3万回のA/Bテストで見えた!「顧客を動かす」訴求メッセージ
些細な表現の違いが、コンバージョンや売上に大きく影響することは少なくありません。顧客視点に立ち、「気の利く提案」や「つまずきケア」となるメッセージ発信が重要となります。この資料では、コンバージョンに影響する「訴求メッセージ」の言葉選びについて解説していきます。
YMYLは、お金や医療健康など人々の生活に影響が大きいジャンルのことです。この分野のSEOはGoogleの評価基準E-A-Tが特に重視され、他のジャンルよりも難しいと言われます。YMYLの対象ジャンルや評価基準、YMYLのマーケティング戦略について解説します。
YMYLとは「Your Money or Your Life」の頭文字をとったもので、Google検索において評価基準が特に厳格なジャンルのことです。Googleがどのような評価基準でWebページやWebサイトを評価しているのかを示す『検索品質評価ガイドライン(General Guidelines)』には以下のように書かれています。
ページやトピックの中には、人の将来の幸福、健康、経済的安定、または安全に影響を与える可能性があるものがあります。
このようなページを「Your Money or Your Life」ページ、またはYMYLと呼びます。
直訳すると「あなたのお金、もしくはあなたの生活」となるYMYLですが、具体的には投資や病気に関するものなど、読んだ人の人生に大きな影響を与える可能性の高いトピックを指します。
例えば、病気や怪我について、間違った対処法を紹介しているページが検索上位に来ていたとしましょう。その対処法に基づいて行動したユーザーは、病気や怪我を悪化させてしまい、場合によっては命に関わる状態になってしまうかもしれません。
Googleはこのような「記事を信用した結果、ユーザーに大きな不利益がある」可能性の高いジャンルに対して、それ以外のジャンルに比べ厳しい評価をすることで、ユーザーの利益を追求しているのです。
YMYLの対象となるジャンルは、以下の7つです。
以下で具体例や詳細を1つずつ解説していきます。
国際的な出来事・ビジネス・政治などに関わるもののことです。ただし、スポーツやエンターテインメント、日常生活についてのニュースはYMYLには含まないとされています。
投票や公共機関、公的サービスや法律問題に関するものです。具体的には、公的サービスの紹介や市役所についての情報、離婚問題、遺言書の書き方などについて扱っているサイトが該当するでしょう。
投資や税金、銀行などお金に関する情報とアドバイスを扱うものです。保険商品を扱うWebサイトやおすすめクレジットカード情報などを書いているブログなどが当てはまるでしょう。
特にオンラインで商品やサービスを購入できるページがYMYLだとされますが、商品やサービスについて検索するページ、情報提供しているページなども当てはまります。
医療や薬、病院や緊急時についての情報です。病院や薬についての情報提供をしているWebサイトや災害時の対応を紹介するコンテンツが当てはまり、メンタルヘルスに関連するものも含まれます。
人種や年齢、宗教や国籍など、ある集団に属する人たちの主張や、その人達についての情報です。LGBTについての情報も当てはまります。
その他にも「大きな決断や人々の生活の重要な側面に関連するトピック」はYMYLになる可能性があります。具体的には、フィットネスや住宅に関する情報、就職や大学の選択に関わる情報などがYMYLとなるかもしれない、とGoogleでは例示しています。
一般的に「YMYLジャンルのSEOは難しい」と言われています。なぜなのか、その理由を以下で解説します。
Googleでは検索結果を表示するためのアルゴリズムやシステムを少しずつ変更(アップデート)しています。中でも、定期的に行われる大規模更新を「コアアップデート」といいますが、YMYLは特にこの「コアアップデート」の影響を受けやすく、検索結果が上下しやすいとされています。
検索アルゴリズムのアップデートが行われると、Googleのコンテンツに対しての評価方法が変化します。つまり「どの記事がより優れていて、ユーザーのためになるか」の点数の付け直しが行われ、より関連性と信頼性が高い情報が上位に表示されるよう変化するのです。
必ずしもYMYLのみがアップデートのターゲットとなっているわけではありませんが、YMYLはコンテンツの質についての審査が厳しいため、記事の内容が悪くなくとも検索順位の急激な上昇・低下が起こりやすくなります。
Googleのアップデートの中で、とりわけ大きな影響をYMYLに与えたのが「WELQ」問題です。2016年、DeNA社が運営していた医療系キュレーションサイト「WELQ」において、医学的に根拠のない記事や他社サイトの内容を無断転用した記事などが大量に見つかり、問題となったのです。
