「銀のさら」ならではの価値をオンラインで伝える方法 ぬくもりのある体験で顧客接点を強化する
宅配寿司「銀のさら」などを運営するライドオンエクスプレスのデジタルマーケティング部では、顧客のオンライン注文体験をさらに高める取り組みを行っています。この資料では、ライドオンエクスプレスのオンライン注文における接客力向上施策について解説します。
――まずはライドオンエクスプレス様についてと、正木様と小林様の業務について伺えますか。
正木氏:「銀のさら」や「釜寅」などの宅配事業を中心に、新規事業として「DEKITATE」などを提供しています。私や小林は「銀のさら」や「釜寅」事業のデジタルを中心としたマーケティング全般にかかわっています。
――チーム体制はどのようになっているのですか?
正木氏:大きく3つに分かれていて、1つは紙のメニューを制作するチーム。もう1つはメルマガやLINE、アプリなどのリテンション(関係維持)マーケティングを担当するチーム。そして私が担当している戦略チームです。
チーム間の兼任も多く、日々の運用的な部分だけでなく、さらにお客様のオンライン注文体験を良くしていこうという取り組みも行っています。
――オンラインとオフラインの注文の割合はそれぞれどれくらいなのでしょう。
正木氏:ここ最近でオンラインの注文がぐっと増えて、オフラインの注文を超えています。会員登録やLINEの友だちなどを通じたCRM領域まで考えると、やはりオンライン化をさらに進めていきたいという思いはあります。
ただ、最終的にはお客様が注文方法を選べるよう、オフラインの注文もきちんと用意しておきたいですし、オンラインが得意な部分、紙や電話のオフラインが得意な部分の適材適所を見きわめて、全体の売り上げをどう引き上げていくのか考えることがミッションだと思っています。
――ライドオンエクスプレス様は2022年にSprocketを導入されました。そのときの背景を教えてください。
正木氏:注文のオンライン化をしていく中で、課題も顕在化してきました。
その課題とは「もっとお客様との接点を増やさなければいけない」ということです。宅配だと、接客のタイミングが電話注文のときか、お届けしたときくらいしかありません。オンライン注文だともっと少なくなります。商品の良さだけでなく、おもてなしの面でも「銀のさらの良さ」を作っていきたいと考え、オンラインの接客を検討したのが最初の段階です。
――それでオンラインで接客できるツールを探したわけですね。
正木氏:Web接客ツールって、2~3年前に盛り上がりましたよね。それでいろいろな会社の話を聞いたのですが、「まずはクーポンを出しましょう」「この機能を使って離脱防止をしましょう」という説明が大半でした。でも実際の店舗で、お店を出ようとするお客様を引きとめて突然クーポンを出さないですよね。ある程度数字は出るのかもしれませんが、それは本質的な接客ではないなと感じていました。
そんな中でSprocketさんの話を伺ったとき、実は「またクーポンや離脱防止の話が出たら見送ろう」と内心思っていたのですが、話の中で一度も出なかったんです。いろいろな企業の実績をもとにした接客プランをご提案いただいて、いい意味でこれまで持っていたWeb接客のイメージと違う驚きを与えていただき、「接客の本質」を感じさせてくれたのはSprocketさんだけでした。こちらから売り込むのではなく、お客様のつまずきをケアしたり、気の利く提案をしたりといったことができそうだと感じました。
――うれしいお言葉ありがとうございます。選定の際、機能面は比較されましたか?
正木氏:もちろん比較しましたが、一番の決め手は、人と提案の部分だと思っています。実際にSprocketを利用している今も、機能面での不満はありません。
――それでは、具体的な施策についてお伺いさせてください。銀のさら様ではいろいろな施策を実施されていますね。
正木氏:はい。一番のメインは、やはりご利用ガイドです。宅配のECサイトは一般的なECサイトと違い、先にお届け先を決めるなど、注文に慣れていない方が迷いやすいという課題があり、それをサポートしてくれるシナリオですね。
――お客様に寄り添ったシナリオですよね。
正木氏:ページをまたいでシナリオを続けていけるのも驚きでした。1回見た人には出さないなど細かく設定ができるのもありがたいです。これは最初にご提案いただいたものですよね。
村中(Sprocketコンサルタント):はい。現在の形になるまでかなりチューニングをくり返しましたね。
正木氏:まだ改善の余地はあるかもしれませんが、かなりの成果が出ているシナリオで、リアルの接客に近づけられたものだと思います。Webで効果があるものはアプリにも転用していて、このシナリオはアプリでも実施しています。
村中:A/Bテストを行った結果着実に成果が出ていたので、今は非表示のパターンをなくして100%表示に設定しています。
正木氏:当初は、ご利用ガイドが表示されてもみんな閉じてしまうのではないかと思っていましたが、実際には多くの方に活用いただいています。表示も違和感なく自然なので、社内でもWebサイトに最初から備わっている機能のように思っている人もいて、ポジティブに捉えられています。
――ほかにはいかがですか?
