3万回のA/Bテストで見えた!「顧客を動かす」訴求メッセージ
些細な表現の違いが、コンバージョンや売上に大きく影響することは少なくありません。顧客視点に立ち、「気の利く提案」や「つまずきケア」となるメッセージ発信が重要となります。この資料では、コンバージョンに影響する「訴求メッセージ」の言葉選びについて解説していきます。
マーケティング手法の1つである「メールマーケティング」。さまざまなチャネルと組みあわせて活用できるため、いまだ有効な手段ともいわれています。この記事では、メールマーケティングの基礎知識や始め方、成功事例について解説します。
メールマーケティングとは、顧客一人ひとりに対して適切なメールを送ることで、自社の製品やサービスにより強い興味を持ってもらうためのマーケティング手法です。将来的な顧客の育成や、売上アップへとつなげるために実施します。
「メールマーケティング」は「メルマガ(メールマガジン)」と混同されやすく、SNSが発達した現代のマーケティング業界では古い手段だというイメージもあります。
ここではメールマーケティングについての概要と、メルマガ(メールマガジン)との違いについて解説していきます。
これまで、メールマーケティングは1対1または1対複数(顧客)でのやりとりがメインとなっていました。しかし近年は、メール配信のタイミングや内容を配信先に合わせて行う傾向にあります。つまり、相手に合わせて最適化することが求められているのです。
総務省がまとめた『令和2年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書』によれば、インターネットの利用項目別の利用時間として「メールを読む・書く」が全年代で40.8分と最も多いことがわかっています。休日にはSNSや動画投稿の視聴などに多くの時間を割く人も多いですが、メールマーケティングの利活用も十分有効であると考えられます。
出典:令和2年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書<概要>|総務省情報通信政策研究所
メールマーケティングはメルマガ(メールマガジン)とよく混同されがちです。メールマーケティングはメールを使ったマーケティング活動全般のことを示し、メルマガは特定のリストに対して同じ内容のメールを一斉配信するものです。メルマガはメールマーケティングの手法の1つです。
ここではメールマーケティングを送信先に合わせて最適化したものとし、メルマガとの違いについて一覧にまとめました。
メルマガ | メールマーケティング | |
---|---|---|
目的 | 情報を届けること |
顧客の育成 |
必要スキル |
デザイン力 |
分析力 |
得られる効果 | ファン化 | 売上アップ |
成果が出るまでの期間 | 長期 | 短期 |
メルマガとメールマーケティングの大きな違いは「顧客の動き」です。顧客へ情報を届けることが目的のメルマガに対し、メールマーケティングは顧客に行動を起こしてもらうことが目的となっています。
また、メールマーケティングはメルマガと比較して、短期間で成果が出るというメリットもあります。短期間で顧客の行動を促す手段として、とても効率のよい手法といえるでしょう。
なお、メールマーケティングにも活用できる、「言葉選び」のポイントについては下記の資料もご参照ください。
SNSが主流の現在でも注目されている手法「メールマーケティング」には大きく3つのメリットがあります。
この3つのメリットについて詳しく見ていきましょう。
メールマーケティングは手軽に始めやすいのが大きなメリットです。運用担当者を決定し、顧客情報のリストと配信内容が用意できれば、すぐに始めることができます。見込み顧客へ配信するコンテンツは、自社のWebサイトで利用したコンテンツを再利用することでも効果が期待できます。
専用ツールを用いれば、効率的に複雑な配信設定を行うことができますが、小規模な実施なら人力でも可能です。
LINEやSNSなど複数チャネルを使ったシナリオを作成する場合は、複数の専用ツールが必要となります。チャネル数を増やした分だけ工数やコストがかかるため、事前にリソースを確保しておくと良いでしょう。
