島根県観光連盟、Sprocketの「データ分析エージェント」で旅行のきっかけの優先順位を整理。工数は50%削減
Sprocketのデータ分析エージェントとして初の観光分野・公的機関での導入事例。首都圏から石見エリアへの誘客で、旅行のきっかけごとの優先順位をデータで整理
CX改善プラットフォームを提供する株式会社Sprocket(本社:東京都品川区、代表取締役:深田 浩嗣)は、公益社団法人島根県観光連盟(所在地:島根県松江市、会長:鷦鷯 順)による「データ分析エージェント」(SproAgentシリーズ)の活用事例を公開しました。 同連盟は、首都圏から県西部の石見(いわみ)エリアへの誘客にあたり、旅行のきっかけとなる状況(カテゴリーエントリーポイント、以下CEP)ごとに、石見エリアが選ばれる伸びしろを分析しています。CEPごとの優先順位は、データ分析エージェントが試算したスコアを材料に、関係者の議論で決めました。記事コンテンツの制作などWebサイトの施策では、分析から効果検証までの工数が約半分に減っています。

多くのデータを持ちながら、施策の根拠にできていなかった
同連盟では、ターゲットエリアへのアプローチ方法を、根拠を持って決定したいと考えていたものの、データを細かく分析することが難しい状況でした。手元には、来訪者アンケート(旅行動態調査)、未来訪者アンケート(認知度・旅行意識調査)、国内旅行統計、しまね観光ナビのWeb行動ログなどのデータがありましたが、以下の課題を抱えていました。
- 複数のデータを参照して考えをひとつにまとめることや、条件を絞った集計が難しく、全体傾向から個別の施策に活かせる示唆を得られない
- 都合の良い仮説に偏りがちで、根拠が曖昧なまま施策を始めてしまうと、終了後にどこが良く、どこに問題があったのかを評価できない
- Googleアナリティクス4(GA4)の探索レポートでは、サイト全体を複数の軸で把握するのに手間がかかる
「なぜ」を対話で掘り下げられることが、導入の決め手に
データ分析エージェントの導入にあたり、同連盟が評価したのは、データについて「なぜこうなっているのか」を自然言語で質問し、対話しながら分析を深められる点です。それまでダッシュボード系のツールには、使いこなすのに一定の習熟や高度なスキルが必要だと感じていました。データ分析エージェントは自然言語で答えるため、スキルがなくても使えて頼りになると捉えています。
一方で、最初はAIが出力する数字が本当に正しいのかという不安もありました。そこで、PoC(概念実証)の期間中に、GA4の数値と照合したり、感覚的におかしな出力がないかを確認したりしました。データを根拠に議論の前提をつくれることがわかり、施策につなげられる感触を得たことで、本導入に至りました。

同連盟におけるデータ分析エージェント活用の全体像。6種類のデータを同連盟固有の前提を定めたサービスプロンプトのもとで分析し、施策や発注仕様書づくりにつなげている
旅行のきっかけごとの優先順位をデータで整理
県西部の石見エリアには、羽田空港から直行便で行ける萩・石見空港があります。一方で、首都圏の周辺には魅力的な観光地が多くあります。その中で、時間と費用をかけて石見エリアまで来てもらうにはどうすればよいか。これが、同連盟がデータ分析エージェントを使って取り組んだテーマです。
同連盟は、同じ属性の人でも、置かれた状況やタイミング、つまり旅行のきっかけ(CEP)によって、価値と感じるものは変わると考えています。そこで、CEPごとに石見エリアが選ばれる伸びしろを、次の手順で分析しました。
- 過去のアンケート調査やSNS、メディアの情報をもとに、CEPをリスト化
- 過去1年以内に1泊以上の国内旅行をした首都圏在住者を対象に、直近の旅行のきっかけ、行き先、費用、移動時間、きっかけごとに石見エリアを思い浮かべるかどうかなどを調査
- データ分析エージェントを活用して評価方法を組み立て、規模、石見エリアの適合度、コスト許容度、想起の伸びしろ、競合する観光地との比較など8つの変数で、CEPごとのスコアを試算
調査で最も回答数が多かったCEPは、「疲れやストレスからのリセット」でした。しかし、データ分析エージェントとのやり取りの中で、このCEPは費用や時間への許容度が他より低く、遠方の石見エリアは選ばれにくい可能性が見えてきました。同連盟はこれを踏まえ、このCEPを対象から外しました。回答数の多さだけで自動的に選ぶのではなく、条件に合うかどうかで判断できた点を、同連盟は評価しています。スコアは議論の材料とし、最終的な優先順位は関係者の議論で決めています。

