ユーザーの視点からサービスの提供価値を考えるワークショップを行いました(価値マップ2回目)

マーケティング

上野 裕樹

前回の記事、価値マップについての社内ワークショップの続きを公開します。今回は、”より本質的な内容”、つまり”お客様が真に価値を感じるポイントはどこか”に着目をして、自社のサービスについてより細かいデータを使ってまとめていきました。

前回の記事

写真:社内ワークショップの様子。付箋に書かれた価値マップを、みなで検討中。

写真:ワークショップで用意されたお菓子。甘いものとしょっぱいものを用意。

価値マップを作成するために、顧客体験から”出来事”、”心理”、”価値”をまとめたKAカードを使います。”出来事”の部分を細かくして分析する、まとめるのに多くの時間がかかりますが、より細かい行動や心理、価値の部分にも目が向けられるようになります。事前に参加人数や作業時間など状況に合わせて調整しておくと、スムーズな進行かつ質の高い結果が得られるようになります。

※分析手法は、前回のワークショップ報告と同じです。

ワークショップの成果と社内への共有


ワークショップに参加したメンバーは、ユーザー目線で考察することでインサイト(ユーザー心理への理解)を得ることができます。しかし一方の参加していないメンバーへの共有・展開をするときは、最初から最後まで(例えば一つ一つのKAカードについて考察した内容など)全てを伝えることはできないので、サマリーを作って共有することになります。

図:ユーザー視点についてのサマリー図の一部。

サマリーで共有した資料の一部。簡略化して平易な言葉と内容にしてある。

ワークショップに参加していないメンバーに共有するときの気を付けておきたいのは、ワークショップに参加したかどうかで得ている情報やインサイトの差があまりに離れる点です。そして私の経験上、同等のインサイトを得ることはほぼできないため(元々のモチベーションや興味の違いもあり)、次のようなコミュニケーションをお勧めしています。

考察の指針や行動案があれば、ワークショップに参加した人の体験を完全に共有できなくても、参加者と不参加者のコンテキスト(文脈)をできるだけ揃えて、次のアクションについて議論する時間をとることで、効果的なフィードバックとともに建設的なディスカッションの場となることが多いかと思います。もちろん、共有の場では、ワークショップ内で得られたインサイトをもう一度議論し伝えることもあるかと思いますが、結果の共有と一緒にインサイトについても共有できれば、その後のチーム自体の向かうべきベクトルが揃ってくると思います。

今回当社では、全体へ結果のアナウンスをするとともに、「次のアクションをどうするか」のディスカッションを行ったことで、さらに多くの示唆が得られました。

今回の価値マップについて報告・共有した反応の一部


良かった点も、悪かった点も、今回の結果については意外にもスムーズに受け入れられていました。
おそらく、日頃から自社サービスについて考えている当社のメンバーにとっては、それでもモヤモヤとしていた課題がこういった分析によって可視化されることで、腑に落ちた(同意できる内容である)という感覚になっていたのだと思います。

最後に


Sprocketでは、お客様の声によって改善点を発見しながら、より価値の高いサービスをお届けれできればと思っています。
今後も勉強会やインサイト(ユーザー心理への理解)が得られる手法を交えた取り組みをした際には、所感とともに、その方法と結果について書いていきたいと思います。

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