現実世界の「おもてなし」サイクルをデジタルで実現する「デジタル接客」とは
デジタル接客。聞きなれない言葉だと思いますが、Sprocketが開拓しようとしている領域です。デジタル接客については、ご質問をいただくことも多いので、ここでSprocketが考えるデジタル接客について解説しましょう。
現実の世界のおもてなしをモデル化する
デジタル接客がどんなものかを説明する上で、現実世界で行われている「接客」あるいは「おもてなし」の実践モデルを例にするとわかりやすくなります。
上記の図は、おもてなしをモデル化したものです。モデル化といってもそんなに複雑な話ではないのですが、大きく4つの項目とそのサイクルで成立するというのがSprocketで採用しているおもてなしモデルです。
おもてなしというのは、以下の4つのサイクルで提供されていることを示しています。
- 観察・データ収集
- フィードバック選択
- フィードバック実施
- 相手が反応→1に戻る
おもてなしの4つのサイクルの具体例
例えば旅館の女将さんを想像してみましょう。予約が入った段階からお客さんがどんな人か、なにを求めて宿泊するのか、誰と宿泊するのか、といった情報を収集を開始します。
旅館にお客さんが到着した時にも、到着時間時間、天気、あるいは表情・言葉といったことから色々なことを読み取ります。これが最初のステップの「観察・データ収集」です。
観察で得られた情報をヒントに、「この人にはどういう対応が喜ばれるか、ふさわしいか」ということが瞬間的に頭の中で浮かびます。色々な選択肢があり得るわけですが、これまでの経験も踏まえて最もよいと思える対応を選択します。
対応には様々な種類があります。声をかける、荷物を持って運ぶ、ご案内する、などなど。中には特別な知識やスキルを要するもの、あるいは自分たちが提供できるサービスの種類や範囲についての深い理解が必要になります。
有名な話ですがリッツ・カールトンではホテルマン一人ひとりが20万円までの決裁権限を持って裁量で自由に使うことができるというルールがありますが、これは選択できるフィードバックの種類を大きく増やすことに役だっているわけですね。これが2番目の「フィードバック選択」です。
基本的なフィードバックは一定化されているはずです。例えば天気悪い時に来られたお客さんには「お足元悪い中ようこそ」と声をかけるでしょう。濡れていればタオル持ってきたりもするかもしれません。
また、特別な状況であれば特別な対応を考えて実施することになります。おもてなしとして実践できる内容はひと通りではありませんので、様々な対応のバリエーションを持っている必要があります。これが3つ目の「フィードバック実施」です。
実際にフィードバックを実施すると、お客さんから反応がかえってきます。喜んだ表情、御礼の言葉、あるいは不満な態度といったようなことがあるでしょう。中にはあまり明確に反応を返さないお客さんもいるかもしれません。
その場ではなく少し後になってから、あるいはもっと先に、また泊まりに来てくれるといったことで反応がわかることもあります。これが4つ目のステップである「相手の反応」です。
フィードバックを実施した相手の反応を観察することで自分の実施した対応がよかったのかまずかったのかを判断し、また次の対応に活かしていきます。
おもてなしのプロセスをプロダクトに落とし込んだSprocket
おもてなしとはこのようなサイクルの繰り返しで成立しています。ですので、Sprocketのプロダクトコンセプトはこれを元にしています。
それぞれの4つのモデルを代表する機能を次のように実装しています。
- 観察・データ収集 → 行動データ収集機能
- フィードバック選択 → ルールエンジン
- フィードバック実施 → 様々なギア
- 相手が反応 → 分析機能
現在は、一般的なマーケティングオートメーションツールと同じように人間がルールを設計して登録しておくという形を取っていますが、ここは将来的には自動的に選択できるようにしていきたいと考えています。
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