オンラインEXPO登録率が143%に改善!分析から新しい気づきを共有しBtoBサイト全体のパフォーマンスを最大化

申込み型サイト製造

ヤンマーホールディングス株式会社 様

ヤンマーホールディングス株式会社様のWebサイトは、各事業部の情報が含まれており、来訪目的が非常に幅広いことが特徴です。同社では自社でWeb接客施策を運用する体制を構築し、さまざまなページでSprocketをご活用いただいています。ブランド部コミュニケーション部の岸田千里氏と若林美月氏にお話を伺いました。

イメージ:オンラインEXPO登録率が143%に改善!分析から新しい気づきを共有しBtoBサイト全体のパフォーマンスを最大化

すべての国や事業部の情報が集約されたWebサイト

――まずはヤンマーホールディングス様のサイトと、岸田様がご担当されている役割について教えてください。

岸田氏:弊社は、発動機、農業機械、建機、小型船舶などの製造や販売を行っています。1912年に創業してから、「大地」「海」「都市」のフィールドで産業用エンジンを軸に幅広い事業をグローバルに展開しています。最近では、脱炭素社会の実現に向けた水素などの新燃料の活用や、電動化、自動化技術の開発にも力を入れています。

私が所属するブランド部コミュニケーション部では、お客様とのデジタルコミュニケーション全般を担当しています。


ヤンマーホールディングス株式会社 ブランド部コミュニケーション部 岸田千里氏(左)、若林美月氏(右)

Sprocket導入の背景

――ヤンマーホールディングス様は、2020年5月にSprocketをご導入いただき、今年で3年目となります。導入当時のお話を伺えますでしょうか。

岸田氏:弊社は1つのサイトの中に、各国、各事業部のさまざまな情報を格納しています。製品情報、メンテナンス情報などの事業情報や、企業理念や環境などコーポレート情報まで幅広く、お客様の来訪理由も多種多様です。

これまではナビゲーションや階層を整理することで「お客様自身でたどり着いてもらう」という構想だったのですが、コンテンツが増えてくるとそうはいきません。サイトに訪問していただいても目的のページにたどり着けないお客様もいます。そうしたお客様に適切なサポートをしたいと思ったのが、Web接客を検討したきっかけです。

――サイトのUIで対応するのには限界があったのでしょうか?

岸田氏:はい。UIはできる限り多くのお客様に使いやすいよう設計しますが、個々のご要望にお応えするという視点では限界があります。そこで1人ひとりのお客様とコミュニケーションを取るためにも、カスタマイズが必要でした。

Web接客ツールの選定について

――Sprocketのことを知ったきっかけは何でしたか?

岸田氏:Sprocketを知ったのはセミナーです。その後お声がけしていただき、Sprocketさんから「こういう活用ができるのでは」とアイデアをいただいて、それがしっくりときました。

――ほかのツールは検討されましたか?

岸田氏:複数のツールを比較検討しました。ツールの使いやすさやコストパフォーマンスはもちろん、弊社のようなBtoBをメインとする企業でも成果を出しやすいかという点も検討しました。

また、重要な選定ポイントだったのは、サポートの体制です。ツールを導入するだけでは課題の解決にはつながらないと考えていたので、導入後も併走してくださり、きめ細やかなコンサルティングが受けられるというのもSprocketさんを選定した理由のひとつです。

施策事例のご紹介

――ヤンマーホールディングス様では、さまざまなページでSprocketのシナリオを実施していただいています。サイト全体としては、何をコンバージョンと設定されているのでしょうか?

若林氏:ECサイトではないので購入ではありませんが、購入検討に近いものとして「カタログなどPDFのダウンロード」「拠点検索」「お問い合わせ」をコンバージョンとして設定しています。また、サイト全体のコンバージョンとは別に、施策ごとの目的に沿ったKPI/KGIも見ています。例えば誘導が目的の施策であれば、どれくらい目的に沿った誘導ができているか、などです。

――導入当時と今では、実施する施策に変化はありますか?

