CVR最適化からLTV最適へ。未来につながる一歩としての協業

Sprocketについてお知らせ

2月4日に、株式会社ベストインクラスプロデューサーズ(以下、BICP)さんとの協業をリリースさせて頂きました。今回はその協業についてご紹介します。

BICPさんとの協業はSprocketとして、また個人的にもとても感慨深いリリースでして、代表取締役の菅 恭一さんをはじめBICPの皆さんには、今回の協業を発表させていただけてとても感謝しています。

画像:BICPさんとのワークフロー図。各社の役割を明示

ワークフローと各社の役割 

オンサイトのリアルタイムコミュニケーションとしての「Web接客」


もともと2010年頃にゲーミフィケーションに着目した背景として、金銭的インセンティブで消費者を動かす形の手法には限界がある、もっといい関係の築き方があるはずだという課題意識がありました。

人の心理に着目するゲーミフィケーションというアイデアはそれにとてもマッチしたもので、カスタマージャーニーの過程に色々な心理をくすぐる仕掛けを施すことで消費者がスムーズにその道のりを辿ってくれるというのがマーケティング的な意味付けでした。

ただ残念ながらワードの独特性がマーケティング領域と馴染みが悪かったこと、コンサルティング要素が強く僕らだけではビジネスとしては難しい部分もあり、この2年くらいはその見直しを図り続けていました。その結果が離脱防止ツールあるいはWeb接客ツールとしてのSprocketであり、おかげさまで徐々に実績が出始めてきました。

Web接客ツールはオンサイトでリアルタイムなコミュニケーションを取るためのツールとして位置づけられると考えており、メール配信がオフサイトでのコミュニケーションツールとして定着化したように、オンサイトでのコミュニケーションツールとして当たり前になっていくという未来をイメージしています。

Web接客ツールは他のデータソースとも連携しつつ、トータルでのコミュニケーション設計の中で、オンサイトでは何を伝えるべきかということを踏まえた使い方ができるものとして進化させていくことが求められてくるでしょう。

CVR最適化からLTV最適化のためのツールとしての未来


そこまで持っていければ、「離脱防止」から一歩発展させた形として「顧客育成」に貢献できるツールに脱皮できる。もともとの課題意識は、突き詰めればCVRの最適化がLTVの最適化にならないというテーマであって、CVRとLTVをどうすればつなげられるのかというテーマになってきます。CVRの最適化的なニュアンスの強い「離脱防止」だけではLTV最適化が実現できるわけではないのは自分たちでもわかっていたので、こうした脱皮は僕らにとっては必然のことでした。

ただ正直にいってそこに至るのはもう少し先かなと思っていました。離脱防止ツールとして打ち出し始めてまだ3ヶ月も経過していません。Web接客的なアプローチも、率直に言ってクライアントさん側ではまだまだお試しの状態で、市場ができ上がっているとはとても言えない状況です。

競合のWeb接客ツールベンダーさんともコンペというよりは同時に複数使われることのほうが多く、どれがいいのか?そもそも本当に意味があるのか?を試されている印象がとても強くあります。そんななかで一歩先の展開を発表しようというのは、Sprocket単独ではとても無理筋なことです。

BICPの皆さんとお会いして、実際のプロジェクトとしてご一緒する機会も少しずつ出てくる中で、僕らの思想やツールの中身・作りを徐々にご理解いただいたのだとは思います。このリリース内容にある協業内容に至るまで、両社で協議を重ねました。

少し先の未来を実現するための協業


ただ、今の僕らがBICPさんから見てこうした協業する意味がある相手だと思っていただけたことに対して、とてもありがたいと思う一方で最初は「これはかなり過大評価頂いてるんじゃないか」という思いもあったことも確かです。協議の中で、双方にかなり共通する未来像を描いていて、その中で果たすべき役割を果たせるツールは確かにそれほどなく、また僕らも自分たちの技術力としてそれに適したツールを作っていける自信はある、といった思考プロセスで徐々に自分自身この協業の、特にBICPさんにとっての意味合いを納得できていったということがありました。

Sprocket社としても一歩先の絵となる今回の協業においては、離脱防止ツールではなく「顧客体験加速エンジン」という言葉を使うべきというのも、むしろBICPさんから背中を押していただきました。

こういう経緯があって、Sprocketとして考えていた少し先の未来像を、BICPさんという強力なパートナーさんのおかげで公表することができました。人として信頼できる方たちであるのはもちろんのこと、トータルでのコミュニケーション設計という非常に難易度が高く、かついま最も求められている領域の第一人者である方たちだと思っています。僕らにとって非常に光栄な、かついい意味での緊張感のある協業です。

もちろんリリースしただけではまだ世の中に価値を提供したわけでもなく、感慨にふけっている場合ではありません。これから実践の中で皆様のお役に立てるように頑張っていきますので、引き続きどうぞよろしくお願いします!!

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