バレンタインにゲーミフィケーションの接客シナリオを取り入れた事例

接客事例

八木 祐介

もしも普段のオンラインショッピングが、「ゲーム感覚で楽しめるようなもの」だとしたら、お客さまの顧客体験はどう変化するのでしょうか? ゲーミフィケーションのような仕掛けを組み込んだ接客シナリオの事例を紹介いたします。

ゲーミフィケーションとは

ゲーミフィケーションとは、ゲームの要素(デザインやルール)をゲーム以外の物事に応用することを指します。Sprocketが提供している接客シナリオも「人の行動に作用して行動変容を促す」という意味においては、ゲーミフィケーションと呼んでもいいのかもしれませんが、今回は接客シナリオでも、よりゲーム色の濃い事例の紹介となります。

実店舗におけるゲーミフィケーション事例

あくまで私見ですが、商業施設の駐車場代も一種のゲーミフィケーションなんじゃないかと思います。商業施設では、購入金額に応じて駐車場代が無料になる時間も増えますよね。「どうせ駐車場代を取られるくらいなら、お買い物して帰ろう」と思う人も多いのではないでしょうか。商業施設も、駐車場代でもうけるつもりは毛頭ないはずです。

そのときの消費者心理としては「もったいないから」「そのほうがお得だから」「それほど手間ではないから」など、「買い物をする」という行為のデメリットが小さいと判断しており、その結果として行動変容を促進されていると考えられます。

もっとわかりやすい例(これは実店舗に限らずオンラインも含めます)を挙げると、クーポン配布やタイムセールも同様です。「今買わないと!」という心理が行動変容を促進するわけです。実際の接客シナリオでも、実店舗の事例をオンラインに取り込むケースが多くあります。

オンラインショッピングにおけるゲーミフィケーション事例

今回ご紹介するのはジョンブルさまの事例で、なかなか実店舗では見られない手法です。リアルでもやれなくはないですが、準備の手間を考えるとオンラインでの利用をおすすめします。

仕組みを簡単に説明します。ユーザーがWebサイトに訪問するとポップアップでお題が提示され、クーポンコードを得るためのゲームのルールが説明されます。単にクーポンコードを配布するのではなく、クーポンコードを得るためにひと工夫しているところが、ゲーミフィケーションのポイントです。

 今回はバレンタイン期間中に実施したので、ハートをモチーフにしています。一定数のハートを見つけてクリック(タップ)すると条件達成と見なし、カートページでクーポンコードを獲得できるという内容です。ハートは、接客シナリオのポップアップを表示する機能を用いて、Webサイトのあちこちに隠しています。

チュートリアルでていねいにルールを説明し、「5個以上のハートを探す」ことをミッションとしました。ジョンブルさまのWebサイトでは、ショッピングカートまでたどり着く最短の動線を通ったとしても、ハートは4個しか集まりません。Webサイトの回遊を促す目的で、あえてそのハードルを上げ、5個以上探し出すことをミッションとしました。

リワード(報酬)のハードルをあえて厳しくした理由

「楽しくお買い物をしていただきたい」という意味でのゲーミフィケーションではありますが、一方でWebサイトのあちこちを見て回ることで「新たな気付き」を提供できればという想いを込めて、あえてハードルを上げています。「Webサイトの使い方をいろいろ試していただきたい」「普段見ないようなページにも新たな発見があるかもしれない」など、新規の方でも既存会員の方でもゲーム感覚で楽しんでいただけるように設計しました。

通常のお買い物であれば、わざわざ遠回りをする必要もないですし、興味がないボタンを押してみようとは思わないでしょう。商品をお買い上げいただくことが最大のミッションでありながらも、中長期的な視点で「この機会にWebサイト内を回遊していただきたい」というのが、このハードルを設定した意図になります。

施策を実施した結果

施策の終了からまだ日が浅いこともあり、完全に振り返り切れておりませんが、多面的に検証をしながら、効果についても後日お知らせする予定です。まずはお客さまからのクレームも発生せずに無事に終え、ほっとしております。

別の機会に触れる予定ですが、今回は「新規会員」を外部流入から獲得し、ゲームに参加いただくことも狙っていました。しかし思惑通りにはことが進まず、反省点と課題も見えております(もちろんうまくいったこともあります!)。それも踏まえて、次回以降の施策に活かしていく予定です。

リワードの施策は常設でやるべきか否か?

1年中セールをしていると、当然ながら値引き前の通常価格で商品は売れづらくなります。お客さまも「いつか値下がりするだろう」と思って、そのタイミングを待つようになるからです。消費者マインドは「お得でないから今は買わない」と極めてシンプルな結果になることが予想されます。

常設するものとしては、購入額に応じたポイント付与や、会員ランクなど、ゲーミフィケーションの仕組みを用いた別の施策を取り入れているケースが多いのではないでしょうか。

今回の紹介事例に関しては、常設でやるべきではないと考えています。いつもやって楽しいものでもないですし、「たまにやる」「突然チャンスが訪れる」からこそお客さまの参加モチベーションも高まるものであると予想してます。常設でやるものと、そうではないものは明確に線引きをすべきで、今回の事例に関しては「そうではないもの」と考えています。

まとめ(どんなときに適しているか?)

今回の施策はバレンタイン期間中に実施しましたが、季節のイベントに乗っかるなど、何かと楽しげな雰囲気が漂う季節には相性の良い施策ではないかと考えています。必ずしも値引きがゴールである必要性もそれほどありません。お客さまが参加して「良かった!」「楽しかった!」と思っていただけるならば、リワードはサービス特性に沿ったものを用意すればいいでしょう。

直近の季節イベントでは「エイプリルフール」が楽しみです。わりとエンターテインメントが許容されやすいこの日であれば、このような施策もお客さまに受け入れられやすいのではないかと思います。いつもと違い意外性のある施策を試すならば、エイプリルフールとゲーミフィケーションの相性は良さそうですね。

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