UX向上のためのポップアップ活用法 1,000人調査からわかったコンバージョン改善ヒント
この資料では、ポップアップの種類や利用シーンについて紹介。消費者1,000名を対象としたアンケート調査の結果にも触れながら、UXを向上し、コンバージョンを改善するためのポップアップ活用法について解説します。
Webサイト上でポップアップを表示し、ユーザーの行動を変容させることを長年実施しております。その中に、デザインのバナーよりも、テキストの方が、成果が良いケースが多くありました。今回の調査結果から、その「成果が良い理由」を紹介させていただきます。
こんにちは。カスタマーサクセスチームの榎原です。
Sprocketは、企業のWebサイトのCRO(コンバージョン率最適化)の手段のひとつとして、Webサイト上でポップアップを表示する施策を中心に支援をしています。
Webサイトは企業やブランド、サービスの「顔」ですから、おのずとデザインやUIも企業やブランドにマッチしたものになっており、わかりやすさを意識して作られています。
その中でSprocketがポップアップを表示するわけですから、表示する内容にこだわる導入企業様も多くいらっしゃいます。
「商品やサービスとの親和性」「サイトのトンマナ」に合わせるために、デザイナーが作成したバナー画像をポップアップとして表示したい
このようなご要望をいただくこともあります。しかしわれわれの経験上、バナー画像のみのポップアップとテキストを入れたものでA/Bテストをした場合、テキストを入れたもののほうが成果が良くなる傾向があります。これまでは感覚的に理解していましたが、その明確な理由についてはわからずにいました。
今回、一般消費者の男女計1,000名にスマートフォンを利用しているシーンについて調査を行いました。本調査にてその理由についてわかったことがありますので、ご紹介します。詳しい調査概要は記事末をご覧ください。
よろしければ、ほかの調査レポートの記事もご覧ください。
まずポップアップの内容が「サイトに関係しないもの(広告)」「サイトに関係するもの」それぞれについて表示することを許容できるかどうか調査したところ、「サイトに関係するもの」であれば、一定許容される傾向が見てとれました。
ポップアップが「Webサイトの閲覧の邪魔にならなければ良い」という項目については、閲覧サイトと関係のある情報であれば、他サイトの情報が表示された場合と比較して「あてはまらない」という否定的な回答が18.5%低くなっています。
ポップアップの内容がクーポン券などおトクに使える情報だった場合も、他サイトの内容であれば36.5%は許容されず(「あてはまらない」と回答し)、閲覧サイトの情報では18.4%が許容されないとなりました。両者を比較すると同数値も、閲覧サイトの情報が18.1%低くなっています。
いずれにしても、ポップアップで関係のない他サイトの情報を表示すると、許容されない傾向が高くなります。ポップアップを表示するならば「サイトに関係する内容を、邪魔にならないように表示する」ことが前提になるといえそうです。そうすることで、より多くのユーザーに許容されると考えられます。
また「閲覧サイトに関係する内容の表示」についても、サイト全体的な取り組み内容というよりは、ユーザーが「今」見ているページの内容に沿ったものが良いということを考えると、ポップアップ表示の前後の文脈も大切といえそうです。唐突感のある内容は、敬遠される可能性が高くなると考えられます。
では「他サイトの情報(広告)」「閲覧サイトの情報」は判別できているのでしょうか。両者を比較すると「閲覧サイトの情報」の「確実に見た」の割合が低くなっています。また「見た気がする」「確実に見たことがある」を合わせた「見た計」と、「見たことはない」「覚えていない」を合わせた「見てない計」の割合の差はほぼありません。
つまりポップアップを注意深く見るか、もしくは「サイトに関係あるもの」という認識があれば判別はできるものの、パッと見で判別できている可能性は低いと考えられます。
ポップアップの総合印象として「役に立っているか」という問いについては「役に立たない」という意見が46%と高いことから、「ポップアップ=広告」という印象を持たれている可能性が考えられます。
これまでの「Webサイト上での悪いポップアップ体験」を聴取(複数回答)したところ、次のような結果が出ました。
4割弱のユーザーが、広告や興味関心のない内容がポップアップで表示されることを「悪い体験」として感じていることから、いかに「ユーザーにとって興味がある内容か」「広告に見えない内容か」を意識していくことが大切と考えます。
ここまでの調査結果を踏まえて「いかに広告として見えないように工夫して、一読してもらうか」を考えていきましょう。ポップアップに掲載する主な内容は、画像やイラストとテキストです。そこで、それらの組み合せについても調査しました。
「画像やイラストのみ(いわゆるバナー)」「テキストのみ」「画像やイラスト+テキスト」の3種類で比較したところ、「画像やイラストのみ」の「邪魔計」が49.4%とほぼ回答の半分を占め、テキストを表示した「テキストのみ(44.1%)」「画像やイラスト+テキスト(39.1%)」の順で「邪魔計」の割合が低くなっていきました。
また「好印象計」で見てみると「画像やイラストのみ」では15.6%でしたが、「テキストのみ(17.8%)」「画像やイラスト+テキスト(23.8%)」の順で好印象の回答割合が高くなる傾向が見られました。
このことから「画像やイラストのみ」よりも「テキストのみ」の方が好印象になる傾向があり、さらに「画像やイラスト+テキスト」とすることで、より好印象となることがわかりました。この結果から想像するに「画像やイラスト」はより広告らしく見えてしまい敬遠されやすく、「テキスト」があることで、広告らしさを払拭し、良い印象に変わっているのではないかと考えられます。
これまで「なぜ画像バナーだけのポップアップより、テキストのポップアップの成果が良い傾向にあるのか?」について明確な答えはありませんでした。今回の調査により「テキストを表示することで『広告感』を払拭し、より良い印象を与えている」ということがひとつの理由であると考えられます。
消費者1,000名を対象としたアンケート調査の結果から、UXを向上し、コンバージョンを改善するためのポップアップ活用法について解説した資料も公開中です。こちらもぜひご参照ください。
ここまでの調査により「画像やイラストのみ(いわゆるバナー)」のポップアップは「広告だ」と思われ、それが成果にマイナスの影響を与えている可能性があることがわかりました。
よってポップアップを表示する際には「いかに『広告感』を払拭するか」が重要です。そのためには、次のようなことを注意してポップアップの内容を検討する必要があります。
さらに「テキストのみ」よりも「画像やイラスト+テキスト」と組み合わせたほうが印象が良いこともわかりました。今後は、その組み合せを積極的に検証していこうと思います。
Sprocketは創業以来、コンバージョンを改善すべく、5万回以上のA/Bテストを行い最適なポップアップを模索してきました。
今回実施した調査により、いかに「広告」として見せないかの解決方法のひとつが「テキストと画像を組み合わせる」であることがわかりました。
ほかにも「広告」と見せない方法や「興味関心がある内容」を見せる方法など、ポップアップを利用して成果を改善するためのノウハウはさまざまなものがありますが、また別の機会に紹介させていただければと思います。
「これまでいろいろとポップアップ施策を試したけれど、成果につながらない」というご経験をお持ちの方は、ぜひSprocketのコンサルタントにご相談ください。
UX向上のためのポップアップ活用法 1,000人調査からわかったコンバージョン改善ヒント
この資料では、ポップアップの種類や利用シーンについて紹介。消費者1,000名を対象としたアンケート調査の結果にも触れながら、UXを向上し、コンバージョンを改善するためのポップアップ活用法について解説します。
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