訪問者のコンバージョン率を上げるべく施策に取り組むことをコンバージョン率最適化、またはCRO(Conversion Rate Optimization)といいます。この資料では、コンバージョン率を上げていくために必要な前提知識や考え方を解説します。
【連載第10回】コンバージョン最適化には「リアル店舗」の接客を参考にしよう
「実店舗での接客」もサイトのコンバージョン最適化の参考になります。「Web接客ツールの提供」という仕事柄、実店舗での接客をリサーチすることがよくありますが、店頭の販売員の接客プロセスは概ね図表のようになっています。
コンバージョン改善の基本知識をご存知ですか?すぐに役立つコンバージョンとする指標の定め方や改善施策の考え方をまとめた資料をご用意しました。
接客が上手な販売員が行う「お客さまが気持ちよく購入する」接客プロセスとは?
誰しも「購入を決める」ことには心理的なハードルが伴います。実店舗で接客が上手な販売員は、顧客がこのハードルを無理にではなく自発的に越えられるよううまくあと押ししており、「声かけ」「質問」「提案」「ク口ージング」「正当化」といった各プロセスで実践しています。
このなかでは「正当化」が見慣れないかもしれませんが、これは購入後に「いい買い物でしたね」この商品を買ってよかったとお礼に来られる方もいらっしゃいます」など購入の意思決定が間遣いでないと顧客が自分を正当化できる手助けをすることです。
Webサイトの分析にリアル店舗の接客プロセスの考え方を取り入れる方法
これらの実店舗での接客をWebで実現するためには「ファネル」の分析が有効です。
ファネル分析とは、コンバージョン行動に至るプロセスを経るにつれ、どこでどの程度の離脱が発生したのかを可視化したものです。ファネル分析は、いちばん下にコンバージョン行動の実施者数を書き、その上部に途中段階での代表的な行動の実施者数を順に書きます。
ファネル分析ではあるプロセスから次のプロセスまでの遷移率(あるいは離脱率)から、離脱が多く発生している場所を見つけられます。離脱が多い部分について、「実店舗の接客プロセス」と照らし合わせて、コンバージョン率の向上につながる施策ができるか検討してみましょう。
課題の例と実店舗・Webでの解決施策の例
課題 実店舗での接客 Webでの接客
- 商品のカート投入率が低い
- お客さまに適切な商品であることを知らせる
- 購入後の不安をヒアリング、フォローする
- 「悩み別」や「好み別」の商品選択チャート
- 購入者の感想やリピート率の提示
決済前のカート放棄率が高い
- 選択した商品のお取り置き
- 期間限定の購入特典プレゼントやサービス
- カート投入数のバッジ表示
- 離脱前にカートに商品が残っていることをアラート
- 期間限定の購入特典プレゼントやサービス
Webサイトでの課題は、実店舗の接客プロセスでいうとどこに課題があることを意味しているのか。実店舗ではその課題解決にどのような取組が行われているか。それをWebサイト上で表現するにはどのようにすればよいか。
このようなことを考えていくことで、Webサイトでの解決策のヒントが得やすくなります。
コンバージョンとする指標の定め方、コンバージョン最適化のポイントをまとめた資料を公開中です。そちらもぜひご参照ください。
まとめ
- 接客が上手な販売員が行う「お客さまが気持ちよく購入する」接客には共通のプロセスがある
- Webサイトのアクセス分析にリアル店舗の接客プロセスを取り入れることができる
- 実店舗での接客を参考にWebでの解決施策を考えることができる
デジタルマーケティングでは実店舗での接客手法はまだ取り入れられてないことが多く、その分改善の余地があります。まだ取り入れたことがなければ新しい視点としてぜひ考えてみてください。
いちばんやさしいコンバージョン最適化の教本〜人気講師が教える実践デジタルマーケティング
深田浩嗣 著 / 2017年3月 インプレス刊
本記事は、私が2017年に出版した「いちばんやさしいコンバージョン最適化の教本」から、特に多くのサイト運営者・経営者に知ってほしい重要なポイントを、再編集しました。よりくわしい解説や、コンバージョン最適化の全体像を知りたい方は、ぜひ本書を読んでください!
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▼連載:いちばんやさしいコンバージョン最適化のコツ 記事一覧
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