あらゆる分野の世界的な「デザイナー」が集うPopTech。これからのプロダクトデザインに触れる
先日、TOYOTAの水素カーMIRAIの試乗記を公開しましたが、これは、10月の最終週にPopTechというカンファレンスに参加していた時のことでした。今回は、PopTechにSprocketが協力パートナーとして参加した体験から感じたことについて、お話します。
Sprocketは協力パートナーとして、PopTechの公式カンファレンスアプリを構築、提供しています。
プレスリリース
米国イベント「PopTech」、カンファレンスアプリに Sprocket導入決定!
このアプリは、先日発表したゲーミフィケーションノウハウ・機能を持つ「Sprocket Advance」を使っており、イベントの情報を見たり、チェックインできるだけでなく、参加者同士で交流するネットワーキング機能、活動によってバッジを獲得したり他の人の行動がわかるゲーミフィケーション機能があります。
去年も協力パートナーとして、アプリを提供していましたので、今回2回目の参加となります。
PopTechはなぜ小さな田舎の街で開催されるのか?
このPopTechカンファレンスに参加することになったのは、このカンファレンスのホスト役を務めているジョン・前田氏(以下、ジョン)とのつながりがあります。ジョンとは、知り合いの紹介で出会いましたが、そのつながりから、PopTechの協力パートナーとして参加させてもらっています。元々、僕らとしても普通にしているとなかなか米国での露出を増やせないので、こうした機会はとても貴重です。
さて、PopTechは3日間をメーン州カムデンという小さな町で5−600人くらいの参加者が過ごすというネットワーキング重視のカンファレンスです。朝から晩まで、食事からパーティまでずっと一緒に過ごすため自然に仲良くなります。カムデン自体がとても小さく、周りにはなにもない、ケータイの電波すら入らないような地域なので、交流する以外にすることがないという環境もまたいい感じです。
元々は「砂糖水を売っていた」ジョン・スカリー氏(元Apple CEO)や3COMの創業者らが立ち上げたイベントです。招待制であることもあって来られている方はその道では世界的に活躍されている方ということも珍しくありません。イベントでは、そういった人たちが、TED形式で15分程度のプレゼンテーションを次々にやっていくという非常に内容の濃いものです。トヨタが米国にまだ2台しかない水素カーを持ってきたのも頷けます。
プロダクトデザインはコンセプトや哲学から落とし込む
ジョンは、現在ではKPCBのパートナーというVC領域にいる人ではありますが、基本的にはデザイナーのバックグラウンドを持っている人物なので、スピーカーも基本的にはデザイン系の人が多いです。
デザイン系といっても非常にバラエティ豊かで、イラストレーション的な意味でのデザイナーはもちろん、データビジュアライゼーション系、デバイス系、デザイナーとプログラマーの垣根を低くしようとしている人、社会問題の解決のデザイン、などなど幅広い業界(?)の方が来られています。
デザイン、というと日本語の感覚としては絵を描くというニュアンスが強いですが、英語で言うと「設計する」といった意味合いがあり、建築物、ソフトウェア、社会インフラ、組織、などデザインの対象になるものはたくさんあります。そうした意味での「デザイナー」な人たちが集まっているという感じですね。
PopTechは、セッション中はPCやスマフォを開かずプレゼンに集中せよというポリシーなので、記憶に残っているプレゼンで言うと、僕らの事業領域的にはデータビジュアライゼーションのセッションが非常に印象的でした。美的センス的な意味で綺麗にみせるというのはもちろんありますが、いかにわかりやすく、また見せるべきデータを直感的に見せていくのかということについての事例紹介や設計・制作の過程をプレゼンしていたのはとても勉強になりました。
Sprocketを立ち上げ、僕自身もプロダクトデザインに携わることでよくわかるようになってきたのですが、デザインというのは単なる見た目だけでなく、プロダクトで表現したい世界観、コンセプトや哲学といったところからスタートし、それを機能的に落とし込み、なおかつ利用するユーザの体験として整合するようなUI/UXに仕立てていくという総合的な取り組みなんだなということですね。
初めてジョンに会った1年半ほど前にデザインの重要性を説明された時はまだピンと来ていなかったのですが、改めてこの場に来てプレゼンを聞いているとそれを再度強く認識しました。
データビジュアライゼーションのスピーカーの人に後で「一体どういうところからお前のやっているデータビジュアライゼーションは作業をスタートするんだ」と聞いてみたところ、「使えるデータを縦軸、見たいデータを横軸にしたマトリックスを作るところからだ」という回答がありました。話を聞いてみると、アタリマエのことではありますが、こうした新しい分野においてもちゃんとメソッド化していて、デザインといってもセンスでやっているわけではなく再現性のあるサイエンスとして見ているんだなということが感じられました。この辺は僕らもまだまだ勉強不足で、学びになりました。
海外のイベントに協力パートナーとして参加する意義
参加が2回目ということ、コミュニティ性の強いイベントなのでリピーターも多く、僕らのことを覚えてくれている人も結構いて、そういう意味ではロゴや社名の露出という点では一定の成果があったかなと思います。ただテーマの商売ッケは薄いので残念ながらすぐにビジネスに繋がるというわけではありませんが、僕らのやっていることに対しての自信や手応えは得られました。ネットワーキングについても以前よりは(汗)だいぶ出来るようにはなってきたかなと・・・ただ正直ここはまだまだ経験不足を感じます。このスキルが上がればもっと展開が変えられるだろうなと思いますが、ここは場数を踏むしか無いですね。
会社の余力として国をまたいで複数市場を攻められる段階には残念ながらまだありませんが、早くそこに至らないとダメだなと痛感しての帰国でした。まだまだお勉強期間という感じではありますが、次の機会にはもっとアグレッシブに行けるような状態を作っていきます!
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