MAUとは?意味やDAU・WAU・YAUとの違い、指標としての活用ポイントを解説

マーケティング

Sprocket編集部

MAUとは?意味やDAU・WAU・YAUとの違い、指標としての活用ポイントを解説

MAU はソーシャルメディアなどで、どれくらいのアクティブユーザーが利用しているのかがわかる指標です。マーケティング担当者は、このMAUのデータを元に利用動向を確認したり、施策を立案したりすることになります。ここでは、MAUについて解説しましょう。

MAUとは1か月のアクティブユーザー数

MAUは、Monthly Active Users(マンスリー・アクティブ・ユーザー)の略で、ソーシャルメディアやWebサイト、各種オンラインサービスなどで1か月にどれくらのアクティブユーザーが利用しているのかを表す指標です。

MAUと登録ユーザーの違いは、MAUが現在もソーシャルメディアなどをアクティブに利用しているユーザーであることに対し、登録ユーザーはソーシャルメディアのアカウントを所有しているすべてのユーザーを指します。

MAUはKPIの1つ

MAUは、KPIの目標数値として使われることがあります。ソーシャルメディアなどを利用する場合、最初にユーザー登録を行い「登録ユーザー」となります。しかし、ユーザー登録をしただけで、実際にソーシャルメディアを利用しない人もいますし、最初は使っていたものの次第に使わなくなる人もいるでしょう。

ですから、登録者数と実際にサービスを使っているユーザーの数には違いがあります。そのため、登録ユーザー数をKPIに設定するよりもMAUをKPIに設定するほうが、サービスの実情がわかる指標になります

MAU とDAUとの違い

DAUはDaily Active Users(デイリー・アクティブ・ユーザー)の略で、ソーシャルメディアやWebサイトや各種オンラインサービスなどで1日にどれくらのアクティブユーザーが利用しているのかを表しています。MAUは1か月のアクティブユーザー数ですから、MAU とDAUとの違いは、対象となる期間が月単位か一日単位かの違いになります。

MAU とWAUとの違い

WAUはWeekly Active Users(ウィークリー・アクティブ・ユーザー)の略で、ソーシャルメディアやWebサイトや各種オンラインサービスなどで1週間にどれくらのアクティブユーザーが利用しているのかを表しています。MAUは1か月のアクティブユーザー数ですから、MAU とWAUとの違いは、対象となる期間が月単位か週単位かの違いになります。

MAU とYAUとの違い

YAUはYear Active Users(イヤー・アクティブ・ユーザー)の略で、ソーシャルメディアやWebサイトや各種オンラインサービスなどで1年間にどれくらのアクティブユーザーが利用しているのかを表しています。MAUは1か月のアクティブユーザー数ですから、MAU とYAUとの違いは、対象となる期間が月単位か年単位かの違いになります。

ただし、年単位の計測では、その期間の長さが故に、当初は利用していたユーザーが休眠しているといったケースも含まれてきます。ですから、アクティブユーザー数の実態を把握するためというよりも、年次報告書などに記載する数値として利用するものになります。また、同様に四半期アクティブユーザー数を示すQAUもあり、こちらもYAUと同様の使い方ができます。

MAUを指標とする際にセットで考えたい施策の費用対効果については、下記の資料をご参照ください。

デジタルマーケターのための 一生使える費用対効果の基礎知識

MAU、DAU、WAUを使い分ける方法

ご紹介したように、アクティブユーザーを計る指標としては、YAUやQAU をのぞくMAU、DAU、WAUの3つから最適なものを利用することになります。では、どのようにして、MAU、DAU、WAUを使い分ければいいのでしょうか。結論から言えば、自社で運営しているサービスの性質によって、使い分けることになります。

