東急百貨店が売上前年比180%を達成したEC送客施策 百貨店らしいWeb接客の秘訣に迫る
東急百貨店は、顧客の利便性を第一に実店舗とECサイト「東急百貨店ネットショッピング」を運営しています。この資料では、東急百貨店のEC送客施策について解説します。
――まずは東急百貨店様について教えてください。
福田氏:東急百貨店は、渋谷ヒカリエ ShinQsや渋谷 東急フードショーなど渋谷を拠点とし、百貨店やショッピングセンター、専門店を展開しております。実店舗に加え、ECサイトも運営しています。私自身はOMO推進事業部 EC推進部に所属しています。
――OMO推進事業部は、今年新設された事業部ですね。
福田氏:以前は、ECサイトの運営をEC推進事業部が担っていました。OMO推進事業部の新設により、実店舗との協力体制を強化する取り組みも始まっています。
――福田様は、どのような業務を担当されているのでしょうか。
福田氏:「集客・送客・コンバージョン」の3つの視点で、それぞれの施策に取り組んでいます。集客としては、検索広告やLINEでの告知、定期的なメールマガジン配信も行っています。また、5月から東急百貨店ネットショッピングの公式Twitterアカウントも開設し、新たなユーザーへのアプローチもスタートしました。
コンバージョンの面では、ポイントやクーポンなどを活用した施策立案はもちろん、東急百貨店の“おいしい”情報を発信するポータルサイト「TOKYU Foodshow(東急フードショー)」で商品にスポットライトを当てた記事の制作も行っています。
――「東急百貨店ネットショッピング」は、どのような位置づけなのでしょうか。
福田氏:お客様に、東急百貨店の実店舗・ECサイトの相互をご利用いただき「いつでも、どこでも。」お買い物を楽しんでいただけることを目指しています。ECサイトの売上比率はまだ大きくはありませんが、年々拡大しています。徐々に実店舗への人の流れも戻ってきていますが、お客様の環境に合わせて双方をご利用いただけるよう、今後もECサイトの利便性を高めていきたいと考えております。
――お中元やお歳暮は、百貨店のイメージがあります。
福田氏:お中元・お歳暮は、この時期だけのこだわり商品が多くそろうため、最近では「お取り寄せ」や、「自分へのごほうび」として楽しむ方も増えています。お取引先様との取り組みにより東急百貨店だけで展開する特別な商品をご用意しています。おせち料理なども同様です。
――東急百貨店様は、昨年5月にSprocketを導入いただき、ちょうど1年になります。導入当時のお話を伺えますか。
西川氏:当時は送客力不足が課題でした。トップページに来ていただいたお客様をその時期のメインコンテンツへ、メインコンテンツから別のコンテンツへ、といった送客・誘導を行う機能が弊社のECサイトにはありませんでした。それが一番強い動機で、誘導を促せるポップアップバナーを用いた施策を検討しました。
――他社のサービスと比較はされましたか?
西川氏:はい。何社かお話を伺いました。その中で決め手になったのは、Sprocketはセキュリティが担保されていることでした。
――セキュリティについて、もう少し詳しく伺えますか。
西川氏:私たちは、お客様にご納得いただけることを大切にしています。ツールを使う場合も、お客様の情報やデータの扱いについて特に慎重になります。そうした懸念に対して、Sprocketさんは正面からきちんと対応して回答を出していただけました。
また「ツールを導入しても自分たちで使いこなせるのか」という不安もありました。最初はどのくらいの範囲で施策を行えばいいのかも手探りです。そうした事情を汲んだ上で段階的なプランをご用意いただいたり、コンサルティングも含めて「一緒にやっていきましょう」という熱意を感じたことから、安心して共に取り組んでいきたいと感じました。
――導入から1年がたち、成果のほうはいかがでしょうか。
福田氏:5月までの実績を見ると、Sprocketの施策により、送客施策の売上が前年比で180%に増加しています。ROASでいうと1,703%でした。
――全体でも大きな結果が出ていて良かったです! その要因となった施策を教えてください。東急百貨店様では、さまざまな場所にSprocketのシナリオを設定されていますね。
――バレンタイン特集ページの「ガチャ」は、どのようなシナリオですか?
福田氏:これはバレンタイン特集のページに来ていただいているお客様に、属性に合ったブランド・商品をおすすめしたものです。バレンタイン特集のページには来ていただいていたものの、単品の商品まで見ていただけていないといった課題に対応するシナリオです。
水谷(Sprocketコンサルタント):このシナリオで、非表示時と比べて購入完了率が112%に改善しましたね。
福田氏:「私自身がワクワクするもの」を大事にしました。バレンタインデーは、誰かに贈るだけではなく、自分用に買うといった楽しみ方もありますよね。ガチャという形にすることで、くり返し楽しめるコンテンツを作りたいと考えました。
水谷:同様の診断コンテンツは、母の日でも実施しています。
福田氏:母の日は、ガチャというよりは診断要素をメインで企画しました。楽しんでいただけるかが心配でしたが、コンテンツを利用してくださった方の反応を見ると良好で、ほっとした気持ちです。
――先ほどおっしゃっていた送客・誘導はいかがでしょう?