最初の1年は「いろいろなことを試してみる」という意味で新しい施策をたくさん行いました。その中でも特に効果があるものを残して、今はそのときどきの課題に合わせて新しい施策を実施しています。

ヤンマーホールディングス様の施策イメージ。事業部によって濃淡はあるが、ほぼすべてのページでシナリオを実施している

施策1:コンバインのおすすめ機種案内

コンバインのおすすめ機種案内施策のイメージ

――まずは、初期から行っていた施策について教えていただけますか。

若林氏:農業で使うコンバインのおすすめ機種をご案内する施策は、Sprocket導入初期のころから実施しています。

高坂(Sprocket):一覧ページでは機種がたくさんあって、細かいバージョン別に並んでいます。「一覧の中に目的の機種があるのに、見つけにくい」という状態を解消するため、ページ表示から一定の時間を置いて代表的なおすすめのモデルをポップアップで紹介しました。

若林氏:このページに来られるお客様は基本的にコンバインをお探しの農家さんなのですが、農業のご経験が長い方の場合は、幅などの条件が決まっていて、目的の機種をすぐに探せる方もいます。一方で、すぐにそこまで絞り込めないお客様もいます。そうした方に向けて、代表的な機種をご紹介するシナリオを実施しました。

――施策の結果はいかがでしたか?

高坂:スマートフォンでは、ポップアップを表示することでカタログPDFのダウンロード率が従来の111%に改善しました。こうしたおすすめ商品のように、お客様の心理を予測しながら設計する実店舗のような接客はSprocketが得意とするところです。

施策2:拠点検索の使い方案内

拠点検索の使い方案内施策のイメージ

――カタログのダウンロード施策のほかに、初期から取り組まれているものはありますか?

若林氏:サイトのコンバージョンのひとつでもある、拠点検索の使い方を案内するシナリオです。弊社のお客様は、インターネットに慣れていない方もいらっしゃいます。弊社は6,000を超える拠点がありますので、その検索方法をていねいにご案内するのは大切な要素です。

高坂:このシナリオでは、拠点の検索結果ページへの到達をKPIに設定しました。シナリオを実施していない場合と比べて、PCでは検索結果ページの到達率が110%に、スマートフォンでは111%に改善しました。

施策3:オンラインEXPO(展示会)誘導

オンラインEXPO誘導施策のイメージ

――ヤンマーホールディングス様は、大規模なオンラインEXPOを開催されています。オンラインEXPOについてと、Sprocketで行った施策について教えていただけますか。

岸田氏:以前は、リアルでの展示会が大きな見込み顧客獲得の機会でした。展示会で頂戴したお客様の情報をMAに登録し、メールでのコミュニケーションにつなげていました。しかし新型コロナウイルスの影響もあり、リアルイベントが難しくなったのが2020年です。

若林氏:多くの業界で同様だと思いますが、これまで実演会で試乗していただいて、操作性の良さを感じていただくといったコミュニケーションが難しくなりました。そこでオンライン商談や社内の360°カメラなど、オンラインでの新しい取り組みを始めました。その中の施策の1つがオンラインEXPOです。

2021年には、事業横断型の展示会を行いました。新しい取り組みでしたので、興味関心を高めてもらうことを目的にSprocketでオンラインEXPOを案内する施策を実施しました。

高坂:オンラインEXPOのシナリオは試行錯誤でした。ポップアップの見た目や表示するタイミング、訴求のやり方の改善を重ねて少しずつ参加率を伸ばし、PCではポップアップを表示していなかった場合と比較して、申し込み完了率が143%にまで改善しました。

施策4:潜在顧客の興味関心度の分析

ゴールデンルート分析のイメージ

――個別の施策ではありませんが、サイトを訪れる潜在顧客の興味関心度の詳細な分析も行われています。こちらの取り組みについても教えていただけますか。

高坂:ヤンマーホールディングス様は、基本的にシナリオの運用を自走いただいています。そこで私からは、Sprocketの社内ツールを活用して毎月のサイト内ユーザーの主要な動線やUUボリュームの変化を可視化し、レポーティングさせていただいています。その中からほかの分析ツールでは見つけにくいサイト課題が見つかることもあるので、そういった場合には課題解決のための新たなシナリオ企画もご提案させていただいています。

