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「観光サイトに今必要なコンテンツと接客体験」青森県観光連盟様 × Sprocket 対談インタビュー(前編)
観光サイトに今必要なコンテンツと接客体験
~FAQ誘導シナリオ実施で、繁忙期の電話問い合わせ件数が大幅に減少~
今回は青森県観光連盟 専務理事 高坂幹氏に、青森の観光を取り巻く状況の変化と観光サイトのあり方についてSprocket 代表取締役 深田が伺いました。
写真:青森県観光連盟 専務理事 高坂氏(左)、Sprocket代表深田(右)
この10年、青森観光にどんな変化があったのか?
深田浩嗣(以下、深田):我々Sprocketがお手伝いを始めたのは最近ですが、まずは青森県観光連盟様がこれまでどういったことをやってきたのか、教えてもらえますでしょうか。
高坂幹氏(以下、高坂):青森県観光連盟が今の組織の形になってから10年くらい経っています。この10年というのは、青森を取り巻くものが大きく変わった10年でした。例えば新幹線が新青森まで2010年に開業し、さらに2016年には函館まで開通しました。この時にそれぞれJRと一緒に大規模なプロモーションキャンペーンを実施することになり、観光連盟がプロモーションを担いました。しかし、この後は新幹線開業のような、ここまで大きなプロモーション機会はありません。また、情報流通量が圧倒的に増大している中、単発のキャンペーンだけでは埋没してしまいます。私たち観光連盟は大きなキャンペーンを実行していく組織でしたが、時代が変わることで組織のあり方も変える必要がありました。
また、10年前は団体旅行客が中心でした。しかしだんだん個人で青森県内どこでも行けるようなインフラが整ってきて、個人旅行が増えていきました。
深田:ちょうどiPhoneも出てきましたね。
高坂:そうなんです。個人のお客様が自由に情報を検索して、自由に行動する。手に入る情報も流通量が増えていく。そのような「情報の流通」と「お客様の行動」の変化という波に、観光も乗っていくべきです。
「お客様目線で欲しいコンテンツを作る」観光Webサイトのあり方
高坂:ご存知ですか?今、青森県を訪れるお客様の85%は個人のお客様なんです。
深田:それは知りませんでした。旅行会社などの団体旅行客は15%程度と、逆転しているんですね。
高坂:これからは、個人のお客様にどうやって青森の良さを伝えていけるか、が大事なんです。また一方で、しっかりとしたコンテンツを作っていけば、おのずと拡散・シェアされていくと考えています。まずは青森県内の隠れたコンテンツを磨き上げて、初めてWebサイトを訪れた人に、アテンションでは何を用意し、次の段階の情報をどこに用意していくか、などを設計していくべきだと思います。
そのような状況の中、これは他の自治体の観光サイトでも同じ状況を抱えているかもしれませんが、県内から寄せられたいろいろな情報をもれなくサイト上に載せることになり、情報がてんこもりになってしまうことが多々あります。
深田:スマートフォンで見るユーザーからしたら、さらに情報が探しにくいですよね。
高坂:Webサイトを訪れたときに情報が多すぎて見きれない、検索して掘り下げていったとしても、何回もクリックしないと欲しい情報にたどり着けない。こういったことは、私たちだけではなく、いろいろなWebサイトで起きていると思います。
青森県観光連盟では、それを変えるべく、サイトを全面的に作り変えることにしました。プロモーション中心から、旅行商品を自分達で開発するなどしながら、お客様の本当に欲しい情報を掲載していくやり方です。「お客様が見て本当に動いてくれるのか」というお客様目線で判断するようにしています。
深田:大きなサイトリニューアルに伴って、今回弊社サービス『Sprocket』も導入いただきましたね。
高坂:Webサイト上にポップアップで「この時季におすすめのツアー」などを見せるやり方は、我々にとって非常にいい施策だと考えています。いろいろな情報はまんべんなく掲載した上で、「我々のイチオシ情報はこれです!」という見せ方は、どこにでも受け入れられやすいと思います。もし自分がどこかで講演した際に、こんなやり方があることを話したら、みんな驚くんじゃないですかね(笑)。
深田:それは是非お願いします!(笑)
深田:以前に伺った、ユーザーのデータを貯めていく施策は、ワンショットというよりは継続的な集客を目指して、青森県観光連盟様が主導で行っているのでしょうか?
高坂:そうですね。新規顧客を一から開拓するよりも、リピーターを増やしていくほうがやはり確実なんですよね。
青森や東北は、四季の移り変わりがはっきりしており、リピーター率は高いと思います。今でも、一度春に弘前公園の桜を見に来てくれた人に、夏のおすすめをちゃんと伝えていれば、夏にまた来てくれます。例えば、Webサイトにアクセスしてくれた人に、次のシーズンの情報を伝えていくなど、リピーター向け施策を丁寧に行うことで、もっと増やしていけると考えています。そして、そこでデジタルの力を活用していきたいです。
Webサイトなどをご利用いただいたり、お問い合わせいただいた方のデータから、いつの時期にどのような問い合わせが多いのか分析していると、「じゃあこの時期はこういうコンテンツを開発すればいいんだ」といった商品開発にもつながります。次シーズンに関心のある人がわかれば、こちらから情報提供できるようにアプローチしていく。我々としては、データを使ったマーケティングに使っていきたいと考えています。
まだまだ続く対談インタビュー。「リピーターを増やすために何をすべきか」などの観光施策の話から、『Sprocket』導入によるお問い合わせコスト削減についてなどは、後編にてお送りします。
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