メールマーケティングは、他のマーケティング手法に比べて、費用対効果が高いのがメリットの1つです。配信するコンテンツの内容やタイミング、配信頻度を顧客に合わせて運用できるため、高い費用対効果が期待できます。顧客の状況を踏まえてメールを送るため、顧客はニーズや要望を理解してもらえていると感じ、エンゲージメントも高まるでしょう。
低コストで始めて、多くの顧客と接触する機会が得られる手法といえます。
メールマーケティングは万が一効果が得られなかった場合でも、課題を発見しやすい手法です。メール配信後に効果検証できるツールを使用することで開封率やクリック率が確認でき、顧客のニーズが掴みやすくなっています。そこで、メール配信後に課題を発見し、解決した例を見ていきましょう。
例)商品ページを閲覧した顧客を対象に、導入事例の紹介メールを送ったが、開封率が悪かった
仮説:開封率は件名に影響される。メールの件名が良くなかったのではないか
対処法:件名の冒頭に具体的な企業名を入れ、改善数字も盛り込むことで訴求力を高めた
結果:顧客にとって有益な情報だとわかりやすくなり、開封率が上がった
効果検証できるツールによって得られたデータをもとに、自社の課題が見つけやすくなるメリットがあるのです。
メールマーケティングにはメリットがある一方、デメリットもあります。
コストを抑えたマーケティングが可能とはいえ、ゼロではありません。メールマーケティングに必要な人件費に加え、ツールの導入などをするのであればそれに応じた初期費用や運用費用もかかります。
ユーザーに関心を持ってもらうためには継続的な運用が欠かせません。また、ユーザーと円滑なコミュニケーションを図るためには運用を任せられる人材が必要です。特に専任ではなく他の業務と兼任で任せる場合、本業に支障をきたさないよう配慮が必要でしょう。
ユーザーの関心をひくようなコンテンツを作成し、継続的に配信するためには、ユーザーの動向にも目を向ける必要があります。ユーザーの心理を理解したうえで配信していくことが、開封率のアップやその後のエンゲージメントアップにもつながるためです。
やみくもにメールを送り付けるだけになってしまうと、悪影響が出てしまうこともあります。メールを読んでもらえないどころか、メール配信自体を断れてしまったり、場合によっては配信元企業の信用を下げてしまうことにもなります。
メールマーケティングには、メルマガのほかにも種類があります。ここではメルマガ、ステップメール、ターゲティングメール(セグメントメール)、リターゲティングメール、休眠顧客発掘メールについて解説します。
先述したように、情報を届けるためのメールであり、読者登録を行ったユーザーに同じ内容を一斉配信するものです。メールマーケティングの代表的な方法であり、登録者全員に対して広く情報を提供します。
例えば新規キャンペーンの開催や新商品のお知らせ、社長や代表者の雑記などが挙げられます。
見込み客・顧客のステータスに合わせ、下記のようなメールを段階的に配信するメールのことです。条件に該当するユーザーに対し、タイミングを設定したうえで配信します。
顧客それぞれの興味や関心を踏まえて、個別でメールを配信する手法です。性別や年齢、居住地、会社の業種、役職などの「属性」、セミナー参加や資料請求などの「行動」で顧客を分類し、セグメントごとに異なるコンテンツを配信します。
ユーザーに適したメールを配信することで、開封率、アクション率の向上が見込めます。
一度接点を持ったものの離脱してしまったユーザーに対して配信するメールです。例えば、特定の商品ページを閲覧したユーザーに、その商品がセール対象になったことを知らせる。カートに商品が入ったまま離脱してしまったユーザーに、決済が完了していないことを知らせるといった方法です。
ユーザー自身の行動に対して積極的なアプローチをしかける手法であり、リターゲティングメールをきっかけにして、サイトへの再来訪も期待できます。
以前に商談していたものの、成約に至らなかったユーザーに対して配信するメールです。休眠顧客は定期的な電話連絡やメール配信などでフォローすることで契約につながるケースも少なくありません。
内容は状況確認などで、それほど大きなリソースを割くことなく取り組めます。タイミングを見計らってメールを配信することがポイントです。
