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組織を分断するリアルとデジタルの壁。壊し始めるのはデジタル担当者だ!

2015/08/27 8:00:26

O2Oは騒がれているほど進んでいない。その理由は?

O2O(Online to Offline)という言葉もすっかり定着し、成果をあげている企業もあります。しかし、実際はO2O施策を進めている企業はごく一部にすぎません。

僕らもなかなか簡単には進まないという話をお客さんからよく耳にします。

例えば、EC専業の会社がオフラインにチャレンジするというケースはまれですし、店舗出店を実施したとしてもフラグシップ的に1、2店舗に限られていることがほとんどです。100店舗で全国展開となれば話は別ですが、1、2店舗ではオフライン側からの影響力というのは必然的に小さくなり、かつO2Oといっても本格的なマーケティング施策にはなり得ません。

逆にオフライン側が売上の大半を占める企業においては、EC比率というのは大きくても20%を超えるところはほとんどないと言っていいでしょう。概ね数%というような水準かと思います。

オフラインがメインの会社で、全国に実店舗があり、店舗には当然店長さんがいるという場合、店長さんはある種個人事業主の様なところがありますから自らの売上に対してはとても敏感です。

そんな中、「O2Oだ」といってもなかなか話はうまく進みません。店長さんからすれば、「ネットに売上を取られるだけじゃないか」「自分たちのお客をネットに流すなんてあり得ない」「いい商品は店舗側に流してもらわないと困る」「ネット側は何も貢献してないじゃないか」といったような気分になってしまいます。

デジタル部門は肩身が狭い。ならば、社内での理解度をあげるには何をすべきか

デジタルの担当者の方は、人数的にも小さいチームで、売り上げ貢献も低く、最初はお金もかかるということでどうしても肩身が狭かったり、社内調整に苦労されているという状況になりがちです。僕自身もこういう苦労の声は、ほぼすべての業界の方からうかがうといっても言い過ぎではありません。

Sprocketの立場からすると、あくまでデジタルマーケティングを支援する外部の人間という立ち位置からは抜け出せないために、正直直接的に社内のデジタルマーケティング部門の立ち位置に対して関与・サポートすることが難しいと感じています。ですから、皆さんのご苦労に対して「頑張ってください」としが言い様がないのが歯がゆいです。

そこで、今回はせめて、デジタル部門とオフラインの部門をうまくやっていらっしゃる会社さんやデジタルの担当者の方のあり方を少しばかり書き出してみようと思います。

1)姿勢がとても謙虚、低姿勢、ないしは割り切っている

「社内の方の助けがないと僕らもやっていけない」という姿勢でいらっしゃる方が多いように思います。

これはあるいはひょっとすると「既存のオフライン側のメンバーからすれば、デジタルを疎ましく思うのはある意味当然だから、謙虚、低姿勢でいかざるを得ない」ということでキレイに割りきっておられるのかもしれません。

ただいずれにしても、ここに淀みが無いです。なので、調整ごとの多さやネガティブな反応を受けることに対しての愚痴や不満がとても少ないです。

2)1)の結果、「そこまでやる?」というような行動が生み出されている

例えば、あるメーカーさんの直販ECサイトの担当者さんの社内向けの取り組みを紹介しましょう。

  • 自社商品の社員向けECサイトを刷新し、売上を急増させた。特に型落ち、展示品など通常の流通には乗せられない商品を社員向けとして販売するなど、結果としてECの社内認知を広げ、「役に立つ」というポジティブなムード作りにつなげた
  • 商品を作っている工場を行脚し、自分たちが何をやっているのかを説明して回ることを定期的に行っている
  • 担当業務外なのに、営業部がやろうとしている販促施策のためのサイトを作ったり、製造部門向けのB2Bサイトを作ったりしている
  • 商品レビューやアンケート収集など、実際の消費者の声を自発的に収集し、商品企画や開発部門に伝わるようにしている

これは実際の活動のごく一部だと思いますが、本来の業務に加えて上記のような活動を通して社内認知、理解度を上げていることに頭が下がります。

3)経営者の理解が重要というが、理解がない場合でもわかりやすく結果を示す

デジタル部門の売上と、オフライン部門の売上を社内でどう報告するかという話につながりますが、、僕が今まで聞いた中でのベストプラクティスは、聞けば当たり前かもしれませんが、「両方につける」というものです。こうすることで取り合いが生まれないのです。

特に、

  • オンライン注文の店頭受取り
  • 店頭でのオンライン注文

といった双方をまたぐ場合に両方で報告します。あるサービス小売チェーンの方のお話では、こうした数値について、経営者に対しての報告をかなり頻繁に行っているそうです。数値が上がってきているということを示せば自然にO2Oの取り組みに対しての理解が進んで投資も通りやすくなります。経営者がネットが何かをわかっていないというところで留まるのではなく、どんな風に役に立っているのかを示し続けるというスタンスでした。

リアルとデジタルの壁はナンセンス。だからその壁を取り除こう!

Sprocketは、企業が発信している様々な情報を消費者に統合的な体験として届けることで、理解促進や継続利用意欲を向上させるお手伝いをする会社です。

社内調整に対して直接の貢献は難しいかもしれませんが、消費者目線で見ればオフライン・オンラインで体験が分断されているのはナンセンスとしか言いようがありません。

うまく両方のチャネルを行き来する道を作ることが、結果としてのLTVの向上やリテンションの向上につながっていることをデータで示せるようにしていくことも僕らの重要な仕事です!
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Topics: デジタルマーケティング, 組織論, O2O施策, コミュニケーション