Sprocket、AIリテラシーレベル定義を「業務ツール開発軸」と「思考ツールとしてのAI活用軸」の2軸フレームワークへ刷新
全社員の知的生産性向上を目指した新定義を公開

CX改善プラットフォームを提供する株式会社Sprocket(本社:東京都品川区、代表取締役:深田 浩嗣)は、全社員を対象としたAIリテラシーレベルの定義を刷新し、新たに「業務ツール開発軸」と「思考ツールとしてのAI活用軸」による2軸フレームワークとして公開しました。
従来は、業務プロセスをAIへ受け渡すために構造化・言語化する能力を測る「業務ツール開発軸」のみを定義していました。今回はこれに加え、AIへの問いかけの深化や回答の統合力を評価する「思考ツールとしてのAI活用軸」を新たに導入しました。
これら2つの軸を独立して評価する体制を構築することで、AI活用による知的生産性の向上と、組織全体の業務品質の底上げを目指します。
AIリテラシーレベル定義刷新の背景
Sprocketでは「仲間を信頼する組織づくり」を一貫したコンセプトとして、組織設計の継続的な改善に取り組んでいます。
その一環として、全社員が事業成長に主体的にコミットするという前提のもと、特定の役割にとどまらず、あらゆる業務においてAIを戦力として活用できる組織づくりにも取り組んできました。
生成AIの急速な普及に伴い、2024年より全社員に生成AIの活用環境を整備し、2025年初頭には5段階のAIリテラシーレベルを定義・公開しました。
当時の定義は、AI活用において到達すべき習熟目標を提示し、能力開発の指針を示すことを主な意図としていました。同じ用途で繰り返し使える、特定の業務や役割に合わせてカスタマイズされたAIのことを「生成AIアプリ」と呼び、その活用と開発を軸とした「業務ツール開発軸」を中心にリテラシーレベルを定義しました。
この「業務ツール開発軸」中心のレベル設定は、業務プロセスのAI化を促進させる上では有効でした。

2025年に定義したAIリテラシーレベル
しかし、生成AIの活用が日常化するにつれ、ある気付きが生まれました。AIにどのような目的・深さで問いかけ、その回答を自分の思考にどう統合するかという能力は、業務プロセスをAIに渡せる形に構造化・言語化する「業務ツール開発軸」とは本質的に異なる、独立した能力軸だという気付きです。
当初のリテラシーレベルでは、この2つの能力軸が混在した形で定義されていました。しかし、一方の軸が高くても他方が高いとは限らず、それぞれを独立して捉え、向上させていく必要があります。
この観点を体系化したものが、今回新たに加えた「思考ツールとしてのAI活用軸」です。2軸を組み合わせることで、フレームワークを刷新しました。
AIリテラシーレベル定義の2軸フレームワーク
新たなAIリテラシーレベル定義では、独立した2つの軸でそれぞれLv.1からLv.4まで評価します。