データ分析エージェントが出力した評価の構造。CEPごとに、規模・石見エリアの適合度・障壁の解消しやすさ・競合観光地との比較の4つの観点と、8つの変数で優先順位をつけている
データ分析エージェントによるCEP別の定量評価イメージ(一部抜粋)。規模の大きい「疲れやストレスからのリセット」はコスト許容度が低く対象外となった
公益社団法人島根県観光連盟 営業課長代理 岡 寿典 氏のコメント
記事コンテンツの制作やWeb接客シナリオの作成といったWebサイトまわりの施策では、データ分析エージェントを使うことで、分析から企画、制作、効果検証までの工数が約半分になりました。
計算や構造化も含めたCEPごとの優先順位づけは、データ分析エージェントがなければできなかったと思います。従来の表面的な分析にとどまっていたはずです。施策のオリエンテーションや社内説明資料の作成も、非常にスムーズになりました。
導入前から汎用AIは使っていたのですが、連盟内にガイドラインがそろっておらず、個人でなんとなく触っている状態でした。また、AI設計の専門家がいるわけではないので、最新情報をキャッチアップしたり、安全に使用できる状態をつくったりするのを自分たちだけで行うのは難しく、不安もありました。
その点もSprocketにカバーしていただけるのは助かっています。ツールの提供にとどまらず、データ分析から出口となる施策の壁打ちまで伴走していただけるのも心強いです。コンサルタントの方が、こちらが実現したいことを整理してAIに実装してくださったり、最新情報を踏まえた提案をしてくださったりしています。

公益社団法人島根県観光連盟 営業課長代理 岡 寿典 氏
データ分析エージェント
「データ分析エージェント」は、SprocketのAIエージェント「SproAgent」シリーズのサービスです。生成AIとのチャットによって、高度なデータ分析を実現します。SQLや統計の専門知識がなくても、自然言語で指示するだけで、データの集計、分析、可視化、施策立案までを一気通貫で進められます。
データ分析エージェントは、2種類のプロンプトを組み合わせて動きます。1つ目はシステムプロンプトです。すべての導入企業に共通する、AIの基本的な振る舞いや指示が入っています。Sprocketが10年以上にわたるCX改善の支援で積み上げてきたナレッジも、ここに組み込んでいます。
2つ目はサービスプロンプトです。企業や商品、サービスに固有の指示や情報を記述します。アンケートの設問の意味や集計の約束事などの定義を構造化しておくことで、エージェントがデータを正しく読み解けるようになります。最初の立ち上げはSprocketが一緒に担い、その後は企業自身が運用しながら育てていけます。
事例の詳細は、サービスサイトの導入事例で紹介しています。
https://www.sprocket.bz/casestudy/shimanekanko.html
※「SproAgent」は、株式会社Sprocketの登録商標です。
※Googleアナリティクスは、Google LLCの商標です。
CX改善プラットフォーム「Sprocket」について
Sprocketは、MA・CDP・BIなどの機能を併せ持つ、複数のプロダクトからなるCX改善プラットフォームです。データから顧客理解を深め、顧客一人ひとりに合わせたコミュニケーションを取ることで、CXの全体最適を実現します。
株式会社Sprocketについて
株式会社Sprocketは、「テクノロジーで、人と企業が高め合う関係をつくる」をミッションに、企業のマーケティング活動を支援しています。顧客接点の全体最適化ニーズに応えるプラットフォームとPDCAサイクルを確実に回すための伴走支援をセットで提供することで、企業固有の課題に向き合い、成果創出にコミットします。
| 名称 | 株式会社Sprocket(英文社名 Sprocket Inc.) |
|---|---|
| 設立 | 2014年4月 |
| 所在地 | 〒141-0031 東京都品川区西五反田7-24-4 K.U.ビル6階 |
| 事業内容 | CX改善プラットフォーム「Sprocket」の開発・運用とコンサルティングによる成果創出コミットメントサービスの提供 |
| 代表者 | 深田 浩嗣(ふかだ こうじ) |
本件に関するお問い合わせ
株式会社Sprocket マーケティングチーム
Tel:03-6420-0079 Email: info@sprocket.bz
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