが、信頼性の判断材料になると考えられます。運営している企業やコンテンツの執筆者について明示することも、信頼性を高める上で大事です。
なお、Webサイトの構造はユーザー目線で設計することが重要です。最適な情報設計のポイントは、下記の資料をご参照ください。
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YMYL(Your Money or Your Life)は「人の将来の幸福、健康、経済的安定、または安全に影響を与える可能性がある」ジャンルを指す言葉です。Google検索において特に評価基準が厳しく、上位獲得が難しいとされます。
これは、不正確・不適切な内容を発信した場合に、ユーザーに重大な損害を及ぼす恐れがYMYLでは特に大きいためです。E-A-Tはあらゆるコンテンツで品質評価に大きく影響しますが、中でもYMYLジャンルにおいては、E-A-Tが特に重視されます。
というのも、YMYLには正確性が欠かせませんが、Googleはコンテンツの内容に対してファクトチェックを行うわけではありません。そこでGoogleは、E-A-Tの観点で専門性・権威性・信頼性を測ることによって、信頼に足る正確なコンテンツであるかを判断すると考えられるのです。
検索品質評価ガイドラインにも、例として医療や財務・法律・税務アドバイス、住宅リフォームや子育てといったYMYLのジャンルに関する記述が多く見られます。
E-A-Tの3要素はそれぞれに明確な定義が示されているわけではなく、また目に見えるスコアもないため、対策が難しいと感じるかもしれません。ここではE-A-Tの向上につながる具体的な施策について解説します。
Webサイトの安全性は、セキュリティ面から望ましいことは言うまでもありませんが、Googleによる品質評価にも大きく影響します。
例えば、ブラウザとサーバ間の通信を暗号化するWebサイトのSSL化(HTTPS化)は、ユーザー体験向上のための項目のひとつとしてGoogleが推奨しており、ランキング要因に関わることがわかります。
また、Webサイトの運営者やコンテンツの著者について明記することも、ユーザーにWebサイトの安全性を伝える上で欠かせません。
Webサイトでは、できるだけ扱うジャンルを特化させることで専門性を高めることができます。雑多な分野にまたがったWebサイトよりも、特定の分野に絞ったWebサイトのほうが、ユーザーが必要な情報にアクセスしやすいと考えられ、専門性が高いと判断されます。
したがって、もし異なるカテゴリの情報を扱う場合は、ドメインを分けて運営することが望ましいでしょう。
また、有資格者などその分野の専門家がコンテンツを作成することで、専門性・信頼性をわかりやすく示せます。執筆者の専門性がわかるプロフィールや、資格・受賞歴などがあれば明記しましょう。
一次情報を用いたコンテンツは、そのジャンルに精通しているからこそ発信できる情報であり、Webサイトの専門性を高めます。
他の媒体で公開されている情報ではなく、自らの経験に基づく内容や独自に分析したデータなどによって、専門性が高いコンテンツを提供することができます。
さらに、オリジナルの図や表を使った解説は、ユーザーのスムーズな理解を後押しし、Webサイトの品質評価を上げるのに効果を発揮します。
最新情報を踏まえた有益なコンテンツを常に更新することで、信頼性の向上につながります。「この分野のトピックはこのWebサイトを見ればわかる」と、ユーザーにとって頼りになるWebサイトとして認知・評価を狙えるためです。
また、新規コンテンツ追加だけでなく、過去に公開したページもこまめにアップデートする必要があります。公開当時には正しかった内容も、情報が古くなるにつれ不適切な内容になってしまうことがあるため、常に最新情報の反映が欠かせません。
検索品質評価ガイドラインでは、医療分野を例に、定期的な編集・見直し・更新が推奨されています。
サービスや企業名をキーワードとした指名検索は、ユーザーにブランドが求められていることを示す指標になり、権威性の向上につながります。
ブランド名での検索は、検索エンジンのアルゴリズム変更にも影響を受けにくく、継続して検索上位を保てるメリットがあります。このため、一過性のキャンペーンだけではなく、ブランドの認知を高める施策を継続することが重要です。
ターゲットを絞って露出を高める施策、例えばSNSを使ったブランディングも有効でしょう。
E-A-Tは比較的新しい言葉であり、難しく捉えられがちです。しかしここまで述べてきたように、E-A-Tは決して特別な施策を必要とするものではありません。
正確かつ信頼できる情報にユーザーがスムーズにたどり着けることを目指す、いわばユーザーファーストの考え方は、Googleの評価のベースであり、SEOの基本と言えます。
つまりE-A-Tの対策とは、SEOで目指すべき、ユーザーファーストの観点で高品質なWebサイトを継続的に運営していくための取り組みに他ならないのです。
“ユーザー目線”をどう実現する?社内政治に負けないWebサイトの情報設計
Webサイトの構造はユーザー目線で設計することが重要です。しかし、さまざまな要因からユーザー目線を第一に情報設計を行えない場合もあります。そうした際にはどのような情報設計で対応していけばよいのでしょうか。具体的なパターン例とあわせてご紹介していきます。
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