濃いファンを育てるための施策企画:既存サイトを勝手にコンサル

マーケティング

イメージ:PC内でのライブ映像に熱狂するファンをイメージしたイラスト

Chamillionaire(カミリオネア)という米国ミュージシャンファンサイトでは、ファンに対するおもてなしをWeb上で実践しています。基本的なゲーミフィケーションの実践例としてよく出来ており、サイト内でファンが活性化することも頷ける仕上がりになっていると思います。

導入されているゲーミフィケーション要素としては以下の通りです。

シンプルですが、リワードにファンなら嬉しいというものが用意されている点、特にカミリオネア自身が何かしらコミットしている様子が感じられるのがファン心をくすぐります。

これだけでも今までにないファンサイト


これだけでも今までにないファンサイトとして機能していますが、さらにファンを育成するという観点を踏まえた改善を考えてみたいと思います。

ファンにも色々なファンがいます。とにかくカミリオネア関連の商品は何であれ買うというファン、カミリオネアの音楽的観点からの関心が強いファン、カミリオネアという人間そのものが好きだというファン、写真をシェアしたりクチコミをしたりと周囲に広げようとするファン、などタイプや取る行動も様々です。

現在カミリタリーで実践されているゲーミフィケーション要素では、このうち「サイト内でたくさん行動を取るファン」にフォーカスが当たった施策になっていると見ることができます。暗黙のうちに、そのような行動を行うファンが望ましいファンであるというメッセージになっています。もちろんサイト内の行動にはソーシャルメディア上でのシェアなども含まれていますので周囲に広げてくれる人も含まれます。

勝手にコンサル1:濃いファンが意見を交換できる場を作る


ただ、彼のファンのうちそのような行動をそれほど積極的に行うことはない人もいます。カミリオネアの曲についての音楽性やメッセージ性に対して一家言ある人もいるでしょうし、聞かれれば他人にその良さを説明できる人(エクスプローラー的ファンと言っていいと思います)もいるのではないかと思います。そういう人でも楽しめるような要素を追加することを考えてみましょう。
そのためには、曲や詩に対してレビューやコメントが投稿できるような機能が欲しくなります。音楽そのものに関連する意見を発することが出来たり、意見を交換できるような場を設置してみましょう。またその際に、投稿や意見に対してコミュニティから「いい意見だ」「参考になる」などの評価を受けられるようにすることで、その人のファンの度合いが他者により表現されるようになります。この軸で高い評価を受けようとしても、それはその人自身の努力や頑張りだけで達成できるものではありません。他のファンからも評価されるような質の高い投稿を意識することになるでしょう。結果としてより中身の濃い意見が集まりやすくなっていきます。

濃い意見が集まってくれば、それを読んだ人にとってもカミリオネアの音楽をより深く味わう事ができるようになるでしょう。そうすれば全体としてのファンの裾野が広がっていくことにつながります。結果としてサイト内での行動をより活性化させたり、あるいはソーシャルメディア上でのクチコミも広がっていくことでしょう。

勝手にコンサル2:知識を披露できる場所を作ろう


また、カミリオネアの音楽そのものだけでなく、音楽やメッセージが生まれた背景などに詳しい・知りたいというファンもいることと思います。そうしたファンにとっては自分がこれだけ知ってるんだ!ということを競いたい、あるいは示したいという欲求を満たしてあげれば喜びも大きくなっていきます(これはアチーバー的ファンですね)。クイズのようなものあるいはウィキを用意して知識を披露できる場、習得できる場を設定することが考えられます。もちろんどのくらい詳しいのかということを可視化して、他のファンからも見えるようにしておきます。

こうしたファンが増えればまた違った楽しみ方が出来るファンサイトになっていくでしょう。それぞれのファンに応じたリワードも内容は変わってくるのではないでしょうか。音楽性に関しての濃いファンであれば、曲作りに参画出来るというようなリワードが考えられます。知識豊富なファンであれば、その人しか知り得ないようなネタを教えてあげれば喜ばれるでしょう。

このように、顧客育成といっても軸は1つではありません。様々なタイプの顧客を育成するほうがより全体の顧客活性化につながります。そのための場や仕組みを用意してあげることでお互いに相乗効果も生まれやすくなります。もちろん参加者全員が上位の顧客になりたいわけではありませんが、こうした楽しみ方が出来ることでサイトへの来訪体験はより豊かなものになっていくでしょう。もちろん全ての施策を一度に実施することは現実的ではありませんので、徐々に範囲を広げていくのが理想的です。

皆さんも自社のサイトでどのような応用が可能か考えてみて下さい。

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