Sprocketを導入することで、400社以上の企業がCX改善を実現しています。実践に取り入れられるヒントが満載の代表的な事例をピックアップしました。
MAツールからSprocketへの乗り換えで、コスト半減、データ効果測定、高速PDCAが可能に!
宅配ピザチェーンを展開する日本ピザハット株式会社。2016年3月より、公式サイトであるピザハットオンラインにWeb接客ツールSprocket(スプロケット)を導入している。今回はマーケティング部デジタルチームリーダー渡辺圭祐氏に話を伺いました。
メール配信とウェブの課題を解決できることが導入の決め手に
ピザの注文ができるピザハットオンライン。同社がスプロケットの導入を検討したのは、メルマガシステムとウェブシステムの共通する課題があったからだ。それは、変更、改修などのコストが非常に高く、チャレンジしたい施策ができないということだった。
渡辺氏によれば、同社では他社のMAツールを使って、ユーザの購入履歴に応じたランク付けを行い、それぞれのランクごとにメルマガの出し分けを実施していた。予算の範囲内で同じことを別のシステムでできないか、と検討をしていたときに紹介されたのが、Sprocket社だった。
また同社では、ウェブサイトは他社に委託し開発・管理をしていたが、こちらも改修コストが高く、少しの変更をするのにも苦労していた。スプロケットの話を聞いた時に、ウェブサイトの課題もガイドナビを使ってUI(ユーザインタフェース)改善ができることがわかり、導入を決意した。
結果、1年目は開発コストと運用コストを合わせて、予算の満額で実施できた。そして2年目以降は、運用コストのみとなるので、これまでの費用の半額で、MAツールの機能を実現でき、しかもUI改善まで実現できることになる。
「現状の要件を備えたまま、コストを半減」、これは社内調整をする上でもインパクトがあり、導入決定もスムーズだったと渡辺氏は振り返る。
フェーズ1で実施したシナリオとその効果
ピザハットオンラインでのスプロケットの導入にあたっては、フェーズを3つに分け、効果を確認しながらより革新的な使い方をしていく予定だ。
フェーズ1で試したのは、ピザハットオンラインでのウェブ接客の実現。Sprocket社の担当がカスタマージャーニーを描き、それに応じて3つの視点からのシナリオを提案し、実施した。
- 新規会員登録の促進のためのシナリオ
- 購買促進のためのシナリオ
- 動画を活用したシナリオ
新規会員登録については、デリバリーというサービスの特性上、会員登録の際の入力項目が非常に多くなってしまうため、どうしても途中離脱が発生してしまうことが課題だった。解決するために2つのシナリオを実施した。
1つが、会員登録のメリットを伝えるシナリオだ。会員登録することで、Pontaポイントが貯まること、誕生日月にサービスがあることなどを伝えたところ、会員登録は134%にアップした。
もう一つが会員登録の情報入力中に現在の進捗を伝えるもの。複数のパターンを用意したが、最も効果があったものは、ピザができるまでのステップを画像で表示したものだ。このシナリオでは、会員登録率がアップしただけでなく、登録後の購買まで126.9%にアップした。
購買促進のシナリオでは、注文する人にトッピングの案内をガイドナビで表示した。ガイドナビを見た後に購入する率はスマホでは140%となり、効果を実証できた。トッピング率については、140%となり、電話注文の際にオペレーターが実施していたような案内を、スプロケットで実現でき、追加購入につなげられた。
そして、動画を活用したシナリオでは、テレビCM用に制作した動画を公式サイトでも再生できるようにした。当初は、動画の内容と一致する新商品のキャンペーンページに表示していたが、「このページを見ている人は、すでにその商品に関心がある人なので、むしろメニュー選びで迷っている人を誘導するほうがいいのでは」という仮説から、表示場所を変更した。結果、キャンペーンページヘの誘導率が260%にアップした。
フェーズ2では、会員システムと連動し一人ひとりに最適化したおもてなしを実現
フェーズ2として、9月より会員システムと連動したウェブ接客を実施する予定で、個人に最適化した様々なシナリオ案を検討している段階だ。例えば、今月いくら注文すると、会員ランクがアップすることを伝えるシナリオだ。これは、ゲーミフィケーションのノウハウを活かしたSprocket社からの提案で、ランクアップの条件を知らせることで、購入のモチベーションにつなげるのだ。
「個人の購買行動や保有しているクーポンなどに合わせて、最適なメッセージを提供する、フェーズ2からが本丸。フェーズ1で得られた知見を活かして、さらにチャレンジしていきたい」と渡辺氏は意気込みを見せる。
やりたい施策が実施でき、結果をデータで確認し、改善できるように
渡辺氏は、スプロケットの最大のメリットとして「やりたいと思った施策の実施が簡単にチャレンジできて、開始後の変更もすぐに行えること」を上げる。例えば、動画を使ったシナリオでも、当初は自動的に再生し音が流れるようにしていたが、電車の中など音を流したくない状況もあることから、途中で手動再生に切替えた。こうした変更も、1日かからずにできるので、アイデアを実行しやすい。
そして、施策の結果が数値として表れることも大きい。他のシステムの場合、苦労して変更しても、どのような効果があったのかデータで確認できないということがあったという。
「スプロケットのレポートは、我々の想定や理解を超えた指標から分析が出てくるので、新しい視点を得られる。またABテストを繰り返して最適化できるのもよい」と渡辺氏。
デジタルマーケティングでは、誰に、どこで、何を見せれば効果が上がるのか、仮説と検証を繰り返す必要がある。一度作ったものを改修しにくい現在のウェブシステムの場合、スプロケットで得られた知見を元に、ランディングページの構成要素(画像や詳細を提示する順番)にも反映していくことも考えている。
今後、動画マーケティングには力を入れていきたいという同社。購入完了後の人に、届くまでの安心感、自分の選択の正しさを感じてもらうために、ピザのこだわりの製法を紹介するなど、ブランド訴求型の動画にもチャレンジしていきたいという。テレビでCMを流すには多額の費用がかかるが、スプロケットを使えば、オンライン上でピンポイントのターゲットに安価に配信できることから、大きな可能性を感じているという。
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