インフルエンサーマーケティングにKloutスコアを活用する

マーケティング

イメージ:インフルエンサーを先頭に人がつながるイメージイラスト

「配信ターゲットが変わる?専門家とインフルエンサー判定の仕組み」という記事でKlout社がLithium社に買収された事に触れましたが、買収されてから1年、Kloutのサービスはどのように活用されているのでしょうか。

配信ターゲットが変わる?専門家とインフルエンサー判定の仕組み

Klout acquired for $200 million by Lithium Technologies

Lithium社のWebサイトには「Klout Perks」というサービスが紹介されています。Perksというのは特典というような意味ですが、買収の前からKloutは企業向けビジネスとして特定のユーザに対して企業がクーポンやオトクな体験を提供できるというサービスを提供していました。

例えば、アメリカン航空が空港ラウンジの利用権をKloutスコア一定以上のユーザに提供したことや、ラスベガスのホテルが特典を提供したということが事例が2013年の以下の記事で紹介されています。こうしたサービスがKlout Perksと呼ばれています。

Want to test new American’s first-class lounge? Better have a good Klout score

インフルエンサー活用方法のヒント


Lithium社のサイトを見る限りこのサービスは現在でも提供されているようです。同じくLithium社提供のホワイトペーパーを見ると、インフルエンサーに対して企業はどのように振る舞うべきかというガイドラインが書かれており、インフルエンサーにうまくコミットしてもらう7つの基本TIPSとして次のように紹介されています。

  1. 透明性、誠実性を大事にせよ
  2. インフルエンサーとやりとりを始める前にどんな人なのかをよく理解しておくこと。またやり取りは直接個々人と行うこと
  3. インフルエンサーに対しては情報をオープンにして協力的に行動すること
  4. 特定のソーシャルネットワークに常に存在するようにすること。一貫性がないとたよりなく思われる
  5. 選んだソーシャルネットワーク上で、自社のことを見ているユーザとインフルエンサーのことを見ているユーザの双方を育成しているということを忘れないこと
  6. プッシュはせずプルに徹すること。よくユーザの発言に耳を傾けること
  7. 何かあればすぐに対応すること。インフルエンサーがなにか問題を発見して企業にそれを伝えてきたら、迅速に誠実に対応すること

インフルエンサーマーケティングの実現の兆しとなるか


意外なことは何も書いていませんが、インフルエンサーを非常に丁寧に扱うことを推奨していることがよくわかります。影響力のある人に「協力してもらっている」という感じでしょうか。この他、Klout自体はLithium社が提供しているソーシャルメディア運用サービスとも連携しており、自社のことをつぶやいているユーザのKloutスコアがいくつなのかをわかるようにしているようです。

前回Facebookによる専門家とインフルエンサーの特定の技術について取り上げましたが、当然Facebookもインフルエンサーを特定した後のアプローチとして、Klout的なアプローチを含めて考えているでしょう。Lithium社の資料には、Kloutスコアだけではなくどのジャンルに詳しいユーザなのかといった絞り込みもできるように書いていますので、あの特許の前からKloutとしては類似のサービスを提供しているようですね。Facebookの特許は判定方法についての特許なので、Kloutも当然同じような特許を申請していると思われます。

Kloutは当時、こういうスコアに本当に意味があるのか、といった議論を巻き起こしていましたが、Facebookがインフルエンサーの概念をサービス上で実践してくればいよいよインフルエンサーをお金に変えるという(マーケティングにうまく活用する)ことが本格化してきそうですね。

国内では「ステマ」という名称でくくられることもあるわけですが、インフルエンサー側のアクション、企業側の立ち位置など、それぞれが一定のお作法に従えば済む部分もあるかと思いますので、こうした手法の広がりがようやくながら本格化し始める可能性があります。特許を申請するくらいですからもうかなりの程度社内では進行しているでしょうし、サービスとして使われるようになるのもそんなに遠くないのかもしれません。

ファンとインフルエンサーをどう活用するか


Sprocketとしてはオウンドメディア上でのファン育成を支援するという立ち位置ですので、外部のインフルエンサーに対してのアプローチは直接には意識しませんが、うまくサービスとしては連携していきたいですね。また自社のファンをインフルエンサー化するという方向でプロダクトの設計としては考えていこうとしています。

社内でよく議論しているのは、「ファンにも種類がある」という点です。クチコミをたくさんしてくれる人、よく買ってくれる人、コミュニティなどでよく質問に答えてくれる人、製品にたくさんのフィードバックをくれる人、という4つの種類があるというのが現在の僕らの仮説です。これ以上にあるのかもしれませんが、今のところまだ明文化できていません。既存のソーシャルメディアを活用するマーケティング施策や、ユーザとの密なコミュニケーションを重視するマーケティング施策は実はほとんどこの4つの種類のファンのどれかを育成する意図で実施されているという説明ができます。ファンの分類とマーケティング施策については、また別の記事で紹介します。

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