課題解決・思考整理に使える!マーケティングの主要フレームワーク18選
情報整理、分析、戦略立案などで活用できる思考の枠組みである「フレームワーク」。マーケティング課題を解決するフレームワークの中から代表的な18種類をピックアップし、解説します。
パレートの法則は「80:20の法則」「2:8(にはち)の法則」「ばらつきの法則」とも呼ばれ、2割の要素が全体の8割の成果を生み出していることを指します。パレートの法則はビジネスに活用することで、営業やマーケティングの効率化に役立ちます。この記事では、パレートの法則を活用する場合の施策やメリット、注意点について解説します。
企画の立案、思考整理に役立つフレームワークをご存知ですか?主要な18のフレームワークを解説した資料をご用意しました。
パレートの法則とは「全体の数値の8割は、全体を構成する2割の要素が生み出している」という法則のことで、イタリアの経済学者であるヴィルフレド・パレートが発見しました。
パレートが19世紀に欧州の一部地域と国の所得・資産の分布を調査したところ、所得全体の8割は2割の高額所得者が所有しているとの結果が出ました。パレートは論文にて、物事の全体に影響を与える要素には偏りがあり、一部の要素で全体の大部分を占めていると提唱しています。
パレートの法則をビジネスに活用することで、大きな影響を与えている要素を見極めることができ、より効率的な営業・マーケティングにつなげられます。高い費用対効果を追求するためにはパレートの法則を使った選択と集中の効率化が有効です。
パレートの法則は、経験則という側面が強く、経済領域以外でもさまざまな事柄に当てはまると言われています。
パレートの法則を確認するためには、全体の要素の中から8割に影響を与える「2割」を見つけ出します。自社のケースに当てはめながら、より効率的な活動ができるように活用していきましょう。
例えば数ある自社商品の中で人気商品・定番商品などがあれば、その売上が全体の大半であるケースもあるでしょう。この場合、製造拠点を増やす、人材を多く確保する、コラボ商品など新商品を開発する、などといった施策が考えられます。
定番であるから何も変えずにいると、売上の停滞にもつながりかねません。変わらぬ良さに加え、仮説などで新しさを追及することで、更なる利益を生み出すことにつながります。
全体の売上のうち8割が、2割の優良顧客によるケースがあります。もし、すべての顧客に対してあらゆるリソースをまんべんなく提供していると、機会損失の恐れがあります。
今後の利益アップを目指すのであれば、20%の顧客にリソースを割き、特別なサービスを提供することがポイントになるでしょう。
機械製品でエラーが起きる、故障する場所はいつも同じ、といったことはないでしょうか?故障する頻度が高いのは、全体の2割の部分いうケースです。
この場合、メーカーなどでは、常日頃から故障する部品の改善に集中する、故障しやすい部品を多く生産しておく、などの対策が考えられます。
仕事の成果の8割は、その業務時間全体の2割からもたらされているケースです。実際に働いている時間のすべてが、成果に直結しているわけではありません。例えば成果に直結しない雑務処理なども日常的に行っているでしょう。
この場合、業務時間全体のうち、成果に直結している時間・作業を特定することが重要です。成果を生み出す限られた時間のなかで、どのように効率化を図るべきか、生産を高められる箇所はないか、分析して仮説、検証を繰り返しましょう。
ビジネスシーンだけでなく、私たちの日常生活にもパレートの法則は当てはめられます。身近にあるパレートの法則について考えてみましょう。
このように、日常生活をパレートの法則で眺めてみると、無駄や改善点の発見につながります。日々の暮らしをより豊かで効率的なものにするためにも、パレートの法則は効果的でしょう。
パレートの法則などのフレームワークは、組み合わせて使うことで最大限の効果を発揮します。主要な18種のマーケティングフレームワークをまとめた資料も公開中です。そちらもぜひご参照ください。
ビジネスシーンで、営業やマーケティングの効率化につながる「パレートの法則」。実際に取り入れることでどのようなメリットがあるのでしょうか。
パレートの法則を取り入れるメリットは大きく2つあります。
