フリークエンシーとは?リーチとの違い、広告画面での設定方法、Cookie規制の影響を解説

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Sprocket編集部

フリークエンシーとは?リーチとの違い、広告画面での設定方法、Cookie規制の影響を解説

フリークエンシーとは、一定期間に広告が同一ユーザーに表示された回数のことです。フリークエンシーとリーチの違い、フリークエンシーのコントロール方法、Cookie規制による影響や今後のWebマーケティングの展望について解説します。

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フリークエンシーとは

フリークエンシーとは、同一のユーザーに対して広告が表示された回数のことを指します。

直訳すると「周波数」「頻度」となりますが、Web広告の世界では「インターネット広告への接触頻度」という意味で用いられます。例えば、WebサイトやSNSを見ていると「別ページへ移動しても同じ広告が何度も表示される」と感じたことがある人は多いのではないでしょうか。このとき、1人のユーザーが何回その広告に接触したかを表す際に使われるのがフリークエンシーです。

フリークエンシーは、Cookie機能を活用してブラウザーごとにカウントします。そのため、同一人物でもデバイスを使い分けている場合は、端末ごとに識別するため別ユーザーと判断されます。逆に、家族で1台のパソコンを共有で使っている場合、同一ユーザーと判断される仕組みです。

1人のユーザーに広告を何回表示させるかは、Web広告の管理ツールより設定・変更ができます。広告の表示回数が多すぎても少なすぎても広告効果は下がる傾向にあるため、適切なフリークエンシーになるよう調整することがポイントです。

フリークエンシーとリーチの違い

フリークエンシーの他にユーザーへの接触頻度を表す指標として「リーチ」があります。リーチとは、広告やコンテンツを見たユーザーの数を表すものです。直訳すると「広がり」を意味しますが、Webマーケティングの世界では「Web広告の到達率」のことを指します。

対して、フリークエンシーは「1人のユーザーに広告を何回表示させたか」を示すもの。例えば、Webサイトに訪れた1人のユーザーに3回広告が表示された場合は、フリークエンシーが3、リーチが1になるという具合です。

同一ユーザーが広告に接触した「回数」を表すのがフリークエンシーで、広告に接触したユーザーの「数」を表すのがリーチと考えるとわかりやすいでしょう。

フリークエンシーのコントロール方法

効率的な広告運用には、フリークエンシーのコントロールが重要です。フリークエンシー数を商品のマーケティングフェーズに適した回数にすることで、無駄な費用をかけずに広告を運用できるでしょう。

例えば、短期間に認知拡大したい新商品と、すでにある程度の知名度がある商品では、それぞれ適切な広告の表示回数は異なります。また、広告の形式や表示位置によっても、ユーザーが「またこの広告か」と感じる強さは異なります。

ユーザーが目にする広告の表示回数を適切な頻度にコントロールするには、フリークエンシーキャップの設定を行う必要があります。フリークエンシーキャップとは、同じユーザーに表示される広告の回数を制限する機能のことです。適切なフリークエンシー数は、実際に広告を運用しながら見極める必要があるでしょう。

ここでは「Google広告」と「Yahoo!広告ディスプレイ広告」それぞれのフリークエンシーキャップの確認・設定方法を解説します。

Google広告の確認・設定方法

Google広告では、管理画面にてフリークエンシー数を確認できます。まず、管理画面からキャンペーン単位の「表示項目の変更」へ進みます。次に「リーチの指標」で平均表示頻度にチェックを入れ適用すると、詳細が確認可能です。

設定方法は、初めに「設定」タブから「その他の設定」→「フリークエンシーキャップ」→のページへ進み「制限を設定」を選択します。続いて、フリークエンシーキャップを設定する単位(広告グループ、キャンペーン、広告)を選択し、期間や回数を設定します。それぞれ入力してから「保存」をクリックすれば、フリークエンシーの設定は完了です。