正木氏:銀のさらには「ネタの入れ替え」機能があって、その機能を周知するシナリオです。お寿司は商品ごとにネタが決まっていますが、お客様ごとに好みのネタがありますので、ネタの入れ替えを行うことができます。
「ネタの入れ替え」機能は実際に注文を進めた先にしか出てきません。注文前のタイミングで「ネタの入れ替えができる」ことをお伝えできるのは、とても助かります。
小林氏:電話よりもオンラインのほうがネタの入れ替えは多い傾向があります。それでもネタを入れ替えられることが伝わってないお客様に対して、注文の前にちゃんと「ネタの入れ替えができますよ」とお伝えできるのがとてもいいシナリオだと思います。
村中:「入れ替えるネタを選択する」ボタンのクリック率は非表示と比較して148.7%、注文完了率も105%に改善しています。このシナリオもアプリに実装していますね。
――注文以外ではどのようなシナリオを実施されていますか?
正木氏:お客様にもっと便利に注文していただけるよう、SNSアカウントで簡単にログインできることに加え、「LINEにはクーポンがあってお得ですよ」というメリットをお伝えして訴求しています。お客様はすぐに注文したいわけですから、ページの中に同じことを書いても読み飛ばされてしまいますが、ポップアップを使って立て看板のように表示しておくと、目に留めてもらえるのではと思います。
村中:やっぱりLINEが強いですね。
正木氏:そうですね。ログインできる媒体は複数あるんですが、ほとんどはLINEです。お客様にとってメリットのある情報を届けつつ、より簡単に注文できるようになるといいなと考えています。
――ほかにはいかがですか?
正木氏:銀のさらでは「わさび抜き」や、シャリを小さくするオプションもあります。直接注文を促すシナリオではありませんが、注文の際にうっかり選択し忘れるとお客様の注文体験が下がってしまいます。Webできちんとオプションを伝えることで、選び忘れることもなく満足度を上げられると考えています。
――新しく取りかかられている企画はありますか?
村中:はい。ランチ注文を訴求するシナリオを企画しています。
正木氏:これは自分では思いつかなくて、村中さんにご提案いただきました。お寿司の宅配はハレの日に利用するイメージがありますが、ランチは日常使いしやすい価格帯です。
村中:表示タイミングもランチタイムにのみ設定しています。お得な価格帯のランチもありますよという案内を、写真があるパターンとないパターンでA/Bテストしているところです。
正木氏:われわれとしては、当然写真はあるものだろうと思っているのですが、SprocketさんはちゃんとA/Bテストをするべきだとおっしゃっていただき、またこのシナリオに限らず、どれも厳密にテストして検証した上で進めていただいています。
――Sprocketのコンサルタントの対応はいかがですか?
正木氏:村中さんも前任の方も含めて、これこそがサポートだと思うくらいに良くしていただいています。
村中:ありがとうございます。
正木氏:提案の量もですが、質も高いです。ちゃんと接客の本質を捉えた提案をしていただき、さらにPDCAサイクルを回して改善し続ける仕組みを作っていただけていることがとても大きいです。われわれの事業を理解しようとしてくれていて、人と提案の質の高さがSprocketさんの一番の宝の部分なのではないかと思います。
小林氏:スピードも、提案から実装まですべてが速いですよね。こちらの社内確認が追いつかないくらいです。
村中:正木さん、小林さんからいつも的確なご意見をいただいているおかげです。私が感動したのは、ハロウィンに桶を注文したお客様に「すしーぷ」というハロウィン衣装のキャラクターのピックを刺してお届けしていたことです。でも特に告知はされていなくて。おいしいものを提供するだけではなく、お客様にどうワクワクしていただけるかという心づかいが素晴らしいなと思いました。
――今後取り組まれていきたいことや展望などはありますか。
正木氏:今以上に、まだまだやれることはあるのではないかと思っているので、引き続きどんどんご提案いただいて、取り込んでいきたいです。Webで効果が出たものはアプリにも実装していますので、Sprocketさんと全体的な成果を向上させていきたいということがひとつです。
あとは、Sprocketは村中さんがおっしゃった「ワクワクするような使い方」もできるということがわかったので、そうした直接の注文以外の、「銀のさら」ならではの良さを作ってお客様の注文体験を向上することにも取り組んでいきたいと思っています。Sprocketを導入してから、自動販売機のようになりがちなWebサイトが、動きや人気(ひとけ)のあるものになってきている手応えを感じます。
――最後に、Sprocketの導入を検討されている方へひとことお願いします。
小林氏:まずは使ってみてほしいというのが一番です。使ってみると、あれもできる、これもできるというアイデアが出てきます。
正木氏:Sprocketさんの強みは提案力とその後の運用力にあると思います。機能的な強みもあると思いますが、本質的な接客を思わせる提案をいただけることが一番大きいです。逆にお聞きしたいのですが、どうやって提案を考えてらっしゃるのですか?
村中:コンサルタントは経歴を考慮して、その業界の知見がある人間が担当させていただいています。チームでもノウハウやアイデアを共有し合いますが、基本的には「利用するユーザーとしてどう思うか」という視点から一人で考えています。
正木氏:顧客目線の企画ということが一番なのかもしれませんね。ツールの機能はいくらでも真似られるかもしれませんが、提案の質の高さはそういう部分なのだと納得しました。
――本日はありがとうございました!
「銀のさら」ならではの価値をオンラインで伝える方法 ぬくもりのある体験で顧客接点を強化する
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