ユーザーに対して積極的に解決方法を提案できるWeb接客ツールへのニーズが高まっています。Sprocketでは、Web接客ツールを類型化して俯瞰することで、目的や課題から各企業が必要とするツールの見通しが立てられるのではないかと考え、代表的なWeb接客ツールを独自調査に基づき分類・一覧化しました。
Web接客ツールでの効果的な改善のためには「シナリオ設計」が重要!
自社に必要なツールを選定・比較する際にご活用いただける、『Web接客ツールカオスマップ』をご用意しました。
1.Web接客ツールで作るシナリオ設計の基本とは?
例えばみなさんがWeb接客ツールを用いてECサイトでクーポンを配信するとなった場合、どのようなユーザにどのようなクリエイティブでどのタイミングで配信するのかなどを設計として考えると思います。そのような設計はシナリオと呼ばれます。Web接客ツールの運用ではまずこのシナリオの設計が重要です。
難解のように感じられる方も多いかもしれませんが、初めてシナリオを作る際はまず目標を定めていきましょう。目標を定め、その目標を達成させるためにはどうしたらよいか考えていきます。目標の例としては、会員登録数を増やす、新商品の売上を向上させる、資料請求数を伸ばすなどが考えられます。
そして、その目標に向けてシナリオを組むのですが、シナリオの要素の基本項目は以下の4つになります。
- どのようなユーザへ
- どのタイミングで
- どのページで
- 何を表示するか
これらをカスタマイズしていくことでシナリオをABテストして、よりよい接客に改善していきます。
Sprocketでは、消費者1,000人を対象としたアンケート調査の結果から、Webサイトの顧客体験を向上するオンライン接客についてまとめた資料を公開しています。ぜひダウンロードしてご活用ください。
2.Web接客ツールのシナリオ成功事例
それでは効果的なWeb接客ツールのシナリオ成功事例をSprocket社の資料「Web接客のプロ Sprocketが教える 成功する鉄板『Web接客シナリオ』BEST 5」よりご紹介します。まず、効果的なWeb接客シナリオは5つに分類することができます。
- 限定情報提供
- 探し方提案
- サービス案内
- 不安払拭
- 背中押し
シナリオを考えるときに困ったときは上記の5つを考慮するとよいでしょう。それでは5つのうち2つについて詳しくみていきたいと思います。
まず限定情報提供シナリオについてですが、代表的なシナリオとしてクーポンや割引情報の提示があります。ただし、すべてのユーザに配信してしまうと広告チラシのようになってしまい、お得感が薄れてしまいます。そこで、うまくお得感を表現するために限定性を出す工夫を取り入れるとよいです。
キャンペーンやセールのお知らせ、新商品や新サービスのお知らせに使うことができます。「いまだけ」「あなたにだけ」という特別感を提示することがコツです。より購買意欲をかきたてることができます。
具体例としては10%オフといったクーポンをサイト内における行動タイミングに合わせて提示することが考えられます。購入しようか迷っているというユーザに対して背中を押すイメージです。クーポンがあるのならば購入しようと考えてもらえればシナリオがうまく働いているといえるでしょう。
ほかには、過去の行動履歴に基づいたお知らせが有効です。シルバー会員まであと3回、ゴールド会員まであと5回などといったお知らせをみたことがあるでしょう。それぞれランクをつけ、さらにより高いランクへ促す工夫がされています。これも人間の行動心理をついています。少しでも上を目指そうとする意識を高めます。
限定情報提供シナリオの事例として「ヌーヴ・エイ」があげられます。特定ブランドの商品詳細ページでのみセールをお知らせし、限定性を訴求しました。セール実施ブランドが限られていたため該当ブランドに興味関心があるユーザにターゲットを定め、お知らせする必要があったため、限定情報提供シナリオは非常に有効に働きました。実施したWeb接客内容は以下の通りです。
- 対象セグメント:全員
- 発動タイミング:該当ブランドの商品ページにて同ユーザに1回のみ
- シナリオ内容:下から、みているブランドでセール実施中であることを提示
- ゴール:注文完了
このシナリオの成果はコンバージョン率150%アップでした。限定情報提供は効果がある手段だといえるでしょう。
次に探し方提案シナリオについて紹介します。実際の店舗だと店員の方が「何かお困りですか」と声をかけてくれることがあります。それをWeb上でも実施するのが探し方提案シナリオです。コンテンツや商品が多い場合はWeb上でユーザが回遊しながら目的の商品を探すこととなります。ユーザを迷わしてしまうと離脱する恐れがあるため、ユーザが探しているタイミングでうまく探し方提案シナリオで声かけをすることがポイントになります。
商品やコンテンツを選びやすくし、探しているタイミングを見計らって声をかけるようにシナリオを作成します。具体的事例としては「ワコール」があげられます。カテゴリトップでは商品が一覧として多く並んでいるためどれを選んでよいか悩んでしまいます。そこでどれにしょうか悩んでいるところで声かけをします。実施したWeb接客は以下の通りです。
- 対象セグメント:初めて訪問するユーザ
- 発動タイミング;カテゴリトップページへ遷移後5秒以上経過したときに同一ユーザに1回のみ
- シナリオ内容:下から、代表的なデザインを提示
- ゴール:注文完了
このシナリオの結果、コンバージョン率が125%アップしました。探し方提案シナリオは有効な手段だといえるでしょう。
3.まとめ
Web接客ツールそのものがどういうものかということは重要です。しかし、それだけではなくWeb接客ツールのなかのシナリオをどのように設定するのかということは効果を改善する上で非常に重要な役割を担っています。前述した成功事例はあくまでも一部なため、ほかのシナリオ設計を知りたい場合はホワイトペーパーをチェックしてみてください
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