やりたかったのは「人間理解」。Sprocketの7年間を振り返る

Sprocketについてインタビュー・対談

深田 浩嗣

2021年8月、Sprocketは7.6億円のシリーズC資金調達を実施しました。創業から7年の歩みを、CEOの深田 浩嗣とCTOの中田 稔が振り返ります。対談は、毎週オンラインで開催している社内ラジオ「SpRadio」の場で行われました。

創業時はゲーミフィケーションから始まった

深田:今回の調達がちょうどいいタイミングだと思って、この時間をもらいました。投資家の方からも期待していただいています。新しいメンバーも増えているので、深田が思っていること、中田が思っていることを話したいなと。

2014年にSprocketを創業して、7年という時間が長かったのか短かったのか。思ったよりもかかったなという感覚はあるものの、ここまでこられたことにひとつの達成感があります。そのあたり、中田はどうですか?

中田:そうですね。ようやくここまできたという気持ちはあります。昔からいる人は知っていると思いますが、Sprocketが創業した当初は、もともとゲーミフィケーションから始まりました。「内発的動機付けでユーザーの行動変容を促す」という考え方です。それが接客に変わったわけですが、ベースは変わっていません。ゲーミフィケーションは、受けは良かったけど準備が難しくて、ローンチまで時間がかかってしまう課題があった。そこから接客にスイッチして、ここまでこられたことが感慨深いです。

クライアントだけでなく投資家の方々からも、われわれが取り組んでいることが「良いものだ」と評価いただけている。そこは自信を持っていいと思いますし、一方で、あらためて気が引き締まる感覚もあります。

深田:はい。約束の度合いが強くなって、これまでよりももっと緊張感がある。それはありますね。

既存の概念を取り入れすぎずに柔軟なプラットフォームを作った

深田:中田はCTOとして、7年くらい作ってきたSprocketのプロダクトをどのように見ていますか?

中田:ゲーミフィケーションにしても接客にしても、プロダクトを作る上では「人間が何をやりたいのか」という概念的なことが重要になってきます。でもプラットフォームとしては、なるべくそういう概念を取り入れないようにしようという意識が強くありました。

深田:と、いうと?

中田:例えば、今のプラットフォームを作る前に米国企業のゲーミフィケーションプラットフォームをローカライズして日本で使っていた時期があったのですが、「ミッション」とか「リワード」とか、そういう概念を深く取り入れすぎると、それ以上のことができなくなるんですね。

だから、人間が概念として考えていることをできるだけ汎化して捉えるというか。「ミッションの機能を作るぞ」ではなくて、シンプルな仕組みの組み合わせで全部表現できるんじゃないかと考えて、今のプラットフォームを作っています。それが功を奏して、ゲーミフィケーションから接客に変えても裏側の仕組みは同じものを使えていますし、これからの可能性や広がりもすごくある柔軟なプラットフォームだと自負しています。

やりたかったのは「人間理解」。それは今も変わっていない

深田:創業したばかりのころは「われわれやプラットフォームがどうあるべきか」ということをよく議論していましたね。

中田:深田が二子玉川に住んでいて。毎週末、議論しましたね。

深田:あのころの徹底した議論があったからこそ、今もぶれずにやってこられているのかなと。僕たちが知りたいのは「人間の行動の本質」というか、「人間理解」。そこは接客でも変わらないですね。

人間がリアルでやっていることを、デジタルでどうやっているのか。そこが原点になっています。

中田:デジタルでも、使っているのは人間なので。人の心情がどう変化するのかは、リアルでもデジタルでも変わらないものとして捉えています。判断や意志決定をするのは人間ですし。

深田:当時は、メーカーとかECとか、銀行とか、いろんなユースケースを出して議論しましたよね。そういえば最近はあまりやってないかもしれないな。あれは良かったですよね、というとただの思い出話になってしまいますが。

中田:目線を合わせるという意味では、非常に重要でした。だから同じ方向を向いて、同じところを突き進んでこられた。こういう議論は継続してやりたいですね。

これからの着目は「ユーザーモデリング」と「仮説検証の仕組み」

深田:これから先のことを考えると、気になっていることが2つあります。1つは「ユーザーモデリング」。「ユーザーはどういう人たちで、どんなことを考えているんだろう」「何で気持ちが動くんだろう」というのをモデル化するのは人間理解の延長線上にあるので、僕たちがするべきことだと思っています。

もうひとつは「仮説検証の仕組み」も新たな要素として考えられるんじゃないかという気がしています。これはユーザー視点というよりは、事業者視点での仮説検証のあり方という意味です。

中田:モデリングは必要だと思います。モデルが正しいかを確かめるには検証が不可欠で、その2つは矛盾しないですね。

深田:現在、仮説検証はパターンを出し分けるA/Bテストを採用していますが、それだけじゃないと思っています。例えば接客の代表的な例として旅館の女将さんで考えると、その方の頭の中には何かしらのモデルがあって、知見や長い経験から「よしなにご案内」をしているはずなんです。そのイメージをデジタルでも形にしていけると面白そうだなと。

中田:そういう意味で考えるのは、インプットですね。今利用しているユーザーの行動データも重要なインプットのひとつですが、ユーザーがどんな反応を返したのかもプラットフォームに還流できるはず。僕の中では、どちらも同じレイヤーで扱えるものだと思っています。

以前から、ユーザーのダイレクトなインプット以外にも天気などの社会的な情報もインプットとして扱えるんじゃないかという議論はしてきましたよね。そういう形でインプットを増やせば、われわれの中でユーザーの理解を深めて知見がたまっていく。そうすれば、Sprocketというプラットフォームが中核的な存在になることもできると思います。

「Sprocket(歯車)」は、ほかの場所に力を伝える動力

深田:僕らがやっていることをひとことで言うと「ユーザーの行動は何をきっかけに変わっていくのか」ということになります。その幅をどう広げていくのかが、今後のテーマなのかなという気がしています。その方向性付けとして「企業とユーザーの長期的な関係性」とか「主客一体の世界観共有型の関係性」がある。

今は「ユーザーデータはあるけれど、それをどう扱えばいいのかわからない」という企業が多いと思います。そこのカスタマーサクセスに取り組み続けるのが、Sprocketのオリジナリティだと思っています。

中田:「Sprocket」という名前にも、その思いは込めています。Sprocketは「歯車」という意味でロゴもそれを模したものになっていますが、歯車は単なるギアではなくて、ほかの場所に力を伝える動力なんですよね。われわれが中心になって回していこうという。

深田:はい。僕たちの取り組みも、カスタマーサクセスとかコンサルティングとかの言葉に縛られる必要はなくて、もっと上位なことをやっていると自信を持って言ってもいい。「コンサルティングとはこういうものだから」と思わずに、先進性を打ち出していってもいいと思っています。




noteでも深田のインタビューを掲載しております。ぜひご覧ください。

資金調達を終えたSprocketのこれから(note)

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