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CV率をアップするWeb接客のテクニック #02

すべてのWebマーケターに知ってほしい!
クーポン配布施策に頼ることの危険性を明らかにした研究調査

クーポン施策はWeb接客のシナリオの鉄板の1つです。ただSprocketとしては乱発することは控えるようにしています。

・クーポンをばらまくと、買い控えやブランド毀損を招くことがあり、実施企業さまにとって後々苦しくなることがある
・割り引かなくても購入してくれるお客さんにも割り引いてしまうリスクがある
・クーポンで集まったお客さんは継続的な買い物をしない傾向が強い

などがその理由です。


このスタンス自体はWebマーケターの方々に賛同もらうことが多いのですが、正直なところ自分で言いながら常々理論的な根拠が弱いなと思っていました。最近改めて消費者行動論に関する書籍を色々と読んでいたところ、このを説明してくれる学術的な研究結果はすでに一定あることがわかりましたので、自分の整理の意味でもまとめて紹介したいと思います。



割高・割安を感じる基準となる「内的参照価格」とは?



 クーポンを配布することは、消費者の購買意思決定の何にどのような影響を与えているのでしょうか?ここで「内的参照価格」という概念を紹介します。


内的参照価格は、何かの購買を検討する際に「検討中の商品・サービスの価格と比べている自分の心の中での価格」を指したものです。

例えば僕はよくスタバでコーヒーを飲むのですが、他のコーヒーチェーンに行った時には確かにスタバのコーヒーショートサイズ(280円)と値段を比べています。例えば上島珈琲は確かSSサイズが310円と、スタバより量が少ないのに高いのでなんか損した気分になるのですが、これは僕のコーヒー一杯分の内的参照価格が280円になっているからだということで説明ができます。

 

 

クーポンの効果が長続きしない理由


 

内的参照価格と、今目の前で購買を検討している商品の価格の差が大きいと割安感もしくは割高感を感じるということになります。この内的参照価格にクーポンがどのような影響をあたえるのか、という観点での研究が実施されていました

 

この研究結果によれば、基本的にはクーポンによる割引は内的参照価格と比べた時の割安感につながるので効果があるのだが、クーポン配布を続けるとその商品に紐づく自分の心の中の内的参照価格自体が下がっていってしまうことになるとのこと。結果として割安感が薄まっていくという現象が心のなかで起きてしまうそうです。これが行き過ぎると、内的参照価格がクーポンによる値引き後の金額とイコールになってしまいますこうなると通常価格に割高感を感じるようになり、買う気が起きなくなってしまいます。

 

クーポン配布のネガティブインパクトは基本的にこのように説明ができます。では、クーポン配布と内的参照価格の減少はどのように関係しているのでしょうか。

 
 
 

「クーポンがなければ買わない」ユーザを作らないためには配布頻度に気をつけること



クーポン配布と内的参照価格の減少の関係についても色々と研究されており、クーポン配布の頻度が多ければ割引額の大小に関わらず内的参照価格減少への影響が強いこと、値引き額が大きくても頻度が小さければその影響は弱いこと、といったことがわかっているそうです。確かに、個人的な体験を振り返ってみても、セールのように値引きが特別のイベントとして認識されれば通常価格への影響はそれほど受けないように思います。

 

なお、本件について参考としたのは「消費者行動論―購買心理からニューロマーケティングまで」です。クーポン配布が内的参照価格に影響を与える論文については一次資料をあたったわけではありませんが、本書中に参照先の記載があります("Effects of Dealing Patterns on Consumers' Internal Reference Price, Deal Expectations, and Price Perceptions")

 

どうもこの辺を調べていると、どのようなクーポン配布が内的参照価格やあるいはブランド選好性にネガティブインパクトを与えないかということも結構研究されていそうです。消費者行動論はまだまだ勉強不足なのですが、調べてみると色々な学びがありそうです。

 
 

まとめ



・ユーザは何かの購買を検討する際に「検討中の商品価格と比べる自分の心の中での価格」=「内的参照価格」を持っている

・クーポン配布を連発すると、内的参照価格が下がり、通常価格に割高感を感じるようになるため、購買意欲が下がる
・このデメリットをさけるためには、クーポンの配布頻度を減らすことが重要

 

 

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