実際にメールマーケティングを実施した企業の成功事例について、詳しくご紹介していきます。
Web制作を手がけるA社が抱えている課題は「年々アポイントの獲得率が下がってきている」というものでした。また、会社規模の拡大もあり、マーケティングの方法も見直す必要があると考えていました。
そこで解決策として展示会へ出展し、名刺交換した人に対してお礼メールを送信。反応があった人に対して、アプローチをかけてアポイントを取る手法に注力しました。その結果、アポイント率と成約率が上昇。また月に1回メルマガを配信し、開封した人にテレアポを行うようにしたところ、アポイント獲得率が向上しました。
化粧品・美容器具販売会社であるB社が抱えていた課題は、以下の2点でした。
そこで、解決策として見込み顧客の行動履歴を解析できるツールを導入。メルマガや電話営業、ダイレクトメールなど、それぞれの顧客に対して、行動履歴から判断した適切なアプローチを実施しました。その結果メルマガの反応率が上昇し、問い合わせからの成約率もアップしたのです。
BtoBでIT運用支援を行っているC社は、「獲得した名刺の情報が使われずに放置されている」という課題を抱えていました。そこで、放置されていた名刺の情報に、業種や役職といったタグ付けを実施。タグに合った内容のコンテンツを配信するように改善しました。さらに、開封・クリックなどの反応をした顧客には、資料請求など次のステップに進むメールを配信する設定にしたのです。
その結果、名刺を獲得したあとも継続して接点を持ち続けられ、一度アプローチした見込み顧客からセミナーの申し込みや資料請求などのアクションを得られるようになりました。
ここで、実際にメールを配信するまでの流れについて見ていきましょう。
まず初めに、メールマーケティングを実施する目的や、自社の課題について洗い出しましょう。目的や課題が定まったところで、具体的な目標を設定します。目標を設定する際に重要なのは「KPI」と「KGI」です。
KPI(重要業績評価指標):目標を達成するうえで、その達成度合いを計測・監視するための定量的な指標のこと
KGI(重要目標達成指標):特定の期間において「何を」「どれくらい」達成するのかといった最終目標を数値で指標化したもの
まず初めにKGIを決め、その後KPIを設定していきます。例えば「今月のメール経由での問い合わせ件数を100件に設定する」とKGIを定めた場合、それにあわせてKPIではメールの開封数、クリック率などを決めていきます。
次に、メール配信先となる顧客リストを用意します。名刺交換や資料請求、アンケートなど、さまざまな方法で配信先を収集しましょう。顧客の情報は詳しいほど、今後のマーケティングに役立てられます。
入手したメールアドレスのリストはツールを使用し、一括管理するのがおすすめです。
メール配信リストが用意できたら、実際にメールを配信しましょう。メールに盛り込むべき内容は、顧客が必要としている情報です。顧客にとって「役立つ情報を配信するメール配信者」というイメージを与えることがポイント。
大量のメールを配信する場合、メール配信ツールを活用すると良いでしょう。
実際にメール配信を行った後は、結果の測定を行います。あらかじめ設定したKPIをもとに、メールの開封数やクリック率など、どの程度達成しているかを洗い出しましょう。
その後、測定した数値をもとに自社の課題点を探ります。課題点が見つかったら、どのように改善していくべきか社内で話し合うことが大切です。
最近ではSNSが発達していることから、メールマーケティングは古い手法と思われがちです。しかし、メールマーケティングは、以下のようなメリットが挙げられます。
このような理由から、メールマーケティングは今後も注目される施策といえます。他の施策とも組み合わせ、効果を最大化させていきましょう。
3万回のA/Bテストで見えた!「顧客を動かす」訴求メッセージ
些細な表現の違いが、コンバージョンや売上に大きく影響することは少なくありません。顧客視点に立ち、「気の利く提案」や「つまずきケア」となるメッセージ発信が重要となります。この資料では、コンバージョンに影響する「訴求メッセージ」の言葉選びについて解説していきます。
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