Yahoo!広告 ディスプレイ広告の確認・設定方法

Yahoo!広告ディスプレイ広告には、レポート機能に「フリークエンシーレポート」という項目があります。このページでレポートを作成することで、フリークエンシー数の確認が可能です。

設定方法は、管理画面にて設定したいキャンペーンを選び「キャンペーン設定情報」の画面をクリックします。次に、画面下の「編集」をクリックしてフリークエンシーキャップのオプション設定より「設定する」を選択しましょう。設定画面に移動したら単位(広告グループ、キャンペーン、広告)を選択し期間・回数を設定後に「編集内容を保存」をクリックします。

フリークエンシーキャップを変更する場合は「キャンペーン設定情報の編集画面」または「キャンペーンの一覧画面」から行えます。

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Cookie規制によるフリークエンシーキャップへの影響

フリークエンシーのコントロールは、Cookieと呼ばれる技術を利用して行っています。ブラウザごとにユーザーを識別し情報を記録できるCookieは、デジタルマーケティングにおいて欠かせない技術です。

しかし、近年は個人情報保護の観点から、大手プラットフォーマー各社がサードパーティCookieの規制を強化する動きを見せています。サードパーティCookieが規制されると、フリークエンシーのコントロールが難しくなります。

また、配信した広告がすでに同一人物のもとに表示されたかの判別が困難になることで「ユーザーがWebサイトを閲覧中に何度も同じ広告が表示される」という事態も実際に起きています。ユーザーが何度もくり返し同じ広告を目にする機会が増えることで考えられる、2つの問題をみてみましょう。

フリークエンシー

ブランド毀損リスク

広告の表示回数が増え過ぎると、ユーザーは不快感や嫌悪感を抱きブランドを嫌いになるリスクが上がります。日本インタラクティブ広告協会(JIAA)の『2019年インターネット広告に関するユーザー意識調査』によると、「同じ広告が何度も表示されると、嫌悪感を感じる」(47.0%)、「自分が見た企業や商品の広告ばかり出てくるのは、気持ち悪い」(25.7%)と、過剰なフリークエンシーが原因でWeb広告にネガティブイメージを持つ人が多く、ユーザーはプライバシーの向上のみならず「同一の広告が何度も表示されないこと」など、高品質なメディア視聴体験を望んでいることがわかります。

これらの状況から、広告効果を最大化するにはさまざまなWebサイトやプラットフォーム間の横断でのフリークエンシーを測ることが大切だといえるでしょう。多くのプラットフォームでサードパーティCookieの規制が進む中、サードパーティCookieに頼らない方法で計測結果を把握し、適切なフリークエンシーにすることが求められています。

広告費のムダ使い

すでに広告を見た人に対して同じ広告が過剰に表示されることは、広告費のムダ使いにつながる恐れがあります。例えば、CPM課金で広告を1,000回表示させるごとに費用がかかる場合、同じユーザーに複数回広告が表示されてしまうと、1,000人にリーチするつもりが500人にしかリーチしていなかったという事態も起こり得ます。

これでは目標としている人数に広告を届けられず、広告費のムダ使いとなってしまうでしょう。広告費を効率的に使うためにも、リーチとフリークエンシーのバランスを最適化することが必要です。

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今後のWebマーケティングの展望

Cookie規制の強化は、Webマーケティングに大きな影響を与えます。サードパーティCookieを活用したユーザー識別が通用しなくなり、従来のマーケティング手法を見直す必要が出てくるでしょう。

サードパーティCookie以外のデータでユーザーを識別する手法は、Google社やApple社などの各ブラウザ事業者から発表されています。とはいえ、ターゲティングやパーソナライズ化の精度が落ちることは避けられません。今後のWebマーケティング戦略においては、従来のユーザー追跡型アプローチの見直しが必要になるでしょう。

例えば、サードパーティCookieに頼らない手法として、以下のような施策が挙げられます。

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