パレートの法則を活用することで、重要な「2割」となる部分の洗い出しができます。その2割に対して適切な活動が行えれば、リソースやコストの配分が最適化できるのです。
このように、自社の経営にとっても「どこに注目すべきか」を明らかにするのは重要なポイントであるといえます。
パレートの法則に基づいて注目すべき点を明らかにすることで、仮説や次にやるべき行動計画を立てやすくなります。
パレートの法則は別名「80:20の法則」とも呼ばれますが、その数値に絶対的な意味はありません。重要なことは少数である上位の要素が、全体の大部分を占めるということです。
パレートの法則は「80:20」に注目するのではなく、「どこに注目してアクションを起こすべきか」を判断するための経験則だということを意識しましょう。仮説と検証を繰り返すことで、効率的な問題の解決につながります。
ここで、パレートの法則を有効に活かすための方法を2つご紹介します。
パレートの法則のように、偏りがある分布を予測します。事業での売上を例に挙げると、以下のような分布が予測可能です。
この予測をもとにして、「8割」と「2割」に細分化していきます。細分化したグループごとに、適切なマーケティング施策を行っていきましょう。
パレートの法則に当てはまる「上位2割の顧客」「8割の顧客」に分けることができたら、次はそれぞれの顧客によって施策を最適化します。より効率化できるよう、以下のような施策を取り入れるのがおすすめです。
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パレートの法則を活用することで無駄を減らし、より効率的な活動を進めていくことが可能です。ここで、パレートの法則を活用する際の注意点を2つご紹介します。
パレートの法則では「80:20」の2割の方が大切にされているため、8割の要素は不要なのでは?と考えてしまいがちです。実際には、8割に支えられることで2割が結果を出せていることも考えられるため、単純に8割を切り捨ててはいけません。
例えば「自社商品のうち、8割の売上を上げているのは2割の商品」というケースを考えてみましょう。
自社商品の2割が全体の8割の売上を上げているからといっても、その他8割の商品がまったく売れていないわけではありません。上位2割の商品のみを販売しても、これまでのように売上を上げることは難しく、むしろその2割の商品の中でも「80:20」の割合ができあがってしまいます。2割の商品がよく売れていたのは、8割の商品があったからこそなのです。
「2割は必要、8割は不要」という考え方ではなく、それぞれに合わせた施策を打ち出すのが成功の秘訣といえます。
パレートの法則は統計的な理論ではなく、あくまでも経験則であることを忘れてはいけません。なかには、パレートの法則が当てはまらない場合もあり得るのです。
パレートの法則の分布には偏りがあるかもしれないと理解したうえで参考にし、仮説を立てたり、施策の立案を行ったりと活用するのがおすすめです。
絶対的なものとして、分布を無理に当てはめることがないよう注意しましょう。
たとえパレートの法則によって貢献度が低いと明らかになったとしても、長期的に見た場合、利益を生み出している要素である場合もあります。そのため、貢献度が低いとみなされた要素に対して、それらがどのように貢献しているのかを分析することが必要です。
大きな成果を生まない「80%」に目を向けるロングテールの考え方もあります。短期決戦ではなく、長期的な視野で販売戦略を考えるためには、20%だけをチェックしていればいいわけではないのです。
パレートの法則を活用することで、選択と集中による効率化を実現することができます。ただし、あくまでも経験則であるということを忘れずに、仮説を立てる際に活用する程度にとどめておき、その他のデータも利活用するとよいでしょう。
課題解決・思考整理に使える!マーケティングの主要フレームワーク18選
情報整理、分析、戦略立案などで活用できる思考の枠組みである「フレームワーク」。マーケティング課題を解決するフレームワークの中から代表的な18種類をピックアップし、解説します。
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