例えば、SNSのように、毎日使って欲しいサービスではDAUが最適です。WAUの場合は、曜日によって変化が激しいサービスなどに向いています。

また、動画配信サービスなどであれば、平日と土日に利用者の差があるため、WAUが最適な指標となるでしょう。

旅行系のサービスなど月単位でないと利用者のカウントがしにくい場合は、MAUを利用するのが最適です。

MAUを重視する理由

アクティブユーザーを計る指標には、MAU、DAU、WAUなど複数ありますが、サービスの利用動向を把握するにはMAUが重要視される傾向にあります。ここでは、MAUが重要視される理由について、見ていきましょう。

MAU

利用動向を正確に把握しやすい

MAUのメリットとして、ほかのアクティブユーザーを計る指標と同様、利用動向が把握できる点がメリットです。なかでもMAUの対象期間は1か月と期間がユーザーの動向を把握するのにちょうどいいためです。

ソーシャルメディアやWebサービス、アプリのいずれの場合でも、登録直後は利用しているものの、1週間後には離れていってしまう場合があります。無料クーポンを配布するなど、キャンペーンを仕掛けている場合などは、そのクーポンを使える期間だけ利用する人もいるでしょう。そのため、DAUやWAUでは、利用動向を正しく把握できない場合があるのです。これが、MAUが重要視される理由です。

必要な施策が打ちやすい

MAUを使えば、必要なマーケティング施策を打つ判断ができます。これは、月単位で計測するため、登録ユーザー数や、キャンペーンの成功で得た一時的なアクティブユーザーではなく、真のアクティブユーザーを把握できるからです。

例えば、登録数は多いけれど、MAUが増えないのであれば、新規ユーザーが満足せずにいると仮定できます。であれば、新規ユーザーが使い続けたくなるような施策を考案すべきだとわかるでしょう。

売上を改善する指標の1つになる

ECサイトの場合、MAUを使えば、売上を改善の指標になります。例えば、売上は「購入者数×客単価」で計算できます。購入者数の内訳としては「MAU×閲覧率×コンバージョン率」ですから、MAUがアップすれば必然的に売上改善ができるのです。

もちろん、見直すべき場所が、客単価や閲覧率、コンバージョン率の場合もありますので、あくまで売上改善のための指標の1つですが、EC担当者としてはMAUを重要視するのに十分な理由でしょう。

MAUを他の指標と組み合わせて活用する

MAUを他の指標と組み合わせることで、より詳しい分析を行うことができます。ここでは、「DAU/MAU比率」と「MAU/DL」とは何か、どのように利用できるのかなどを紹介します。

DAU/MAU比率

「DAU/MAU比率」は、1日のアクティブユーザー数(DAU)の平均を月間のアクティブユーザー(MAU)で割ることで、ユーザーが週に何日くらいサービスを使っているのかがわかります。このDAU/MAU比率が高ければ、より日常的に利用されていると言えるでしょう。

なお、このDAU/MAU比率は、Facebookが使ったことで有名になりました。

MAU/DL

MAUをダウンロード数(DL数)で割る「MAU/DL」は、アプリのダウンロード数に対しどれくらのユーザーが利用しているのかを計る指標となります。

アプリをダウンロードしたからといって、必ずしも利用しているとは限りません。収益のことを考えれば、アクティブなユーザーの比率は重要な指標となります。

課金型のアプリであれば、アクティブなユーザーが少なくても、たくさん課金してくれるユーザーがいれば収益性は高まるでしょう。しかし、そうでない場合は、アプリ利用時に表示される広告などの収益が目標となります。そこで、アプリのアクティブ率を計る指標としてMAU/DLはKPIに利用できるのです。

MAUを軽視しないように注意しよう

サイトのアクセス数やアプリのダウンロード数がいくら多くても、アクティブユーザーが多くなければビジネス的に成功しているとは言い難いでしょう。

ユーザーの獲得には、キャンペーンを展開するなど、少なからずコストがかかります。一度獲得したユーザーを離さないように、MAUの数値に注意を払い、必要に応じて施策を打ったり、サービスなどを改善したりしていくことが必要でしょう。

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