AIリテラシーレベル定義の2軸フレームワーク
「業務ツール開発軸」は、業務プロセスをAIに渡せる形に構造化・言語化し、実際に業務へ実装できるかを測る指標です。
個人の業務効率化から設計・実装を経た組織全体への展開・運用まで、再現性のある業務AI設計と定着化の能力を評価します。
レベル別にできることと必要なメタ認知能力(自分の業務・思考を客観視する力)をまとめたものが以下の表です。
| レベル | 名称 | できること | 必要なメタ認知能力 |
|---|---|---|---|
| Lv.1 | 言語化模索フェーズ | AI化しようとする意識はあるが、何をどう渡せばいいか言語化できず詰まる | 業務をインプット・処理・アウトプットとして分解する視点がまだない |
| Lv.2 | 単純タスク適用フェーズ | 定型の単純タスクについて、文脈・判断基準をプロンプトに落とし再現性ある出力を得られる | 特定業務のインプット・アウトプット・判断基準を言語化できる |
| Lv.3 | 業務プロセス構造化フェーズ | 複合業務をProjectやナレッジとして整備し、繰り返し使える形にできる。自分だけが使える段階 | 例外処理・判断の分岐も含めて構造化できる |
| Lv.4 | 組織展開フェーズ | 他者が使えるレベルで設計・整備し、組織に展開できる | 暗黙知を完全に言語化し、他者の業務も構造化できる |
「業務ツール開発軸」の4段階レベル
「思考ツールとしてのAI活用軸」は、AIをどのような目的・深さで使うかを測るもので、問いかけの質と回答の統合の仕方を評価します。
レベル別に問いかけの質と回答の受け取り方をまとめたものが以下の表です。
| レベル | 名称 | 問いかけの質 | 回答の受け取り方 |
|---|---|---|---|
| Lv.1 | 情報収集フェーズ | 事実・定義・調査の依頼 例:「〇〇とは何か」「競合を調べて」 |
正誤検証なし。コピペ的使用。AIを検索エンジンとして扱う |
| Lv.2 | 判断委任フェーズ | 曖昧な問題設定のまま丸投げ 例:「どうすべきか」「おすすめは」 |
AIの提案をそのまま採用。「AIがそう言ったから」が判断根拠になりがち。最も鵜呑みの害が大きい段階 |
| Lv.3 | 構造化分析フェーズ | 比較・条件整理・複数視点の列挙要求 例:「AとBをコスト・リスクで比較して」 |
自分なりに解釈して使えるが、AIが提示した分析の枠組みをそのまま採用しやすい |
| Lv.4 | 共同思考フェーズ | 仮説提示・反証要求・ロジック検証 例:「この仮説の弱点を指摘して」 |
批判的に受け取り、妥当性を自分で判断。AIは叩き台。自分の判断が主体 |
「思考ツールとしてのAI活用軸」の4段階レベル
2軸は独立して評価されます。「業務ツール開発軸」が高い人が「思考ツールとしてのAI活用軸」も高いとは限らず、それぞれの現状を把握した上で育成目標を設定することが可能です。
ただし、「思考ツールとしてのAI活用軸」が高い人は業務プロセスの構造をより深く理解する傾向があり、「業務ツール開発軸」においても質の高い設計ができる可能性が高いという相関は生まれやすいと考えています。
株式会社Sprocket 代表取締役 CEO 深田 浩嗣のコメント
生成AIの登場により、仕事のやり方は根本から変わりつつあります。この変化に組織として本気で向き合わなければ競争力を失うという危機感を持ちながらも、同時に、全社員がAIを使いこなすことで個人と組織の可能性が大きく広がるという期待感を持って、全社員のAIリテラシー向上に取り組んでいます。
これまでのフレームワークでは、業務プロセスをAIに任せられる形に整える力、つまり「業務ツール開発軸」を中心に据えていました。しかし実際に取り組む中で、AIのアウトプットをどう受け取り、自分の思考にどう活かすかという点に大きな個人差があることが見えてきました。
AIを単なる検索の代用や、既成の回答を得るための道具として捉えているうちは、その可能性を十分に引き出すことは困難です。
AIを賢く使うとは、AIをパートナーとして共に深く思考できることだと考えています。そこで今回、その観点を「思考ツールとしてのAI活用軸」として体系化しました。
2軸で可視化することで、社員一人ひとりが自分のAI活用の現在地を把握し、次のステップを描きやすくなります。
まずは全社員が、「業務ツール開発軸」のLv.3、「思考ツールとしてのAI活用軸」のLv.4到達を目指し、AIを思考のパートナーとして活用できる組織をつくっていきます。同様の課題に取り組む企業にとっても、一つの実践事例として参考にしていただければ幸いです。

株式会社Sprocket 代表取締役 CEO 深田 浩嗣
CX改善プラットフォーム「Sprocket」について
Sprocketは、MA・CDP・BIなどの機能を併せ持つ、複数のプロダクトからなるCX改善プラットフォームです。データから顧客理解を深め、顧客一人ひとりに合わせたコミュニケーションを取ることで、CXの全体最適を実現します。
株式会社Sprocketについて
株式会社Sprocketは、「テクノロジーで、人と企業が高め合う関係をつくる」をミッションに、企業のマーケティング活動を支援しています。顧客接点の全体最適化ニーズに応えるプラットフォームとPDCAサイクルを確実に回すための伴走支援をセットで提供することで、企業固有の課題に向き合い、成果創出にコミットします。
| 名称 | 株式会社Sprocket(英文社名 Sprocket Inc.) |
|---|---|
| 設立 | 2014年4月 |
| 所在地 | 〒141-0031 東京都品川区西五反田7-24-4 K.U.ビル6階 |
| 事業内容 | CX改善プラットフォーム「Sprocket」の開発・運用とコンサルティングによる成果創出コミットメントサービスの提供 |
| 代表者 | 深田 浩嗣(ふかだ こうじ) |
本件に関するお問い合わせ
株式会社Sprocket マーケティングチーム
Tel:03-6420-0079 Email: info@sprocket.bz
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