最終的にDeNA社は謝罪会見を行い、WELQを含む類似のキュレーションサイト10個の閉鎖や経営陣への処分を行いました。そして、そのような信頼性の低い記事でもSEO施策で検索上位になれてしまう、当時のGoogleのアルゴリズムも批判されました。この声を受けて行われたと考えているのが2017年2月の通称「WELQアップデート」です。
「WELQアップデート」の後も、誇大な広告や薬機法違反など、医療や健康に関する正確性のないコンテンツが上位表示されてしまう問題は残りました。それに対応するために行われたのが、2017年12月の「医療・健康アップデート」です。
このアップデートは日本のみを対象として行われ、医療や健康について扱うWebページは、公的機関や専門家からの信頼できる情報が検索上位に表示されるようになりました。このアップデートは医療や健康に関する検索の約60%に影響を及ぼすもので、アフィリエイトサイトなど個人が運営するWebサイトだけでなく、コンテンツが低品質と判断された法人のWebサイトもその価値を大きく下げました。
YMYLで現在上位表示されているのは、公的機関や大手企業などの信頼性の高い専門家が関与したWebサイトが多くなっています。特に医療・健康分野では、新型コロナウィルス感染症の流行に伴い、大学病院や官公庁の情報が上位表示されやすくなっており、中小企業は狙うキーワードなどをかなり工夫しないと上位表示は難しい状況です。
GoogleではE-A-Tという基準にもとづいてコンテンツの品質を評価しており、YMYLジャンルで検索結果の上位となるには、とりわけこの評価基準を満たすことが重要になってきます。E-A-Tは以下の頭文字を取ったものです。
E:Expertise(専門性) | そのWebサイトが特定ジャンルに特化しているか |
---|---|
A:Authoritativeness(権威性) | 誰が言っているか |
T:Trustworthiness(信頼性) | 誰が運営しているか |
専門性とは「そのWebサイトが特定ジャンルに特化しているか」、権威性とは「誰が言っているか」、信頼性とは「誰が運営しているか」です。例えば「飲み物全般」に関するWebサイトより「日本の緑茶」に特化したWebサイトのほうが専門性が高いと判断されます。また、個人が書いた離婚ブログよりも「弁護士監修」の離婚情報サイトのほうが、権威性があるとされるでしょう。匿名の会社が運営するWebサイトよりも、会社情報を明記したWebサイトのほうが信頼性が担保されているといえます。
具体的には、以下のような方法でE-A-Tは向上するとされています。
E-A-Tを押さえたWebサイトやコンテンツを作成することで、ユーザーに対して正しく有益な情報を提供できるようになるため、結果として検索順位の向上にもつながるのです。
中小企業でYMYLジャンルのマーケティングを行うのであれば、SEOによる検索上位表示だけに頼らない顧客獲得方法を検討しましょう。
YMYLジャンルの商品やサービスを販売する場合、WebコンテンツをSEOで検索上位に表示させ、そこからの流入を図るマーケティング戦略を取るのは中小企業ではかなり厳しくなります。
というのも、コンテンツを上位表示させるにはE-A-Tを満たすために監修者や専門家が必要になり、コンテンツ作成に時間的・金銭的コストがかかるためです。医療・健康ジャンルの記事は、E-A-Tだけでなく薬機法や健康増進法などの法律や業界ごとのガイドラインにも気を配る必要があり、更にコストがかかるでしょう。
また、YMYLジャンルはGoogleのアップデートの影響を受けやすいため、いったん検索上位を達成できたとしても、そのままキープし続けることは非常に困難です。コンテンツを作るために多大な労力がかかる上に、リターンが非常に不確かになってしまいます。
中小企業でYMYLジャンルの商品やサービスを扱うのであれば、コンテンツの品質を高めることはもちろんですが、同時にSNS広告や記事広告など、別のマーケティング戦略も組み合わせる方法を検討してみましょう。
3万回のA/Bテストで見えた!「顧客を動かす」訴求メッセージ
些細な表現の違いが、コンバージョンや売上に大きく影響することは少なくありません。顧客視点に立ち、「気の利く提案」や「つまずきケア」となるメッセージ発信が重要となります。この資料では、コンバージョンに影響する「訴求メッセージ」の言葉選びについて解説していきます。
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