地域別の訴求で予約完了率が2割増!近畿日本ツーリストが提案する「特別な思い出に残る旅行」を実現

申込み型サイト旅行・交通

近畿日本ツーリスト株式会社 様

近畿日本ツーリスト株式会社様は、旅行プランの提案からUIのサポートまで、自社運用を中心にSprocketを幅広く活用されています。個人旅行・提携販売部 部長の岡田 圭氏にお話を伺いしました。

イメージ:地域別の訴求で予約完了率が2割増!近畿日本ツーリストが提案する「特別な思い出に残る旅行」を実現

Webサイトはオフラインとオンラインの相互連携の役割を担う

近畿日本ツーリスト株式会社 個人旅行・提携販売部 部長 岡田 圭氏

――まずは近畿日本ツーリスト様のサイトと、岡田様の部署について教えてください。

岡田氏:当社のサイトでは、国内のホテルや旅館の宿泊プラン、国内ツアー、JRと航空券をセットにしたダイナミックパッケージ、海外ダイナミックパッケージ、海外ツアーのお取り扱いを行っております。

私の部署、個人旅行提携販売部は当社の個人旅行部門全体の運営をしている部署で、私はその中のインターネットを通じて旅行商品を販売する部門の担当です。

Sprocket導入の背景

――近畿日本ツーリスト様は、2021年の4月からSprocketを導入いただいています。導入時の課題はどのようなものがあったのでしょうか?

岡田氏:われわれは「お客様の特別な思い出に残る旅行」を提案したいという思いがあります。最近は自分で泊まりたいホテルを選んで航空機のチケットを取るというお客様も多いですが、ただ安いだけではなく、お客様に喜んでいただける「プラスアルファのご提案」をできればと考えています。

カウンターで対面の接客をしてきた立場からすると「お客様はこう思っているのではないか」という仮説は立てられるのですが、Webサイト上ではお客様に合わせたプラスアルファのご提案をすることができないという課題がありました。Sprocketはその課題を解決する仕組みがあるのが大変ありがたいと思い、導入しました。

――導入の際、他社のツールと比較はされましたか?

岡田氏:はい、他社ツールとも比較検討した上でSprocketに決めました。他社ツールも魅力的な機能はあったのですが、「Sprocketであれば、細かい対応や自社運用のアシストをしてくれる」というのが導入決定のポイントとなりました。

施策事例のご紹介

施策1:首都圏発と関西発でシナリオを出し分けて予約完了率が127%にアップ

首都圏発と関西発の目的別案内シナリオのイメージ

――近畿日本ツーリスト様では、さまざまな施策に取り組まれています。旅行会社様ならではの要素としては、エリアごとに旅行プランを提案するシナリオをチューニングされています。詳しく教えていただけますか?

岡田氏:背景としては、インターネットの場合はどうしても日付や目的地からの検索がメインになるのですが、それでは見つけられない商品をお客様にご提案したいという思いがありました。「目的地が決まっていない」という方でも探せるように「どんな旅をお探しですか?」といくつかキーワードを表示して選んでいただくシナリオです。

――先ほどおっしゃっていた、口頭でおすすめするようなシナリオですね。エリアごとのチューニングはどのようにされたのですか?

岡田氏:お客様は国内のいろいろなところから出発されるのですが、やはり地域によって選ばれるものに差があるんです。例えば関西の方は冬のご旅行で「カニ」を食べにいくことを目的にしたり、北海道の方は道内で旅行を検討される方が多かったりなどです。

――面白いですね。そうした地域ごとの特徴的なニーズはカウンターの接客で蓄積されたものなのでしょうか。

岡田氏:はい。まずは首都圏発と関西発で別のシナリオを作り、4つのテーマから選んでいただく形でスタートしました。結果もいい数字が出たのですが、意外と想定とは違うプランを選んでいただけたりといった新たな発見もありました。

関西発のユーザーに向けた目的別案内シナリオのイメージ

高坂(Sprocket):月に1回の定例ミーティングで数値を見ながら改善しました。PCで首都圏発のセグメントでは予約完了率が従来の112%、関西発では127%にアップしました。

施策2:予約方法の変更をていねいに案内して手続きをサポート

航空機の予約方法の変更を案内するシナリオのイメージ

――旅行プランではなく、予約方法について案内するシナリオも実施されています。

岡田氏:今年の4月に、国内ツアーの航空機利用がダイナミックパッケージ(交通と宿泊先を自由に組み合わせられるパッケージツアー)に統一されました。それに伴い「航空機をご利用されるのであれば、ダイナミックパッケージを選択してください」というご案内をする必要がありました。本来であればシステム改修が必要ですが、それをポップアップで案内できたのは助かりました。

高坂:こちらは北海道旅行に関するセグメントで予約完了率が従来の334%に、沖縄旅行に関するセグメントでは143%に改善しました。

施策3:「熱心に探しているユーザー」向けのサポートで予約完了率が114%に改善

宿泊施設の詳細情報を案内するシナリオのイメージ

――サイト内の回遊施策でもSprocketをご活用いただいています。そちらについても教えていただけますか?

