外出自粛や景況悪化の影響により実店舗が苦戦を強いられる一方、通販サイトやECモールは大幅に伸長しています。アパレル業界におけるECへの移行は今後も進むと考えられ、実店舗の役割にも変化が生じています。この資料では、パーソナライズや実店舗のような接客をECサイトで実現することによりコンバージョンを改善した企業の事例を実施した施策とあわせてご紹介します。
おもてなしの接客で売上に貢献。シナリオを通して得られた知見が社内でも好評価
写真右:定期便MC統括グループ WEBプロモーション/CRMグループ主任 三谷 侑平氏、
写真左:定期便MC統括グループ WEBコンテンツ制作・編集グループグループリーダー永井 友理氏
通販事業の株式会社フェリシモは、色・柄・デザインの異なる商品が毎月1回届く「定期便」が特徴で、商品の販売を通してお客様の暮らしと長く寄り添うことを目指しています。最近は「クラスター&トライブ戦略」を新たに打ち出し、「関心」や「想い」に共感したお客さまと商品の販売だけにとどまらず、イベント、SNSでのコミュニケーション活動など長期的な関係性の中で「こういう社会にしていきたい」を実現できる活動を推進しています。
「おもてなし」の考え方とプロデューサーによるサポートが導入の決め手に
カタログ通販で多くのファンを獲得してきたフェリシモでは、カタログを雑誌のように愛読する顧客も多いとのこと。しかし、最近はデジタルでフェリシモを知る人も増え、カタログを手にしたことがない新規顧客も増えてきました。
「フェリシモの強みはあたたかみのあるコミュニケーションです。定期便を通して長くお客様と付き合うような関係を、デジタルコミュニケーションにおいても実現したいと考えていました」(三谷氏)
同社内の部門は、ファッション、雑貨、手芸ブランドなどに分かれていますが、三谷氏が所属するWebチームは横断的に新規顧客獲得のプロモーション、既存顧客・休眠顧客とのコミュニケーション、SEO、オンライン広告など幅広く施策を実施しています。Web接客もその一環として導入することになりました。
「フェリシモ定期便は独自の仕組みなので、大手ECサイトしか利用したことがない方には、馴染みの薄いものです。また販売している商品もオリジナル企画がメインなので、フェリシモの独自性を理解してもらい、魅力を感じてもらうためには、お客様の疑問を解消し、商品やブランドの文脈に寄り添ったコミュニケーションを行うことで、購入のモチベーションをあげる必要があると考えていました。
施策を検討する中で『おもてなし』を掲げるSprocketを知りました。このツールであれば丁寧なコミュニケーションが実現できるという期待がありました。また、企画、実装、分析まで一気通貫でサポートしてくれる体制にも安心感がありました」(三谷氏)
シナリオによって仮説を検証でき、新しい知見を得られた
実施した複数のシナリオの中から、特に印象に残っているシナリオとして次の2つを紹介いただきました。
定期便ユーザーのカート離脱防止施策(メリーポイントの訴求)改善率:PC 125%
「商品をカートに追加した人の購買行動をさらに後押しするために、購入金額に応じて獲得できる『メリーポイント』を訴求することにしました。メルマガでもメリーポイントの訴求は反応がよいので、ユーザーを動かせると考えて、私の方から提案しました。実際に成果が出たので手応えを感じました。」(三谷氏)
お気に入り追加機能の促進による、再訪率アップ
「商品を『お気に入り』に追加することで後日の購入につながる、というSprocketのコンサルタントからの提案を受け、追加方法を紹介するシナリオを実施しました。仮説通り、再訪、購入につながるというデータが得られました。実は社内でも『お気に入りに商品を追加しているユーザーほどLTVが高い』という仮説がありましたが、それをデータで検証できたことに価値を感じています。」(三谷氏)
コンサルタントと二人三脚で運用
シナリオの企画では、コンサルタントからの提案に対して、三谷氏がフィードバックしながら改善し、実装していきました。
「こちらから提示した課題に対して、意図を汲み取ったシナリオを提案してもらいました。シナリオパターンを増やすたびに得られる知見があり、それを踏まえて次のシナリオに展開していきました。シナリオによっては、新規ユーザー、定期便購入経験のあるユーザー、休眠ユーザーなど8つのセグメントごとにメッセージの出し分けをしました。社内でこの実装・評価・改善を回すには相当の工数がかかりますが、クイックに進めてもらったので助かりました。ツール提供だけでなく、運用全般に対してコンサルタントという『人』による手厚いサポートがあり、一緒に運用できたのが心強かったです。」(三谷氏)
セグメントを分けたことにより、発見もありました。
「セグメントによって、購入のモチベーションも定期便についての知識も違うので、響くメッセージが異なります。結果を見て深い洞察ができるようになりましたし、誰にどういう提案をすれば成果が上がるのかという知見を社内で共有できました」(三谷氏)
社内での評価も高く、今後の活用にも期待
Web接客の指標としては、どんな数値を評価していたのでしょうか。
「顧客の純増、ツールに対してのROI、新規顧客のCPAを評価しました。特にCPAは目標の数値以下で獲得できて顧客純増に貢献したので、チーム内で施策を評価されています。シナリオによっては他部門と調整しながら進めましたが、連携する中で各部署の担当者がWeb接客の理解を深め、『シナリオを実施するならこんなふうにしたい』という声をもらうようになり、社内でも評価されていると実感します。」(三谷氏)
今後は、Sprocketを通して得られた知見を抽象化し、他のマーケティング施策にも活用していきたいとのことです。
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