福田氏:ホワイトデーやバレンタインデーなどの催事では、トップページで告知のバナーを出しています。かなり細かくチューニングしていて、同じ催事でもタイミングによって内容も変えています。
水谷:商品の入れ替えやデザインなど、イベントごとにかなりA/Bテストを重ねていますね。このシナリオで、特集ページへの誘導率は告知バナーを出さないパターンと比較して144%、購入完了率は149%に改善しています。
福田氏:はい。ホワイトデーを連想する「青」を使ったり、期間の終わりが近づいたら「終了まであと○日○時間」といった形でカウントダウンを表示したりしています。
水谷:さまざまなパターンをA/Bテストで検証した結果、チョコ、マカロン、イラストなどクリエイティブに使う画像では大きな差は出ませんでしたが、ホワイトデーの特集ページよりもチョコの商品カテゴリに遷移させるパターンがより購入につながりやすいことがわかりました。
また、ユーザーの7割は特集ページや商品詳細ページに10秒以上滞在していて、じっくりと検討していることが読み取れます。このことから、ポップアップを表示する適切な秒数についてもチューニングしました。検証した結果得られた知見は、別のイベントにも応用しています。
――今年、本店の営業終了が大きなニュースになりました。このときもSprocketをご活用いただいています。
福田氏:本店のページをご覧くださる方がとても多く、店舗ページでセールを案内するのと同時に、東急百貨店ネットショッピングへの誘導を行いました。ただ誘導するだけではなく、水谷さんから移動した後に「渋谷・本店をご愛顧いただき誠にありがとうございました」というメッセージを添えることをご提案いただきました。
水谷:ちゃんと見ていただいていて、東急百貨店ネットショッピングのセールページの閲覧率はシナリオ非表示時と比較して385%、購入改善率も153%と大きく改善しましたね。
――商品個別のページはどのようなシナリオを実施されていますか?
福田氏:商品にもよるのですが、水谷さんからご提案いただいたものだと「お気に入りに追加」と「買い物かごに入れる」の操作を案内するシナリオを実施しています。
水谷氏:ボタンでどこかに遷移するようなものではなく、該当箇所に吹き出しで簡単な説明が出るものです。
福田氏:弊社の現在のシステムの中で、よりお客様への利便性を高めることができると考え、ご提案いただいてすぐに実装しました。
水谷:在庫がないものには案内を出さないとか、お気に入りはリピート購入していただけそうな商品に絞って出すとか、細かく調整しました。
――定番シナリオのひとつですが、クーポン訴求はいかがですか。
福田氏:クーポン施策はこれまでも行っていましたが、社内でも「ちょっと別の形でやってみたいよね」という声がありました。Sprocketを使ってTOKYU CARD ClubQカード会員さま限定のバレンタインクーポンをサイトに表示したところ、想像以上に柔軟にセグメントすることができました。
水谷:これはSprocketの「データコネクト」を使ったシナリオですね。さらにカート内の金額や購入履歴なども連携すれば、いろんなセグメントを活用していただけます。このシナリオでの購入完了率は114%の改善でした。
福田氏:一定金額以上は送料無料といったサービスもあるので、カート内の商品や金額の確認、お客様が会員かどうかなどの判別をリアルタイムにできるとありがたいですね。情報を必要な方には表示し、不要な方には表示しないという設定を細かくできるので、お客様にもとてもわかりやすいと感じています。
――カート内の商品と連携したシナリオは、よくある質問の案内でも実施されていますね。
福田氏:東急百貨店ネットショッピングをご利用いただくお客様の中には、ECサイトに慣れていない方もいらっしゃると考えています。百貨店の店舗で店頭のスタッフが接客するように、ECサイトでも「百貨店らしいご案内をしたい」と思い、実施しているシナリオです。
水谷:「購入したことがなく、かつお歳暮の商品がカートに入っている」または「購入したことがなく、かつお歳暮のページを見たことがある」というセグメントのユーザーは、お歳暮について知りたがっていることが予想できます。ヘルプページの総合ガイドを見た際に、セグメントに合致した場合はお歳暮に関するよくある質問を表示して、極力不要なページ遷移をせずその場で回答を見られるようにしています。よく押されているのは、送料や配送日時についてですね。
福田氏:シンプルなことですが、こうした解決が百貨店のECサイトとして対応すべきことのひとつだと考えています。
――弊社コンサルタントの対応はいかがですか?
福田氏:毎回、素早くていねいにご対応いただけてありがたいと感じています。A/Bテストの結果反映もスピーディーにできており、実施中の施策の改良案をその都度いただけるので、短い期間内でお客様によりわかりやすく便利なサイトを提供できていると思います。
サイト運営の都合上「急遽対応しなければならない」というケースも発生するのですが、そうしたときもすぐに対応いただけるのがありがたいです。
水谷:こちらこそ、福田様だからこそスピーディーな対応ができている部分もあります。ご自身でもSprocketのシナリオ設定に取り組まれていますよね。
――PDCAサイクルは、どれくらいの期間で回すイメージなのでしょうか。
福田氏:早いものだと2週間くらいです。例えば、「バレンタイン特集」の展開期間は、1か月半くらいなので、改善に1か月かけていては反映できるのが翌年の「バレンタイン」になってしまいます。ですから、スピーディーに改善サイクルを回せることは非常にありがたいです。
――最後に今後の展望と、Sprocketの導入を検討している方にひとことお願いできますか。
福田氏:より百貨店らしい接客をECサイトでも行っていきたいと考えています。店舗のような一対一の接客に近づけるよう、データのリアルタイムな連携も進めてより活用していきたいです。
Sprocketはお客様の行動や情報など細かいターゲティングが可能で、またPDCAサイクルも非常にわかりやすく回せています。また、自社だけではどうしても客観的に見られないこともあると思います。システムの都合で難しかったり、経験値が足りなかったりという理由で一歩踏み出せないとお困りの方は、Sprocketで新しい施策・経験が得られるかもしれません。ご検討されてみてはいかがでしょうか。
――本日はありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします!
東急百貨店が売上前年比180%を達成したEC送客施策 百貨店らしいWeb接客の秘訣に迫る
東急百貨店は、顧客の利便性を第一に実店舗とECサイト「東急百貨店ネットショッピング」を運営しています。この資料では、東急百貨店のEC送客施策について解説します。
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