岡田氏:サイトでは宿泊施設の詳細情報や写真を載せているのですが、「写真などをもっと見てもらえれば、さらに数字が改善するのでは」と思って実施したシナリオです。

高坂:わりと初期に実施させていただいたシナリオですね。「サイトのUI改善で何かできないか」というお話でご提案させていただきました。

岡田氏:「この施設についてもっと詳しくご覧になりませんか?」という案内を、最初はサイトに来訪された方全員に表示しました。でも結果がいまひとつで、高坂さんにもう少し深い分析をお願いしました。その結果「プラン詳細画面の閲覧回数によって成果に差がありそうだ」ということがわかったんです。

高坂:Sprocketの分析ツールを使って、さまざまな条件からキーとなる要素を探しました。すると、旅行プランの詳細画面をたくさん見ているお客様はポップアップに反応してくれるのですが、1回や2回など、そんなに見ていない人は反応が薄かったんです。こうしたデータから「まだプランを探し始めたばかりの方よりも、すでにある程度プランを比較検討された方のほうが施設のより詳しい情報を知りたいのでは?という仮説が生まれました。そこで閲覧回数をセグメント条件に加えて、熱心に検討されているお客様に向けたシナリオにしたところ回遊率が改善し、予約完了率もPCで従来の114%に改善しました。

岡田氏:まったく同じ場所にまったく同じものを出しているのに、お客様の状態によってこんなに差があるというのは発見でした。

施策4:検索画面のUIをサポートして離脱を防止

検索画面のUIをサポートするシナリオのイメージ

――御社からご要望をいただいたもので、サイトの操作サポートを行うシナリオもあります。

岡田氏:検索するときはまず出発日を選ぶ必要があり、施設を選んだ後は日付を変えられません。だから最初に出発日を選んでいただく必要がありますが、スマートフォンでは出発日変更の欄が虫眼鏡マークだけになっていることがわかりにくいのではという声が社内であり、このシナリオを高坂さんに相談しました。

高坂:データを見ると、トップから最初の検索結果まで到達するお客様は多いのですが、その段階で離脱しているユーザーが多いことがわかりました。このようなケースでは吹き出し型で「この設定は見落とさないでくださいね」と指し示すのが効果的です。ちょっとした親切なのですが、このシナリオでスマートフォンの予約完了率が従来の112%に改善しました。

担当メンバーはみんなSprocketのことが好き

――Sprocketとコンサルタントの高坂は、みなさまから見てどのような印象でしょうか。

岡田氏:高坂さんは、細かいところに気付いてくださり、シナリオの調整なども対応いただけるので助かっています。

高坂:ありがとうございます。こちらからの質問にも都度わかる限りのことを教えていただき、勉強させていただいているなと思います。

Sprocket カスタマーサクセス 高坂 菜津美

岡田氏:みんなSprocketさんのことが好きですね。みんなSprocketの話をしてくる。Sprocketを使うといろいろな施策を打てるので「お客様に対して、サイトでこういうフォローがあるといいのでは」という視点を持てるのはいいことだなと思っています。

弊社サイトは簡単に手を入れられないところも多く歯がゆく思うこともありますが、「Sprocketならこういう施策を打てるかも」と考えるようになってきています。

Sprocketに期待すること

――「もう少しこうなったらいいのに」など、Sprocketへのご要望があれば教えてください。

岡田氏:複数人でSprocketを利用しているので、同時ログインで編集できるようになるといいなと思います。

――複数人のログインは社内でも検討しています。ほかに自社運用をされている立場からのご意見はありますか?

岡田氏:Sprocketは、慣れてくるまでは少しコツがいるかもしれません。担当者も入れ替わりがあるので、動画などの学習コンテンツが充実するとありがたいなと思います。

今後の展望

――今後、御社がWebサイトで取り組みたいと考えていることはありますか?

岡田氏:Webサイトに限ったことではありませんが、ご提案するプランの差別化がカギになっていくと考えています。最初に申し上げたとおり、「旅先での体験やプラスアルファの特別な思い出をお客様にどうご提供できるのか」ということを考え続けたいです。

価格を比較するだけならたくさんのサイトがありますが、「この旅行は、近畿日本ツーリストで行ったな」と心に残るようなご提案をしていければと。お客様側のアップデートが速いので、われわれもそれに追いついてアップデートしていかなければいけません。

Sprocketを検討中の方へ

――最後に、Sprocketの導入を検討されている方にひとことあればお願いします。

岡田氏:インターネットはどんどん新しいツールが出てきて、いまやスマートフォンが中心になり、変化のスピードも速いです。その中でも「かゆいところに手が届く」という日本人的な価値をしっかり提供されているのがSprocketだと思っています。

「商品の売買だけでは終わらない何か」をみなさんお持ちだと思いますが、Sprocketを活用することでそのプラスアルファとなるサービスを提供できるのではないかと思います。弊社は旅行会社ですが、別の業界でもお客様に満足いただけることが企業やサービスの成長につながると考えています。

また、本当に細かいところまでご提案や運用のご支援を受けられるのがいいなと思っています。Webの専門知識を持ってしっかりサポートいただけるので、自分たちで「やりたい」と思ったことがしっかり実現できます。

――本日はありがとうございました!

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