若林氏:こちらから課題としてご相談したもの以外にも、Sprocketさん側で分析したものや新しい気づきを共有いただけるのでとてもありがたいです。月ごとで変化を見ると、季節性の商品は増減があるのはあたりまえなのですが、「このルートが減っているのはどうしてだろう?」という気づきにもつながっています。

高坂:この分析は社内で「ゴールデンルート分析」と呼んでいるものですが、コンバージョンを設定することで、そこに至るまでのユーザーの動きを可視化できます。例えば「広告の出稿をやめた」などの外部要因もありますが、「ここの変化はなぜでしたっけ?」と確認する意味でも有用です。シナリオを運用していると個別の成果に目が行きがちですが、サイト全体のパフォーマンス最大化やヘルスチェックという視点でもSprocketをご活用いただいています。

Sprocketの感想とご要望

――コンサルタントの高坂は、岸田様、若林様から見てどのような印象でしょうか。

若林氏:先ほど申し上げたとおり、こちらで気づいていない課題も教えていただけるのが大変ありがたいです。普段の質問やご相談のときもスピードが速く、こちらであれこれご依頼するというよりも、一緒に課題を見つけながら、施策もご提案いただけるのでとても助かっています。 弊社は自社でWeb接客施策を運用する体制を構築しておりますが、 この体制を作れているのも高坂さんがいてこそだと思っています。

高坂:こちらもわからないことは何でも教えていただき、営業の方が考えていることのヒアリングだったり、事業部の方とつないでいただいたりなどしていただけたからこそ成果につながっているのだと思います。この機会ですから、何かご要望などあれば。

若林氏:今のところはすぐに困っていることはありません。ただ、すでに多くのページでシナリオを実施していると、次の打ち手に悩む場合も増えてきます。新しい活用の幅はだんだんと限られていっているように感じます。今後も他社での活用事例などを教えていただき、より活用の幅を広げていきたいと考えています。

岸田氏:実は、最初は1年くらいコンサルタントに入っていただいて、2年目からは自社で運用できないかと考えていたんです。でも高坂さんのコンサルティングが非常にすばらしくて、現場からの「続けてほしい」という声もあり、引き続きお願いしています。

今後のことでいいますと、顧客体験とかカスタマーサクセスの分野で、Sprocketさんの活用事例がどれくらいあるのかも教えていただければと思います。弊社でも、困っているお客様のサポートにより積極的に取り組んでいきたいと考えています。

今後の展望

――今後、Webサイトで取り組みたいとお考えのことはありますか?

岸田氏:弊社では長らく対面での営業活動を重視してきたため、まだまだデジタルマーケティングが浸透していないのが実情です。しかしお客様の行動様式はどんどん変化しており、デジタル領域で対応できることはもっとあると考えています。

オンラインでの営業活動やわかりやすいメンテナンス動画の配信など、お客様の利便性や満足の向上につながる活動に取り組んでいきたいです。

Sprocketを検討中の方へ

――最後に、Sprocketの導入を検討されている方に向けてひとことお願いいたします。

若林氏:とてもきめ細やかなコンサルティングをしていただけるので、導入直後から安心して運用でき、各種シナリオの改善率も高いのでコストパフォーマンスを出せるツールだと思います。初期から事業部のヒアリングの場にも同席していただいて、こちらで手を止めることがなく導入もスムーズに進みました。

岸田氏:こうしたツールは、入れっぱなしではダメで、その後ちゃんと活用していくことが大事だと思います。そういう意味でも、コンサルタントの方がきっちりと見ていただけるのは、導入の大きなメリットがあると思います。

若林氏:少し前ですが「どういうコンテンツを見たいですか?」というアンケートシナリオを実施しました。こうしたアンケート結果も含めて、Sprocketさんを利用して得られる知見は、事業としてもノウハウになり、各事業部のコンテンツ作りやSNSの配信にも生かせているのではないかなと思います。

――うれしいお言葉をありがとうございます。本日はありがとうございました!

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