【基本編 4】「セールス型接客」と「コンシェルジュ型接客」~リアル店舗に学ぶWeb接客の2種類のモデル~

Web接客が普及する一方、具体的にどのような対応をすべきなのかが分からない現状があります。 Sprocketでは、リアルの接客をベースにした、どなたにでもできるWeb接客施策を提案します。

すべての接客は大きく2種類に分類できる

Amazonで「接客」で調べると、1,000冊以上の書籍が出てきます。

接客を扱う業種・業態で見ても、アパレル、家電量販、美容院、航空会社(キャビンアテンダント)、レストラン、ホテル・旅館、自動車、生命保険、高級ブランドなど幅広く、さらにはディズニーランド単体でも多くの本があります。あとは高齢者向けや外国人向けといった特定ターゲット向けの接客を説明する本など多岐にわたり、一言で「接客」といって非常に幅広い領域であることがわかります。

1,000冊には届かないものの、一通りのジャンルの接客本を50冊以上冊読み全体像を眺めてみると、大きく2種類の接客に分類できました。分類の基準は、接客行為の中にどのくらい「販売」の要素があるかということです。これにより接客手法に大きな差が出てきます。

1つ目が、「販売員」と呼ばれるアパレルに代表される店頭での販売活動を行うための接客です。2つ目がレストランやホテルに代表されるサービス購入の意思決定を済ませた後の顧客をもてなすための接客です。この2つを「セールス型接客」と「コンシェルジュ型接客」と呼ぶことにしましょう。

「セールス型接客」の役割は「購入してもらう」こと

「セールス型接客」は、接客時にまだお客さまは必ずしも購入の意思を固めていません。接客者の役割は、お客さまの悩みを解消するためにこの商品が役に立つということを納得してもらい、購入してもらうことにあります。さらに、次回もリピートしてもらうことが最終的なゴールになります。

セールス型接客ではお客さまの来店時から、いかにうまくタイミングを見て声をかけるのか、営業行為でお客さまが引かないようにどうコミュニケーションを取るか、その中でいかに的確に商品説明・提案を行ってクロージングするかが、基本的な接客の役割となります。

また接客者に販売ノルマが存在していたり、販売行為と顧客満足が必ずしも合致しないプレッシャーや心理的な矛盾を、どう考えるべきかも重要なテーマになってきます。

「コンシェルジュ型接客」の役割は「購入後に満足してもらう」こと

「コンシェルジュ型接客」は、接客時にお客さまは購入の意思を固めた状態です(あるいは既に支払いが終わっています)。接客者の役割は、お客さまに満足してもらい、アップセルの獲得、リピートしてもらうことです。コンシェルジュ型接客は、食事や宿泊・航空など、お客さまが何をしに来ているかが明確なので、いかに相手の意図を察知して先読み行動ができるのか、不満・不安をもたれないようにするのかがポイントになります。

販売行為はない(あっても薄い)ため、接客のフォーカスは、笑顔・身だしなみ・言葉遣いや気遣いにあたっていきます。また、クレーム対応やトラブル対応も重視されます。

Web接客ではモデルによって施策の方向性がかわる

Web接客でもこのような違いはあって、セールス型の接客になるのはECサイトが代表的です。またサブスクリプション型サービスの新規会員登録もセールス型になってくるでしょう。メディアサイトやコミュニティサイト、コーポレートサイト、あるいは既存有料会員向けのサイトなどはコンシェルジュ型の接客になってきます。

セールス型接客

ECサイト、サブスクリプション型サービスの会員登録など

コンシェルジュ型接客

メディアサイト、コミュニティサイト、コーポレートサイトなど

Sprocketでも実際にWeb接客施策を導入していく上で、サイトの性質によって接客方式の違いがシナリオに表れます。

セールス型は、購入の不安の解消、背中の後押し、購買後の安心感の醸成、といったシナリオが効果が出しやすく、コンシェルジュ型は機能やコンテンツを案内、回遊性の向上といった施策が多くなってきます。

まとめ:接客の究極のゴールはリピート顧客育成

導入するサイトの性質を理解できれば、リアルで行われているどんな接客手法が参考になるかが見えてきます。

なお余談ながら、どの接客本を見ても接客中にクーポンや割引を提案することをすすめているものはありませんでした。

またセールス型もコンシェルジュ型も、リピートを生み出すことが最終的なゴールになっている点が共通していました。良い接客とはリピートユーザを生むものであり、いわゆるエンゲージメントの向上と事業KPIの向上が自然にリンクしています。

Web接客でも同じことが実現できるはずです。Sprocketも長期的なリレーション構築にお役に立てることを目指して事業を行っています。

まだまだリアルの接客から学べることはたくさんあるので、Sprocketでも継続的に勉強していきます。

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