上野 裕樹

YUKI UENO

インフォメーションアーキテクト

「Sprocketの真骨頂は、”よりよいUX”を可視化できること」

出身地:北海道、札幌
趣味:スポーツ、音楽、ゲーム
得意領域:IA、デザインとフロントエンドの間

Web制作会社などで、300を超えるサイト制作や3万ページを超える大規模コンテンツの設計・運用、大規模な運用ツール開発の中で、フロントエンドやIA・UXデザイナー、またアクセシビリティや内部SEO施策やWebコンサル、それらのチームマネージャーなどを経た後、Sprocketに入社。現在は、ツールの画面改善・機能開発に従事。
家では二児のパワーに押され気味だが、そういうのもいいかもな、と感じていたりする。

インタビュー

音楽を環境ととらえて設計する

上野の母親はプロの琴奏者である。上野の幼少期ではピアノ教師でもあった母の影響を受けてエレクトーンを習い、数年で全国大会出場レベルまで達した。その後、高校ではロックバンドやジャズバンドなどを経験した後、国立音楽大学音楽デザイン学科へ入学し、環境に応じた音楽のデザインや音響について学んだ。

「音やリズム、周波数帯域によって人がどのように感じるのかをデザインすることを学びました。Webは見た人が情報をどう捉えるのかを考えて設計しますよね。媒体は異なりますが、デザインするという意味では通じるものがあります」(上野)

上野

在学中に音響の仕事に就きたいと考えアルバイトなどをしていたが、力仕事が多い現場で腰を悪くしてしまい就職を断念。大学卒業後は、音楽に次いで興味のあったインターネット業界の中から、Web制作会社に入社。フロントエンドのコーディングを身につけ、その後Web制作のフリーランスに転向することになった。

「フリーランスで仕事をしたことはよい経験になりました。自分がやりたいことや良いと思えることと、クライアントが必要とするものは違うということがわかりました。経営というとおこがましいですが、お金になることと自己満足、プロとアマチュアの線引が明確になりました」(上野)

300以上のサイトの設計に携わる

その後、フロントエンドエンジニアとして、大塚商会の関連会社である大塚ビジネスサービスに転職する。約10年ほど在籍した間では、300を超えるサイトや、3万ページを超える大規模コンテンツの設計、大規模ツールの開発にも関わった。建設業界、玩具業界、小売、EC、コンサル、金融など業種業態大小問わず多数あるという。

アカデミックな視点からUXを学ぶ

制作からスタートした上野は、正しいWebサイトの実装方法を規定する、ウェブアクセシビリティ基盤委員会(WAIC)の作業部会2(実装)にも参加した。加えて、よりよいWebサイトを設計するスキルを身につけるにはどうしたらいいか考えた末、IAやUXに関わる各講義・セミナーや、UXデザインの登竜門である産業技術大学院大学の人間中心デザインプログラムなどに通った。

そんな中、日本でユーザビリティの第一人者と言われる放送大学や首都東京大学の教授らと共に、UXの評価がどのようにされるべきか、という研究論文を発表した。この研究は情報処理学会を始め、心理学系の学会、ヒューマンインターフェース系の学会などでも発表した。

UX グラフ

「UXという言葉はマーケティングの文脈でも語られますが、その場合は購入するまでが中心です。本質的なUXは、システムやサービスを通した人の知覚や反応であり、購入はあってもなくてもよくて、認知した瞬間からスタートし、使っている間、使い終わった後の思い出なども含めて、体験としての満足度を考えます。

また、UX”デザイン”というからには、”評価”をしなくてはなりません。UXの評価方法は、リアルタイム評価と回顧的評価(体験し終わった段階から遡って体験を振り返って評価する)があります。評価のためには、ユーザーインタビュー、アンケートに加えて、行動データなどを見て分析するのがセオリーですが、Webツールなどを使うことでそのサポートが可能となります」(上野)

ユーザへのヒアリング、行動データやSNSのデータなど定性的なデータから、ユーザの心理状態などを推測して改善するような業務経験は、Sprocketでのシナリオ提案に活かせるという。

「人の心や感情は、意味がなければ動かないので、どういう意味付けをすれば心理的な変化をもたらせるのか、ということを整理していければと思います」(上野)

前職での案件でも、SprocketがあればA/Bテストやシナリオを使って、よりユーザの詳しい行動データを取得し、確度の高い状態に持っていけたと感じることがあるという。

「通常Webサイトは、LATCH(LOCATION、ALPHABET、TIME、CATEGORY、HIERARCHY)の法則をベースにするなど、情報の整合性を持つように粒度を合わせて設計するのがセオリーです。

一方で、Sprocketは、ユーザーが求めていることにダイナミックに振り分けるようなことが可能になりますよね。本を例にすると、本棚に整理して配置しておくことが基本的な法則となりますが、自分がよく参照する3冊だけは手元に置いておける、というような柔軟な情報設計が可能になります」(上野)

WebUXの真骨頂をSprocketで

入社してまだ日が浅い上野だが、SprocketのシナリオなどをUXの視点からさらに洗練させ、より効果が出やすい接客コミュニケーションを整理していきたいと考えている。

「Sprocketは、本来持っているサイトのコンテンツ特性や能力を底上げするようなナビゲーションをダイナミックに表示することで、利用者の文脈に沿ったユーザビリティの改善ができます。これはマイナスな設計部分をゼロに戻すようなことです。人の特性、状態の特性などに関わらず、同じ体験を提供することを目指すウェブアクセシビリティの考えに近いかもしれません。

加えて、UXの観点で面白いのは、おもてなし、体験にアプローチするような、ゼロをプラスにするアプローチです。

リアルな店舗で店員が接客するときは、言葉だけでなく、表情や態度などノンバーバルな情報も含めて体験を提供しますよね。こういったリアルの接客をすることによって、相手に受け入れられやすい傾向があるのですが、Webで考えた場合には、そういったメンタルモデルの形成をどうするかということを考えるのはUXの真骨頂です。

いろいろな人が満足する体験をどう作るか、あるいはほかの人の行動を意識するようなソーシャル性をどう加えるのか、なども含めて考えていきたいですね」(上野)

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